満州国、戦車開発会社

ゆみすけ

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ニャンニャン装甲の真の実力とは?

たとえ、戦艦の主砲でも抜けないぞ!

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 「う、う、む。」「これは、いかん。」と、危機感満載の藤川軍曹だ。
部下の面前では悩むわけにはいかない・・・それで、給油トラックの背後で悩んでいたのである。
 そこへ、工兵部隊の主任技師が・・・
「おや、めずらしいですね。」「軍曹殿が、悩んでるなんて・・・」と、声をかける。
 「はぁ。」「相手がドイツ帝国の・・・」と、悩みを打ち明ける・・・
ガサツな、ソ連軍兵器が相手ではないと説明する軍曹だ。
 「まあ、そうですなぁ。」
「いい、考えがあります。」
 「現在の八八式改はニャンニャン装甲が前面と砲塔前部に追加してありますよね。」
「この、追加装甲ですが・・・たとえ、相手が〇×〇×でも抜けないんですよ。」
 「これは、軍事機密ですから部下にも他言無用ですが・・・」
「内地へニャンニャン装甲を持って行って、どれだけの砲撃に耐えるか試験したんです。」
 「えっ、聞いてませんが?」と、軍曹が驚愕する。
「まあ、スパイも紛れ込んでるウワサが絶えないので、一部の技師しか知りません。」
 「陸軍の大口径の野砲でも、キズひとつ付かないので・・・」
「とうとう、呉海軍工廠の試験場でテストすることに・・・もちろん、これは技師連中だけの試験です。」
 「幹部に知れると、ロクなことは言われませんからな。」
陸軍と海軍の軍人同士の固執は・・・知らない者はいないほどだ。
 ところが、技術者の世界は違うのである。
彼らは、軍人ではないからだ。
 技術者は、どちらかというと・・・真実の探求が目的なのだ。
それで、裏では海軍と陸軍の技師同士は交流があったのである。
 「呉の試射場で駆逐艦の主砲で砲撃しても、抜けなかったので・・・」
「とうとう、戦艦クラスの主砲で、試したそうです。」
 「たしか、30サンチ砲だったかな・・・」(戦艦大和が46サンチだ。)
「で、どうだったんですか?」と、聞く軍曹だ。
 「どうだったと思います?」と、主任だ。
「まさか、戦艦の主砲でしょ。」「無理ですよ。」と、たとえニャンニャン装甲でも無理だと言う軍曹だ。
 「それが、スジひとつ付かなかったんですよ。」「まさか。」
「マジです、海軍の技師はニャンニャン装甲を次期戦艦へ使いたいと・・・」
 「じゃあ、ドイツ帝国のⅡ号戦車なぞ・・・」と、軍曹が・・・
「そうです、恐れるに足らずですよ。」と、ドヤ顔の主任技師である。
 軍曹は複合積層装甲というモノが・・・いかに、すごい発案かと・・・
「これは、ニャンニャンに感謝しかありませんな。」と、セーラー服のニャンニャンを思い出す軍曹だ。
 
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