戦国時代に機関車。

ゆみすけ

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茶店で団子だ。

腹が減った。

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 「いいですか?」 
「あ、あ、お茶で・」 
 「銭がないんですが、これで・・」 とタオルを出した。 
「えっ、これでけっ。」 とオバサンがタオルを。 
 「なんだ、変わった生地だがや。」 「ん、いいだ、いいだよ。」 
「なら、団子も。」 「んだ、んだ。」 
 串にさした団子が3個とお茶だ。 
けっこうデカイ団子だ。 朝飯になりそうだ。 
 味噌味だ。 食えなくはない。 
現代のスィーツに慣れた日本人でも食える団子だ。 
 「あんさんは、どこからだね。」 とオバハンだ。 
「美濃からだよ。」 と、オレは美濃の生まれだからだ。 
 「それは、とおくから見学だが。」 「やっぱ、いくさ。」 
「あ、あ、信玄様と謙信様だがや。」 武田と上杉か。 
 なら、だいたいの時代が。 
くそっ、もっと日本史を学んでおけば・・・ 
 ググれない、スマホが無いからだ。 
辞書も無い。 
 あるのは、オレの凡人の知恵だけだ。 
「ごっつぉさん。」 「あ、あ、これは弁当だがや。」 と竹の皮で包んだ握り飯だ。 
 「ありがと。」 「いいだべさ。」 茶店を出る。 
朝飯に弁当まで、タオルは、それなりの値がするんだな。 
 飯を食ったらウンチが・・・ 人目が無い木影に入り、穴を掘る。 
ウンチを墜とす穴だ。 
 穴がないと、お尻にウンチが・・ 
「あっ、紙が無い。」 仕方がない、そこいらの葉っぱで、お尻を拭いた。 
 シャワートイレが欲しいオレだ。 小川で手を洗った。 
せめて、靴とは言わないが、下駄くらい欲しい。 草鞋なんて編めない。 
 「オーィ。」 と声が聞こえる。 
どうやら、オレを呼んでるようだ。 振り返る。 
 兵士が数人駆けてくる。 雰囲気から、オレを殺すためではなさそうだ。 
でなきゃあ、呼んだりはしないだろう。 
 「なんですか。」 と聞く。 
「おみゃあ、この布を持っていた御仁か。」 とタオルを出した。 
 「そうですが、なにか?」 
「これは、どこで、手に入るんだべか。」 
 「え~っと、わかりません。」 この時代では、手に入んない。 
「これは、水を良く吸うだべ。」 「こんな布は、はじめてだが。」 
 「おみゃあ、着とる衣も・・」 
「どうだ、オレんとこに、こないか。」 
 「オレは兵ではないぞ。」 「わかっておる。」 
この時代は、若者が兵に取られることが多いと思うんだ。 
 「兵はいやだぞ。」 まあ、草履もないし、生活基盤がない。 
あいてが、武士なら、それなりの生活基盤があるだろう。 
 そう思い、ついて行くことにした。 
イヤなら、スキを見て逃げ出せばいいんだ。 
 まさか、牢屋ではないだろう。 
それで、パット見、足軽と思われるヤツらについていくことにしたのだ。 
 槍や弓はあるようだが、さすがに鉄砲はもってないようだ。 
鉄砲は西暦1543年ころだったかな。 年号までは覚えていない。 
 しかし、いくさにしては静かなもんだな。 
小さな紛争かな、それとも戦場から離れているんのかな・・・・・
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