戦国時代に機関車。

ゆみすけ

文字の大きさ
上 下
33 / 55
蒸気機関車の模型だ。

ペリーの土産より、400年早いか・・

しおりを挟む
 浦賀にペリーが来航して、幕府に蒸気機関車模型を土産に持参したことは有名だ。 確か、現物が残っていたはずだ。 まずは、線路の幅を決めるのだ。 すべては、そこからだ。 まずは馬車鉄道からだ。 それで、線路の幅を四尺にしたのだ。 おおよそ、1,2メートルだ。 それで、試しに線路を鋳型で作ってみた。 長さは一尺が、約30センチだ。 しかし、鉄が大量に必要だ。 2本必要だし・・・ そうだ、車輪を造らねば。 馬車を改造して鉄道馬車の車台を作った。 足軽村から線路を引いた。 試しだから一里だ。 砂利を敷いて線路を作った。 足軽村から侍大将の館を経由して、城までである。 お城の周りには城下が出来ていたから、便利になりそうだ。 鉄道馬車は悪路が無い分、速度が出る。 まあ、歩く速さの10倍だ。 運べる人数は30人はOKだ。 さすがに、連結馬車は無理だったが・・ 馬2頭ではだが。  しかし、いままでの馬車では、30人も運べなかったのだ。 これは、大きい進歩である。 交通革命といってもいいのだ。 これが、蒸気機関になれば、と思うと・・・ 江戸時代には国民は蒸気機関車で旅行も現実である。 鎖国していても、明治維新はイラネーのだ。 日本人だけで、科学を発展させられる基礎をつくればいいのである。 オレの役目が決まったのだ。 オレは、鎖国による科学の発展を遅らせないようにするために存在してるんだ。 ペリー来航で鎖国が解かれたとき、ペリーが腰を抜かすほどの科学立国の日本にしてやる。 ともあれ、鉄道馬車の試運転だな。 オレは乗客である。 「パチン。」 と馬にムチが入る。 「ガタ、ガタ、ガタ、ガタ。」と鉄道馬車は動き出した。 線路の接続部分でのショックはあるが、おおむね乗りごごちは満点だ。 そうだ、馬車の御者や線路の保線員や駅の管理などの人員の給金をどうするかだ。 馬車の運賃は大人と子供でわけるとして、身分に差はつけない。 金を取るなら車掌が必要だな。 難題が山積みだ。 おおまかの構図を描いて足軽大将に丸投げしたのだ。 「まかせんしゃい。」 なんて言ってたが・・・ 川の船積み場まで線路を引いて、採算が取れるように考えよう。 いままでの運搬人足を鉄道馬車で使うなら文句もでないだろう。 鍛冶屋の作業場から河の船積み場まで鉄道馬車で、そこから蒸気舟で、河口まで、そこから蒸気船で大阪湾だ。 鉄道馬車は登り坂や下り坂に弱いのだ。 だから、ここ美濃から大阪までは鉄道馬車では無理である。 そこは、蒸気機関でないと峠は越えられないのだ。 この時代にトンネルは長いのは無理である。 それこそ、ダイナマイトが必要だ。 黒色火薬を固めて作ってもいいが・・・ 実験する価値はありそうだな。 そうなれば、雷管を造らねば。 雷管があれば、レンコンピストルが出来そうだ。 火縄銃では、銃身の掃除が大変だが、雷管で火薬と銃弾が合体すれば速射が可能だ。 南蛮人を寄せ付けないだろう。 植民地政策なぞ潰してヤルぞ・・・・・
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

初夜に「君を愛するつもりはない」と夫から言われた妻のその後

澤谷弥(さわたに わたる)
ファンタジー
結婚式の日の夜。夫のイアンは妻のケイトに向かって「お前を愛するつもりはない」と言い放つ。 ケイトは知っていた。イアンには他に好きな女性がいるのだ。この結婚は家のため。そうわかっていたはずなのに――。 ※短いお話です。 ※恋愛要素が薄いのでファンタジーです。おまけ程度です。

最近様子のおかしい夫と女の密会現場をおさえてやった

家紋武範
恋愛
 最近夫の行動が怪しく見える。ひょっとしたら浮気ではないかと、出掛ける後をつけてみると、そこには女がいた──。

寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい

白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。 私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。 「あの人、私が

愚かな父にサヨナラと《完結》

アーエル
ファンタジー
「フラン。お前の方が年上なのだから、妹のために我慢しなさい」 父の言葉は最後の一線を越えてしまった。 その言葉が、続く悲劇を招く結果となったけど・・・ 悲劇の本当の始まりはもっと昔から。 言えることはただひとつ 私の幸せに貴方はいりません ✈他社にも同時公開

婚約破棄?貴方程度がわたくしと結婚出来ると本気で思ったの?

三条桜子
恋愛
王都に久しぶりにやって来た。楽しみにしていた舞踏会で突如、婚約破棄を突きつけられた。腕に女性を抱いてる。ん?その子、誰?わたくしがいじめたですって?わたくしなら、そんな平民殺しちゃうわ。ふふふ。ねえ?本気で貴方程度がわたくしと結婚出来ると思っていたの?可笑しい!  ◎短いお話。文字数も少なく読みやすいかと思います。全6話。 イラスト/ノーコピーライトガール

【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く

ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。 5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。 夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…

【完結】義妹とやらが現れましたが認めません。〜断罪劇の次世代たち〜

福田 杜季
ファンタジー
侯爵令嬢のセシリアのもとに、ある日突然、義妹だという少女が現れた。 彼女はメリル。父親の友人であった彼女の父が不幸に見舞われ、親族に虐げられていたところを父が引き取ったらしい。 だがこの女、セシリアの父に欲しいものを買わせまくったり、人の婚約者に媚を打ったり、夜会で非常識な言動をくり返して顰蹙を買ったりと、どうしようもない。 「お義姉さま!」           . . 「姉などと呼ばないでください、メリルさん」 しかし、今はまだ辛抱のとき。 セシリアは来たるべき時へ向け、画策する。 ──これは、20年前の断罪劇の続き。 喜劇がくり返されたとき、いま一度鉄槌は振り下ろされるのだ。 ※ご指摘を受けて題名を変更しました。作者の見通しが甘くてご迷惑をおかけいたします。 旧題『義妹ができましたが大嫌いです。〜断罪劇の次世代たち〜』 ※初投稿です。話に粗やご都合主義的な部分があるかもしれません。生あたたかい目で見守ってください。 ※本編完結済みで、毎日1話ずつ投稿していきます。

冤罪を掛けられて大切な家族から見捨てられた

ああああ
恋愛
優は大切にしていた妹の友達に冤罪を掛けられてしまう。 そして冤罪が判明して戻ってきたが

処理中です...