満州国、戦車開発会社

ゆみすけ

文字の大きさ
上 下
61 / 95
長春の町。

沿道の歓迎が、すごいな!

しおりを挟む
 奉天を出撃して、モンモンハンまでの戦車隊列は続く・・・
奉天の北北東に約、450キロの地点にある長春の町が観えるころあいだ。
 満州は広大な草原が広がってる大地だ。
山は禿山ばかりだ。
 木々が生い茂った森なんて、無い。
理由は遊牧民が薪をして刈り取ってしまったからである。
 そこで、内地から木を植えよう運動で植樹隊がやってくるようになったのだ。
まあ、40年から100年はかかるらしい。
 木を伐採したら、苗木を植えるような習慣が満州には無かったのが原因だ。
まだ、運動ははじまったばかりだから・・・禿山ばかりなのである。
 先導していた満州軍の騎馬隊が、「藤川さん、もうすぐ長春アルヨ。」
「先ぶれしてくる、アルヨ。」と、長春の町へ日本軍が通過する連絡へ・・・
 どうしてかっていうと・・・戦車は積載トレーラーに搭載している。
その積載トレーラー車両が幅が広くて・・・満州の町の街道の幅とギリなのである。
 それで、路端にモノなんて置いてあると・・・事故につながりかねないからだ。
それで、騎馬隊が路上にモノが無いか確認して、あれば排除するのである。
 そして、人身事故にならないように・・・戦車隊が通過すると先触れするのだ。
その、お触れがあると・・・満州国民は日の丸と満州国旗を持って歓迎するのだ。(もちろん、満州政府の国防部からの強制なのである。)
 藤川軍曹以下、隊員らは強制だなんて、知らないからね・・・
しかし、強制と言っても・・・満州国を露スケやシナ軍から防衛している戦車隊だ。
 強制しなくても、歓迎の旗は振るのである。
満州国民は、俗にいうパヨクは皆無なのだ。
 建国して数年だ、パヨク的政治思考なんて、考えてる暇なんて無いからね。

 「よし、長春の広場で休憩がてら昼飯だな。」と、藤川軍曹だ。
ちょうど、炊飯車両から無線で、「用意できました。」と、入ったからだ。
 「たしか、今日の昼飯は焼き豚定食だったかな。」と、軍曹だ。
シナは豚肉料理が多いから、仕方が無いんだが・・・
 それでも、豚肉を和風に味付けしてくれて、ありがたく思う軍曹だ。
やがて、長春の町の入り口だ。
 両脇に 皇軍バンザイ というのぼりが・・・そして、町民が両脇で歓迎の旗を振ってくれている。
異国の地で戦闘で命を落としかねない隊員らにとり、なによりの激励なのだ。
 本来なら、内地の最終防衛ラインの戦車隊なのだ。
それが、遠く離れた満州里での戦いをしなければならない。
 それも、熊のイワン野郎や山賊シナ軍との戦いだ。
普通の神経なら、やってラレネーと、なりかねない。
 しかし、それではソ連軍やシナの軍閥軍の好き勝手となりかねない。
満州はソ連軍とシナ軍との合い乱れる修羅の国になりかねない。
 そうならないように・・・最新兵器の戦車隊を派遣した皇国(日本)なのだ。
日本海を最終防衛戦にするには・・・まだ、まだなのである。
 覇権主義のソ連邦コミンテルンやシナの袁紹軍閥は、国際常識が通用しない無法国家なのだ。
ヤツらの無法に対抗するには、圧倒的な戦力しかないのだ。
 しかし、限りある資源で国防を工面しなければならない日本政府だ。
とりあえず、全面戦争に波及しないように、加減して紛争でとどめておきたいのである。
 だから、戦車隊が敗北してはならないのだ。

 「軍曹殿。」「こちら藤川だ。」
「広場に集合終わりました。」「うむ、ごくろう。」
 どうやら、最後尾の炊飯車両が駐車できたようだ。
「それなら、警備に附くアルヨ。」「そうだな、任せるよ。」
 騎馬隊長のハルハルが部下へ指示を・・・不審者が近づかないように・・・銃を片手に警戒だ。
もちろん、馬は休憩させるのだ。
 馬は動物だから・・・ジーゼル・エンジンでは無い。
炊飯車両からバイク班がミリメシを配りだした。
 アルミ缶に入っている焼き豚定食だ。
基本、皇軍は現地で食料を調達するは軍規違反となる。
 略奪したことが判明したら、略式軍法裁判で銃殺だ。
ありがたいことに、皇軍では創設以来、銃殺刑になった軍人は0人だ。
 日本人は基本、無法なことはしないのだ。
軍人が現地人に違法なことを・・・今上陛下の迷惑に・・・国際問題になりかねないからだ。
 日本は国際連盟(スイス本部)の常任理事国である。
常任理事国の軍人が違法なことを・・・それは絶対に、やってはいけないことなのだ。
 無法なシナ軍が現地人を強姦したとしても、国際問題にならない。
なぜなら、無法なことをシナ軍人は平気でやるって国際常識だからだ。
 だから、どこの国もシナ軍の言うことなぞ信用しないのだ。
現在のシナ共産党政権の言うことなぞ、先進国政府は信用しないと同じである。
 
 軍曹は隊員らとアルミの弁当箱を開ける。
焼き豚は女学校で缶ズメにして、現地で開封して調理したものだ。
 野菜は炊飯車両の上に温室があり、栽培した野菜だ。
缶ズメ野菜は新鮮味がないから、ダメなのだ。
 やはり、生野菜はパリパリでないと・・・
ご飯は炊飯車両内の炊飯器で炊いた飯である。
 そして、コップ型アルミ缶を捻ると・・・中には味噌汁が・・・
味噌汁は赤みそ、白みそと個別に注文できるのだ。
 軍曹は愛知の出だから・・・赤味噌だ。
「ほう、うまそうだな。」「では、いただきます。」
 「うまいな。」「和風の味付けが、なんともいえん・・・」
「脂ぎったシナ料理は体に毒だからな。」
 現在なら、二郎系ラーメンばかり食べると同じだ。
奉天女学校では、脚気の研究からビタミンB群が必須であると、内地の北里研究所からの指導が入り・・・
 江戸患いとも言われた脚気が・・・撲滅されつつあるのだ。
ちなみに、騎馬隊員も弁当は同じだ。
 なぜなら、違う弁当を調理なんて不合理だからだ。
軍隊は、同じ釜の飯ということだ。
 騎馬隊にも、奉天女学校のミリメシは好評なのだ。
可憐で清楚な満州娘の調理した弁当に文句なんて、あるわけないからだ。
 
 
 
 
 
 
しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

歌姫ギルと黄金竜

ファンタジー / 完結 24h.ポイント:0pt お気に入り:8

異世界転生してみたら、攻略対象に躾けられています!

恋愛 / 完結 24h.ポイント:63pt お気に入り:28

藤堂正道と伊藤ほのかのおしゃべり

ライト文芸 / 連載中 24h.ポイント:4,970pt お気に入り:42

グローリーホール(ラッキーホール)寝取らせ

大衆娯楽 / 連載中 24h.ポイント:42pt お気に入り:32

聖女を愛する貴方とは一緒にいられません

恋愛 / 完結 24h.ポイント:1,556pt お気に入り:2,411

帰ってきた勇者 並行世界に転移して無双する(R18異世界編)

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:21pt お気に入り:506

寝込みを襲われて、快楽堕ち♡

BL / 連載中 24h.ポイント:830pt お気に入り:1,209

異界転生譚ゴースト・アンド・リリィ

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:7pt お気に入り:55

処理中です...