戦国時代に機関車。

ゆみすけ

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馬車の時代。

日本には馬車の時代が無い。

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 日本は、江戸まで馬車がなかった。 牛車は貴族が使っていたが・・・ よく、西部劇で観る馬車だ。 馬に武士が乗ることはあるが、馬車はなかった。 作ろうと思えばできたのだが、必要がなかったからだ。 街道の馬車が通れるほど広くはない。 「ここは、馬車の時代を造るか。」 オレは馬車を大工と鍛冶屋に頼んだ。 ラフな図面は渡してある。 カンタンだから、数日で完成だ。 そして、板バネだ。 砂鉄から玉鋼を作り、鍛えて刀ではなく、板バネを造るんだ。 普通の鉄に板では粘りがないのだ。 それで、鍛えるのだ。 そして、焼き入れと焼き戻しをするのだ。 そうすると、金属に粘りが出て、バネとして使えるのだ。 板バネである。 日本の道は凹凸が激しくバネが無いと乗ってはいられないのだ。 車輪は大工が作ってくれた。 木で車輪はカンタンだ。 そして、前輪は馬の脚までの高さで、後輪は大きく作った。 馬車があると、ポンプを運搬でき、遠くの村のも販売でき、利益もあがったのだ。 そして、陶器を考えた、トイレ用の陶器の便器である。 それが、あれば洗うのに便利だからだ。 重いから、やはり馬車が運ぶには役立ったのだ。 馬車サマサマである。 資金が集まれば、鉄砲の生産だ。 なんとか、種子島へ南蛮人が漂着する前に、なんとかしたいのだ。 南蛮人に日本の子女を奴隷には差し出すもんか。 絶対に禁止である。 そして、伴天連は禁止だ。 キリスト教の宣教師と植民地政策はセットだったのだ。 キリスト教は白人の宗教であり、有色人種の宗教ではないのだ。 幕府は理由も無く、キリシタンを禁止したのでは無い。 侵略するための宗教がキリスト教なのだ。 日本の子女は奴隷にはしない、だから禁止である。 だから、そうなる前に対処だ。 その一歩が、馬車であり、鉄砲だ。 そして、疫病対策がトイレだ。 排泄物から伝染する病気も多いのである。 まずは、清潔である。 そのための井戸のポンプだ。 いきなりの改革は無理だし、抵抗もあるだろう。 だから、改革の一歩は馬車を広めることである。 馬車は流通を広める、そして量が多くなるから、自然と単価も安くなる。 安くなれば、庶民にも手が届くのだ。 そして、馬車はマネする者が多かった。 まあ、ヒトが運ぶ大八車よりは重い物を運べたからだ。 街道も幅が広くなる。 馬車がすれ違えるほどには広くなってきた。 場所的に日本の真ん中くらいだから、ちょうどいいのだ。 数か月で京都までの、街道がそれなりに整備された。 もちろん、街道は舗装はされていない。 ただの、砂利道だ。 しかし、馬車の板バネが悪路から荷を守り、流通は順調であった。 焼き切れなどは刀で鍛冶屋が知っていたので、焼き入れ焼き戻しは秘密にするわけでもなく、広く公開したのだ。 この時代に特許なんて考えは無いからね。 まして、著作権など無い。 それで、写本で生計を建てている坊さんは多かった。 そして、とうとう京都までの馬車が開通したのだ。 乗り合い馬車だ。 オレが居る、足軽大将の村から京都までである。 京都からポンプや陶器のトイレを買いにくる客用である。 帰りに持って帰れることは大きいのだ。 馬車だから、ヒトが歩くよりは早いのだ。 数か月が、なんと10日だ。 
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