12 / 55
日本の戦国時代ではないのか?
微妙に違和感があるのだが・・・
しおりを挟む
ここは、日本の戦国時代なのか。 ふと、思った。 村の衆の顔は日本人だし、村の衆もオレを仲間と思っている。 異国人ではない、同じ人種と思っている。 足軽大将も、そうだろう。 そして、「ここは、どこなんですか?」 と、とうとう聞いたのだ。 えっ、とした顔の足軽大将だ。 「おみゃああ、なにをいっちょるか。」 「ここは、美濃の国じゃ。」 「美濃?」 美濃といっても広い地域だ。 「美濃の山東村じゃ。」 「サントウ?」 足軽大将は地面に図を描いた。 山の東だから、山東らしい。 オレは美濃の生まれだが、山東なんて聞いたことがないが・・・ 「そんで、おみゃあは、どこの生まれだがや。」 そういえば、言葉がナゴヤ弁風だ。 「オレは、美濃の井口だ。」 とテキトーに知ってる古い地名を言った。 「それは、どこや?」 「しらんのけ?」 「まあ、いい、それより、どうして、そんなこと聞いたのだ。」 「オレは、どこにいるのか、わからんかっんだ。」 「まあ、いろいろあるから、深く考えんことだんべ。」 ナゴヤ弁と東北が混じってる。 言葉は日本語が通じる。 字もカナやひらがなも同じだ。 地名と方言が、バラバラだ。 過去の日本へ・・・では無いのかな。 なんとも、言えない。 そうだ、アレも、これもでは、中途半端だ。 そうして、夕暮れだ。 暗くなれば寝る時間だ。 そのとき、閃いた。 まだ、ランプを作ってないな。 そして、灯油だ。 それは、植物油でなら代用できそうだ。 ガラスか、山で鉱脈を掘らなきゃ・・・ これは、夢だな。 夢か・・・ 「おい、眼をさませ!」 「えっ、どうしたんだ。」 「言うことがあるのだ。」 「おまえを、過去へ飛ばした。」 「すると、時空が影響を受けて、歴史が・・」 「まあ、いいわい。」 「わたしは、神ではない。」 「どう見ても、神には見えないな。」 「いらんことだ。」 ご立腹のようだ。 「おい、おい、おまえには説明していくが、いいかこれは命令だ。」 「・・・・」 「いいか、聞け。」 「聞いてるよ。」 「これは、思考を過去へ飛ばしてるんだ。」 「歴史は改変されたらしいが・・・」 「まあ、いいわい。」 そればっかだ。 「いいかっ、おまえが居る時代は、まだ日本の軍事力が世界有数のころだ。」 「そこから、取り残されないようにするのが、おまえの役目だ。」 「だから、お前に、思考を送ろうと思う。」 「睡眠時間なら思考を送れるからだ。」 「なにか、知りたいことを思考すれば、それを睡眠時間に、当方から送ろう。」 「つまり、知識の助けだな。」 「あ、あ、それなりの知識だが、ないよりはマシだと思うが。」 「あ、あ、自分の限界を感じていたから、ありがたい話だな。」 ・・・・・ そして、朝が来た・・・・・
0
お気に入りに追加
11
あなたにおすすめの小説
寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい
白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。
私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。
「あの人、私が
愚かな父にサヨナラと《完結》
アーエル
ファンタジー
「フラン。お前の方が年上なのだから、妹のために我慢しなさい」
父の言葉は最後の一線を越えてしまった。
その言葉が、続く悲劇を招く結果となったけど・・・
悲劇の本当の始まりはもっと昔から。
言えることはただひとつ
私の幸せに貴方はいりません
✈他社にも同時公開
婚約破棄?貴方程度がわたくしと結婚出来ると本気で思ったの?
三条桜子
恋愛
王都に久しぶりにやって来た。楽しみにしていた舞踏会で突如、婚約破棄を突きつけられた。腕に女性を抱いてる。ん?その子、誰?わたくしがいじめたですって?わたくしなら、そんな平民殺しちゃうわ。ふふふ。ねえ?本気で貴方程度がわたくしと結婚出来ると思っていたの?可笑しい! ◎短いお話。文字数も少なく読みやすいかと思います。全6話。
イラスト/ノーコピーライトガール
【完結】あなたに知られたくなかった
ここ
ファンタジー
セレナの幸せな生活はあっという間に消え去った。新しい継母と異母妹によって。
5歳まで令嬢として生きてきたセレナは6歳の今は、小さな手足で必死に下女見習いをしている。もう自分が令嬢だということは忘れていた。
そんなセレナに起きた奇跡とは?
隣の人妻としているいけないこと
ヘロディア
恋愛
主人公は、隣人である人妻と浮気している。単なる隣人に過ぎなかったのが、いつからか惹かれ、見事に関係を築いてしまったのだ。
そして、人妻と付き合うスリル、その妖艶な容姿を自分のものにした優越感を得て、彼が自惚れるには十分だった。
しかし、そんな日々もいつかは終わる。ある日、ホテルで彼女と二人きりで行為を進める中、主人公は彼女の着物にGPSを発見する。
彼女の夫がしかけたものと思われ…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる