11 / 55
アロエで傷を治す。
生で使ってはダメだ。
しおりを挟む
アロエは鎌倉時代のころに日本へ伝来した植物だ。 日本の気候で普通に育つはずだ。 確か、水のやり過ぎには注意だったかな・・ しかし、付近の農家や足軽大将の家では、見かけないのだ。 「アロエは無いんですか?」 「なんじゃ、それは?」 見たことないらしい。 それで、絵に描いて見せた。 モロ、サボテンだ。 「いくさでは、手傷を負うでしょう?」 「そろゃ、そうだんだ。」 「その傷に、この草の茎を塗ればいいんですよ。」 「薬草じゃろか?」 「そうですよ。」 「京にはあるやも?」 そうして、アロエを探しに、仲間が旅立った。 かなりの路銀がいるが、いくさに備えねばということらしい。 使い方は教えた。 直にアロエの草をつけたら、雑菌がついてしまう。 それで、すり潰して、煮て、軟膏を造るんだ。 それを、貝殻に入れておく。 当時、足軽はいくさで、負傷しても、ロクな手当はなかった。 薬草なんて無理、それに、軍医なんて居ないのだ。 各自で、テキトーな手当で終わりだ。 それで、この足軽大将の村は、体に傷が残っているヤツが多いのだ。 当時、手足が無くなれば、血が流れすぎて、まず戦死だ。 細菌や消毒の知識が乏しい時代である。 そして、30日くらいで、サボテンもどきのアロエが持ち込まれた。 日本の気候で、アロエは普通に育つ、たしか水のやりすぎに注意だったかな・・ とくに、冬はダメだ。 そして、種がないから、接ぎ木か株分けで増やすんだったかな。 こうなると、知識が乏しいから、カンだな。 見た目がサボテンだから、外見で広まらなかったようだ。 アロエの軟膏は絶大なる威力だった。 遠くからでも、分けてくれとヒトがやってきた。 オレは、分け隔てなく、配るように、そして作り方も教えた。 足軽大将は不満だったようだ。 しかし、ナイチンゲールではないが、武士の情けは必要なのだ。 当時、まだ武士道なる道は、まだ無い。 それで、傷や病気に関しては秘密にはしてはならない、との規則をつくった。 当時、女性の化粧に白粉は有毒、つまり皮膚によくなかったはずだ。 それで、白粉もダメと、まあ足軽の妻は使えなったが・・ 当時から、日本は識字率が高かった。 それで、カナ、ひらがなは誰でも読めた。 それで、和紙にアロエ軟膏の使い方を書いて、他のダメな迷信も書いたのだ。 アロエ軟膏が効果があれば、書いてある他の内容も本当となるのである。 戦国時代は旅行なんて、できないと思っていた。 ところが、十分に路銀さえあれば旅ができた。 雨露は凌げたし、食事もOKだ。 そして、いくさばかりでも無いのだ。 人さらいの話は聞くが、あまり現実の話は聞かないのだ。 オレとしては、トイレが板みたいなヤツでお尻を拭くのがイヤなだけだ。 紙は無い。 和紙は、お高いのだ。 それで、葉っぱか杓みたいなヤツで、ウンチを拭くのだ。 なんとかならんかよ~だ。 あと、ウンチは肥溜めで溜めて肥料として使うのは江戸時代と同じだ。 肥溜めには落ちたくないものだ・・・・
0
お気に入りに追加
11
あなたにおすすめの小説
寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい
白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。
私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。
「あの人、私が
愚かな父にサヨナラと《完結》
アーエル
ファンタジー
「フラン。お前の方が年上なのだから、妹のために我慢しなさい」
父の言葉は最後の一線を越えてしまった。
その言葉が、続く悲劇を招く結果となったけど・・・
悲劇の本当の始まりはもっと昔から。
言えることはただひとつ
私の幸せに貴方はいりません
✈他社にも同時公開
婚約破棄?貴方程度がわたくしと結婚出来ると本気で思ったの?
三条桜子
恋愛
王都に久しぶりにやって来た。楽しみにしていた舞踏会で突如、婚約破棄を突きつけられた。腕に女性を抱いてる。ん?その子、誰?わたくしがいじめたですって?わたくしなら、そんな平民殺しちゃうわ。ふふふ。ねえ?本気で貴方程度がわたくしと結婚出来ると思っていたの?可笑しい! ◎短いお話。文字数も少なく読みやすいかと思います。全6話。
イラスト/ノーコピーライトガール
隣の人妻としているいけないこと
ヘロディア
恋愛
主人公は、隣人である人妻と浮気している。単なる隣人に過ぎなかったのが、いつからか惹かれ、見事に関係を築いてしまったのだ。
そして、人妻と付き合うスリル、その妖艶な容姿を自分のものにした優越感を得て、彼が自惚れるには十分だった。
しかし、そんな日々もいつかは終わる。ある日、ホテルで彼女と二人きりで行為を進める中、主人公は彼女の着物にGPSを発見する。
彼女の夫がしかけたものと思われ…
とある元令嬢の選択
こうじ
ファンタジー
アメリアは1年前まで公爵令嬢であり王太子の婚約者だった。しかし、ある日を境に一変した。今の彼女は小さな村で暮らすただの平民だ。そして、それは彼女が自ら下した選択であり結果だった。彼女は言う『今が1番幸せ』だ、と。何故貴族としての幸せよりも平民としての暮らしを決断したのか。そこには彼女しかわからない悩みがあった……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる