日本戦車を改造する。

ゆみすけ

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新型戦闘用の戦車だ。

3両だが、完成したぞ!

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 「おう、できたのか!」と陸軍の幹部が見学だ。 
とうとう、3両の戦闘用戦車の試作が完成したのである。 
3両で、それぞれ微妙に型が違うのだ。 試作であるからである。 
そして、3両の実戦結果で量産を決定するのである。 
なんせ、満州国境はソ連の越境行為は日常であるからだ。 
実験には事欠かない。 
それで、試作の完成を聞いて陸軍幹部が日参してるのである。 
まだ、満州国境にはソ連の戦車の話はないが、欧州では、ソ連戦車の話が聞こえてくるのである。 
ドイツ帝国とタイマンを張れるとかである。 
ドイツ戦車は日本陸軍の、ある意味憧れでもあるのだ。 
ドイツグルップ重工の戦車は世界イチとの声も大きいのである。 
実際、ドイツへ見学にいった陸軍技官も、日本の戦車は恥ずかしくて出せない、とも言わせるほどなのだ。 
しかし、しかしだ。 そのドイツ帝国へ見学に洋行した技官が、「これなら、恥じることは無いぞ。」と言ってくれたのである。 
自信を深めた開発陣であるのだ。 
3両は、それぞれ特徴があるのだ。 
まずは、装甲に変化を付けたヤツだ。 前面が斜め装甲で車内が狭いが、敵の砲弾を弾く効果があるのだ。 
そして、いままでは、前輪駆動だった履帯を後輪駆動にしたヤツだ。 
後輪駆動は駆動ギアが前にないから、車内が広いのだ。 
そして、最後は速度重視で、装甲を1センチ薄くしたヤツだ。 
1センチでも数トンも軽くなった戦車だ。 
なお、無線機は3両とも装備してあるのだ。 
水晶発振子を2ch組み込んで、チャンネルは本部と仲間と分けることができるスグレモノである。 
そして、無線機には新たなヘッドフォンマイクなる同時通話装置を取り付けたのである。 
これで、作戦が細かに指示できるのである。 
「君が、戦車隊の小隊長か。」と主任技官が。 「ハイ、今野少尉です。」と敬礼だ。 
一応、主任技師は幹部士官だからである。 
答礼で返すが、「運用の訓練を十分やって欲しいのだ。」 「相手はシナじゃないからな。」 ?の顔の今野少尉だ。 
「相手は、熊のソ連戦車だぞ。」と・・ 
「望むところです。」と今野少尉だ。 
「うむ、訓練で泣いて、実戦でわらってくれ。」と、加える主任技師だ。 
実戦が訓練よりマシと言われる日本陸軍だ。 
「それで、戦車は?」 と聞くと。 「装甲車経験はありますが・・」 である。 
まあ、陸軍に実戦配備された戦車は偵察用の1両しかないので当然である。 
それでも、車両経験者を送った陸軍はバカではない。 
3両の戦闘用戦車は数日で、それなりに連携が取れるようになっていたのである。 
「あとは、露スケの越境行為を待つだけだ。」と、言いながら今野少尉が戦車帽のアゴ紐を締めた。
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