日本戦車を改造する。

ゆみすけ

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人間工学というものが・・

精神論へ走りやすい日本である。

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 「それで、本音を言っていただきたいのだが。」と、高野がいう。 「本音ですか?」 「そうだ。」「言いにくいんですが。」「そこを、なんとか。」「それでは、言いますが。」「うむ。」「我が国の軍は、精神論に走りやすいんですよ。」「そして、まともに兵が受けてしまうんです。」「・・・・」なにも、言えない高野主任だ。 「やはり、そこへ来るのか。」とも、いう。 つまり、高野も薄々気が付いていたのだ。 いい例が、1億火の玉だ。 火の玉では、全滅覚悟ということだ。 全滅覚悟の戦争は、やるべきではないのだ。 日本人が滅びてしまうからだ。 「やはり、資源が本土は無いから、精神論に走るんだが・・」「それで、戦車も精神論で、つくってあるんですよ。」「つまり、戦車に体を合わせろ的な・・・」「ところが、ソ連戦車は、そうではない。」「素人でも使えるように、操縦はカンタンでした。」「まるで、知識のない素人でも動かせるんですよ。」「すこし、言いすぎました。」「すんません。」と、頭を下げる今野だ。 「いや、言ってくれとオレが言ったのだ。」「君が頭をさげることではないよ。」「つまり、使い勝手が悪いんだな。」「そうです。」「うむ・・・」 実際、ソ連の戦車は操縦がカンタンだったのだ。 なぜなのか・・・ それは、文盲(字が読めない。)や教育を受けた兵が少ないからである。 一般は愚民がいいのが、共産主義である。 大衆は、扇動されやすいバカがいいのだそうだ。 日本ほど兵が、平均して学がある軍は無いのである。 第二次大戦でも、米軍には字が読めないヤツが、少なくなかった。 「いい例が、増加装甲ですよ。」と今野だ。 「戦車には、御紋章がついてますよね。」「ああ、菊の・・」「あれが、前面装甲の真ん中ですよ、隠せないないんですよ。」「増加装甲をつけると、御紋章が隠れるから。」「だから、あの形に注文をつけたのか。」「そうですよ、不敬者呼ばわりされかねないですから。」 つまり、御紋章を増加装甲に取り付けたのだ。 もちろん、前面のを付け替えたのである。 「もちろん、我が陸軍は皇軍であることは誇りをもってますが、兵器にまでは・・・」「精神論で弾丸は避けられないですからね。」「そこは、現場でないと、わからないことだからな。」 「まあ、そこは上は・・・」「まあ、言わせておくさ。」と、こき下ろす高野主任だった。 「今日の話は、ここだけの話だ、そこは承知してるから。」と高野だ。 「そう願いますよ、まあ当方は前線ですから、左遷はないですが。」 つまり、更迭される危険はないのだ。 これ以上、危険な最前線はないからだ。 しかし、誰かが守らねばならない。 たまたま、自分だったのだ、と信じている今野少尉である。 使い勝手は人間工学にも通ずるのだ。 最近、プリウスの老人事故が目立つ。 プリウスのギアチェンジは、パット見わからない。 老人には、理解不能である。 老人は頑固だし聞く耳をもたない、古い習慣を守ろうとするのだ。 老人向けのギアチェンジとは思えないのは著者だけだろうか・・・・・
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