日本戦車を改造する。

ゆみすけ

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作戦を考える。

まともに戦えば負けだ。

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 「これでは、まともに戦えば負けるな。」と、実験を見ていた幹部が・・ 「あのとき、夜襲で正解でしたね。」「そうだな、夜襲は相手が油断してると効果てきめんだから。」「しかし、まともには戦えんぞ。」「おそらく、敵(ソ連)は数日で用意できるかもしれん。」 「報復攻撃があると・・」「オレはそう思っている。」「では、作戦を・・」「早急に立てねばばらんな。」 「そして、ソ連に対処できるように砲をなんとかしてくれ。」と、結論だ。 主任が、「そうだな、長砲身の砲と入れ替えるしかできんな。」 「いまから、砲塔云々は無理だからな。」「つまり、長い砲身ですか。」 砲身が長いと、威力がある爆薬で砲弾を飛ばせるのだ。 そうなると、同じ口径でも威力は違うのである。 「エンジンの馬力を考えると、その案しかない。」と、技師連中は長砲身を調達するため奉天から本土へ向かった。 数日では、無理だが・・・ 「ここは、偵察班にかんばってもらおう。」と、偵察戦車は連日の偵察任務で、そして、戦闘戦車3両は、ソ連戦車相手の訓練の毎日である。 ソ連戦車は、2両が訓練用に使えるのだ。 「おい、あらたな戦闘型が2両追加で運ばれたきたぞ。」と、整備員が知らせにきた。 「これで、5両だぞ。」と、2両の戦闘型を見学である。 それは、トラックに牽引されていた。 「戦車を載せる台車があるんだ。」と、今野隊長は驚く。 「なんでも、無蓋貨車の改造らしいです。」と、誰かが。 「では、駅までは汽車か。」 「でしょうね。」「これが、5台あれば、戦闘型の運搬が・・」と、夢がふくらむ今野だった。 戦車の搬送は大変なのだ。 それこそ、1日では無理である。 それも、専門の運送屋が、そう訓練されたヤツが必要なのだ。 クルマの免許でも、牽引免許は、なかなか合格できない。 「しかし、はやく満州の工場で戦車が完成できるといいんだが。」と、感想を述べる。 「部品を組み立てはできるんだが、まあ修理や改造が限度であるのだ。」 「部品を造れるようになりたいものだ。」 追加された2両を見て、技師が希望を述べるのだった。 7日後に長砲身が届いた。 早速、戦闘型へ砲の転換である。 砲塔を戦車の台車から外して、砲塔の下から砲身を抜くのである。 「砲身は前から抜くんじゃないんだ。」と、驚く戦車兵らである。 「砲塔の防弾盾は戦車で一番分厚いからな。」と技師が説明する。 「そういえば、ドイツの戦車は砲塔の後部にハッチがあって、前線でも、そこから砲身を交換できると聞きましたよ。」と、本土からの技官が・・・ 「おまえ、そういうことは設計段階でいえよ。」と、突っ込まれている。 「そうだな、砲身は寿命があるからな。」 「長砲身だと、薬量が多い砲弾となるから、500発撃ったら砲身を替えねばならんな。」 「では、後部にハッチが。」「そうだな、ここで(満州工場)ではそうしょう。」 いまは、それしか言えないのである。 追加の2両は本土工場で長砲身をつけてあるから、砲の取り換えは3両で済んだ。 ・・・「おい、偵察班から連絡だ。」 「とうとう、露スケがきたか!」 「らしいな。」「今野隊、全員集合だ。」 つまり、2両分の新隊員が加わったのだ。 計、20名の戦車5両の戦車隊が完成したのである・・・・・・
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