57 / 393
ソ連軍の解析。
共産党の軍隊とは・・・
しおりを挟む
「君が、今野少尉だな。」「え、え、高野主任ですか。」「そうだ、よろしく。」「こちらこそ。」と、二人はテーブルについた。 「まあ、その何だ。」「ハァ。」「ソ連軍のことなんだ。」「君は、ロシア軍とソ連軍の違いを、どう見る。」と、高野主任だ。 技術的な話かと思っていた今野は、とまどうが・・・「日露戦争のロシア軍と、満州国で対峙するソ連軍との違いですか。」「そうだ。」・・・「そうですね、歩兵なら。」「うむ、それでいいから。」「歩兵はトボトボ歩きますね。」「特に、遊牧民の兵はやる気というか、まあ弾除けらしいですから。」「それに、モスクワから遠方ですし、私はロシア軍を相手にはしてませんが、先輩から聞いた話では、コサック兵の突撃はすごかったとか。」「らしいですね。」「まあ、皇帝の軍隊でしたからね。」「そして、ソ連は同志と呼ぶらしいですが。」「あまり、ソ連兵から愛国心は感じられませんね。」「ソ連兵には首都から遠いシベリアの果てですからね。」「政府に逆らうと、シベリアへ送られるとか。」「ある意味、私は日本軍でよかったですよ。」「すくなくとも、戦う意義はありますからね。」 「ふむ、おおよそ思ったとうりだな。」と、高野主任だ。 「それで、君らが鹵獲したソ連軍の戦車だが。」「え、え。」「あれは、大いに役にたったよ。」「それは、上々ですね。」「あ、あ、鋳造技術は、わが国より進んでいる。」「砲塔の一体成型なぞ、わが国では無理だ。」 「ソ連戦車と対抗できる点は照準器と砲弾くらいだったよ。」「まあ、情けない話であるが。」と、高野主任だ。 「デーゼルエンジンはどうですか。」と、今野少尉だ。 「まあ、トントンだな。」と高野だ。 「デーゼルエンジン発明国のドイツほどではないな。」「燃料噴射ポンプが、雑な作りだった。」と、高野はソ連製をこき下ろした。 「手先は日本が勝ってるな。」ともいうが、「だだ、雑ではあるが侮れない戦車だ。」「そうですね、同数で鹵獲戦車と我が戦車と模擬戦をやったんだすが。」「どうだった?」と高野だ。 「ソ連戦車が勝ちましたよ。」「奇襲や奇策でしか、まともに当たれば勝てないと思いますよ。」「やはり、そうですか。」「え、え、大量にシベリア鉄道で送られてきたら・・・」と、今野は、本音を漏らした。 3回の戦闘での勝利は、ソ連軍のヤル気の無さに助らているのだ。 それを知ってる今野少尉である。 一党独裁の共産主義は、個人の尊厳を尊重しないのだ。 それは、兵士のヤル気にも影響するのである。 恐怖で人を支配するのは限界があるのだ。 モスクワから遠いシベリアでは、国を守る実感なぞ沸きはしないのだ。 では、どこが日本戦車の問題なんだろうか? 馬力か装甲か、それとも戦車砲なのか。 今野と高野は、いよいよ本題へ話が進んでいった。
2
お気に入りに追加
97
あなたにおすすめの小説
寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい
白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。
私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。
「あの人、私が
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子
ちひろ
恋愛
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子の話。
Fantiaでは他にもえっちなお話を書いてます。よかったら遊びに来てね。
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
【R-18】クリしつけ
蛙鳴蝉噪
恋愛
男尊女卑な社会で女の子がクリトリスを使って淫らに教育されていく日常の一コマ。クリ責め。クリリード。なんでもありでアブノーマルな内容なので、精神ともに18歳以上でなんでも許せる方のみどうぞ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる