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それでも、1両しかない戦車なのだ。
これで、使えるかな・・・
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「しかし、なんだ、1両しかないでは、なんともしがたいが。」と誰かがいう。
相手はクマのソ連だ。 ガタイもデカイし熊なのだ。
「1両で、どう対処するんだ。」 と、また誰かがいう。
「砲弾に耐えられるか、1両しかないからできないぞ。」 と、また誰かが・・
「なら、この1両から作ればいいんだ。」 と主任技師が結論を言った。
「製鉄所はあるんだ、それに満州軍の協力も得られる。」
「まあ、日本の部下みたいなもんだからな。」 「日本語は使えないぞ。」
「で、満州では、シナへの対処はどうなんだ。」と、技師のひとりが満州の受け入れ先の技師に聞いた。
「あ、あ、シナには戦車がないんだ。」 「えっ?」
「1両もシナの軍閥らは持っていない。」 「まさか。」
「いや、本当だよ。」 「日本軍の軽装甲車で十分らしいぞ。」
「ヤツラは、銃ひとつ自分では造れないからな。」 とバカにしたように言った。
満州国建国ができたのも、シナが軍閥が多々、互いに権力闘争していたからだ。
「ヤツらは、4000年前と考え方が少しも進歩してないんだ。」 「まさか・・・」
「法治国家じゃないんだ。」 「人治国家で、軍閥の親玉が言うことが決まりなんだよ。」
「では、話し合いなど、できないな。」 「あ、あ、約束は破るのがあたりまえで、信用なんてしたら。」
「今日の親友が明日は敵が当然のヤツらなんだ。」 「関わらないほうが、いいな。」
「そうだよ、肝に命じることだな。」と、満州側の受け入れ先の技師がこぼした。
「まあ、シナとの国境は、そんなんだから陸軍の歩兵でなんとかなるらしい。」
「では、やはり、露スケが本命なんだな。」 露スケとはロシア人への軽い蔑称である。
「日露戦争で苦労したんだが、今はソ連だからな。」
「ロシアとソ連は、どう違うんだ。」 「そうだな、ソ連は革命でできた共産党の国だ。」
「まあ、それくらいは知ってるさ。」 「共産党は日本の敵なんだよ。」
「なんせ、資本家や君主を革命で殺すらしい。」 「じゃあ、日本の敵に間違いないな。」
技師の中のひとりが、「なんで?」 「日本の今上陛下を・・・」
「あ、あ、そうか君主ではないが、日本そのものだからか。」
「日本を建国したのは神武天皇だ。」 「あたりまえな話だぞ。」
「それ以来、2600年続いてるんだ。」 「おまえは、日本をどう思う。」
「なかなか、難しい話だな。」 「しかし、日本を侵略するヤツがいれば、戦うぞ。」
「オレは技師だから、兵器を開発するのが戦いだと思う。」 「ああ、そうか、今が戦いなんだな。」
「やっと、わかったようだな。」 と満州側の受け入れの技師が言った。
「戦車は英国で開発されたことは?」 「うむ、それは知ってる。」
「そして、フランスでルノーが開発された。」 「あ、あ、あの先進的な設計のヤツだな。」
「うむ、あれは最高な戦車だな。」 それは、フランスの軍人が設計したルノーFTである。
車台の上に旋回する砲塔をつけたヤツだ。
それまでは、胴体の横に砲塔が付いた英国の菱形戦車が有名である。
真ん中にエンジンがあり、戦車兵はエンジンと同室だった。
エンジンの排気や音が、うるさくて乗っていられない。
また、エンジンもエンコするのが当然な代物だった。
それで、ルノーFTは、後ろにエンジンの部屋をつくり、砲塔を胴体の上おいて、戦車の原型となったのである。 戦いではドイツにボロ負けのフランスだが、戦車設計のセンスはあるようだ。
相手はクマのソ連だ。 ガタイもデカイし熊なのだ。
「1両で、どう対処するんだ。」 と、また誰かがいう。
「砲弾に耐えられるか、1両しかないからできないぞ。」 と、また誰かが・・
「なら、この1両から作ればいいんだ。」 と主任技師が結論を言った。
「製鉄所はあるんだ、それに満州軍の協力も得られる。」
「まあ、日本の部下みたいなもんだからな。」 「日本語は使えないぞ。」
「で、満州では、シナへの対処はどうなんだ。」と、技師のひとりが満州の受け入れ先の技師に聞いた。
「あ、あ、シナには戦車がないんだ。」 「えっ?」
「1両もシナの軍閥らは持っていない。」 「まさか。」
「いや、本当だよ。」 「日本軍の軽装甲車で十分らしいぞ。」
「ヤツラは、銃ひとつ自分では造れないからな。」 とバカにしたように言った。
満州国建国ができたのも、シナが軍閥が多々、互いに権力闘争していたからだ。
「ヤツらは、4000年前と考え方が少しも進歩してないんだ。」 「まさか・・・」
「法治国家じゃないんだ。」 「人治国家で、軍閥の親玉が言うことが決まりなんだよ。」
「では、話し合いなど、できないな。」 「あ、あ、約束は破るのがあたりまえで、信用なんてしたら。」
「今日の親友が明日は敵が当然のヤツらなんだ。」 「関わらないほうが、いいな。」
「そうだよ、肝に命じることだな。」と、満州側の受け入れ先の技師がこぼした。
「まあ、シナとの国境は、そんなんだから陸軍の歩兵でなんとかなるらしい。」
「では、やはり、露スケが本命なんだな。」 露スケとはロシア人への軽い蔑称である。
「日露戦争で苦労したんだが、今はソ連だからな。」
「ロシアとソ連は、どう違うんだ。」 「そうだな、ソ連は革命でできた共産党の国だ。」
「まあ、それくらいは知ってるさ。」 「共産党は日本の敵なんだよ。」
「なんせ、資本家や君主を革命で殺すらしい。」 「じゃあ、日本の敵に間違いないな。」
技師の中のひとりが、「なんで?」 「日本の今上陛下を・・・」
「あ、あ、そうか君主ではないが、日本そのものだからか。」
「日本を建国したのは神武天皇だ。」 「あたりまえな話だぞ。」
「それ以来、2600年続いてるんだ。」 「おまえは、日本をどう思う。」
「なかなか、難しい話だな。」 「しかし、日本を侵略するヤツがいれば、戦うぞ。」
「オレは技師だから、兵器を開発するのが戦いだと思う。」 「ああ、そうか、今が戦いなんだな。」
「やっと、わかったようだな。」 と満州側の受け入れの技師が言った。
「戦車は英国で開発されたことは?」 「うむ、それは知ってる。」
「そして、フランスでルノーが開発された。」 「あ、あ、あの先進的な設計のヤツだな。」
「うむ、あれは最高な戦車だな。」 それは、フランスの軍人が設計したルノーFTである。
車台の上に旋回する砲塔をつけたヤツだ。
それまでは、胴体の横に砲塔が付いた英国の菱形戦車が有名である。
真ん中にエンジンがあり、戦車兵はエンジンと同室だった。
エンジンの排気や音が、うるさくて乗っていられない。
また、エンジンもエンコするのが当然な代物だった。
それで、ルノーFTは、後ろにエンジンの部屋をつくり、砲塔を胴体の上おいて、戦車の原型となったのである。 戦いではドイツにボロ負けのフランスだが、戦車設計のセンスはあるようだ。
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