戦国時代に機関車。

ゆみすけ

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とりあえず、ランプだ。

電灯は、まだ無理だが、ランプなら・・・

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 夜が暗いのだ。 この時代は夜は活動はしないのだ。 本当に、まっくらだ。 星明かりは役に立たない。 月あかりは無いよりはマシだが・・・ かといって、ロウソクは高額だ。 1回、使えば終わりだ。 ここは、ランプしかない。 ハリケーンランプなら雨でもOKだ。 それに、油は菜種や椿や植物から搾り取れるのだ。 ガラスは、この時代は貴重品である。 もっぱら輸入品だ。 しかし、ガラスの原料は大量に埋蔵されていたはずだ。 製鉄ができるのだ、ならガラスも簡単につくれるだろう。 この時代にガラスはつくられていたが、生産性に乏しく、高価で、とても窓ガラスなんて無理だった。 しかし、ランプはガラスの火屋(ホヤ)さえあれば、あとは陶器でなんとかできそうだ。 それまで、日本では、小皿に油を入れて、糸を垂らして、灯明としていた。 それも、一般庶民は使えなかった。 夜なべ仕事など無理なのだ。 手袋なんて編めない。 まあ、ランプも、それなりに暗いが灯明よりは明るい。 それに、風で消えることもないのだ。 芯は綿糸だ。 ガラス繊維なんて無いからだ。 それでも、十分あかるく、ランプは好評をもって迎えられたのだ。 手始めに、かなりの数を配った。 もちろん、試供品である。 まあ、最低、油が買える程度の資産のある家庭にだが。 でないと、転売されて終わりだ。 オレは、転売や~は大嫌いだ。 この時代は、そんなヤツはいないのだが・・・ 商人は、それなりの許可がないと商人株を持てないからだ。 明日から、商人だ、なんて無理である。 「で、ランプの評判は?」 「あんたが考えるモノは生活の役立つ一品ばかりですだ。」 「特に、馬車の明かりに最高だんべ。」 とおおむね評判はよかった。 とにかく、ポンプと便器とランプを馬車に積んで、商売が軌道に乗ってきたのだ。 資金も十分だ。 これで、鉄砲が造れそうだ。 問題はネジだ。 金属を削り、雄ネジを作り、熱した銃身へねじ込んで、無理やり雌ネジを切ることしか出来ない。 なんとか、旋盤ができれば、ネジなんかカンタンだ。 動力は水力の水車の動力である。 クラッチをつけて、危険なら機械を即、停止できるように考えた。 そして、とうとう都に支店を出すことができたのだ。 これで、売り場にも困らない。 適正価格で売ることができる。 転売屋はお断りなのだ。 そして、セメントである。 セメントは石灰を1000度の高温で燃やしてつくるのだ。 セメントがあれば、コンクリができる。 もう、大きな石や岩などいらんのだ。 河川工事も、それなりにハカドルだろう・・・・・
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