満州国、戦車開発会社

遊牧民の娘の食い扶持。

放牧の畜産では・・・家族が食えない・・・

　ニャンニャンはチチハルの遊牧民の娘だった。
家族は１１人ほどの、それなりの員数だ。
　ガキは働き手だからだ。（アフリカ土人と同じだ。）あえて、ド人と描く著者である。
表面的なリベラル（きれいごと）なんて・・・大嫌いな著者だ。
　あえて、言おう・・・著者は極右なのであると・・・
大嫌いなものは、朝鮮人とシナ人と・・・共産主義者だ。（在日も、当然含む。）
　もちろん、パヨクやマスゴミなんて大大大っ嫌いである。
天皇制なんて言葉は、地球上には存在しないのだ。（天皇制は共産党が造った造語だ、使うヤツは非国民である。）
　すべて、我が大和民族の敵だからだ。
神武建国以来、２７００年あまり・・・太陽が、最初に昇る国は永遠に不滅なのである。
　話がソレてしまった・・・スンマセン。
ニャンニャンは９人兄弟姉妹の末娘である。
　兄姉のようには、まだ働けない・・・
そこへ、ソ連軍の侵攻だ。
　頼りの騎馬隊は敵の新兵器に歯が立たないらしい。
このまま、チチハルはロシア人に蹂躙されて・・・不毛の大地へ・・・
　そこへ、ウワサが流れてきた。
東の海の向こうから、援軍がやってくるらしいと・・・
　まだ、１５歳のニャンニャンは海の向こうも知らないし・・・ソ連軍も知らないガキンチョだった。
ただ、なんか恐ろしいモノが攻めてくるらしいことは理解できたのだ。
　「みんな、逃げ出すよ。」と、母親が荷造りに忙しい。
子供連中は家畜が逃げ出さないように見張りだ。
　兄なんかは、小馬（ポニー）を与えられていて・・・馬で家畜が逃げ出さないように・・・
ニャンニャンは小柄だからか・・・乳しぼりくらいしかできなかった。
　ソ連軍という異国の軍隊が攻めてくるとのことで、家族全員がハルピンへ逃避行だ。
馬車や羊の群れを引き連れての長い行列が・・・延々と続く。（馬賊からの満州軍騎馬隊の警備つき）
　チチハルには、糞でこさえた焼きレンガの家が残るだけだから・・・住民は身軽なのだ。
なぜなら、遊牧民だからだ。
　本来なら定住なぞしないんだ。
しかし、国の産業として大豆畑が奨励されて・・・定住する国民も増えてきたのである。

　やがて、ハルピンの避難先まで日本軍の大勝利が伝わってきた・・・
お祭り騒ぎの中、チチハルの民は故郷へ帰途に・・・ついたのである。
　避難民は、よそ者である。
よそ者は、居ずらいものなのだ。
　どこの国でも、よそ者は居住民に嫌がられるものだ。
それは、万国共通である。
　よほど、生活に余裕があるか・・・日本人のような、お人よしでないかぎりだ。
それで、チチハルへ向けて・・・長い帰還民の行列が・・・
　どこからか・・・へんな機械音が・・・
やがて、チチハル方向から・・・砂煙を蹴立てて・・・日本軍の旗を立てた機械兵器がやってきた。
　そうなのだ、チチハルで皇軍が鹵獲した敵戦車と日本軍の給油トラックの行列だ。
日の丸を観ると・・・自然に手を振る習慣ができてた満州遊牧民である。
　自分たちは敵ではない、味方だと知らせるためである。
すると、砲塔から顔を出してた兵隊さんが手を振ってこたえてくれる。
　なんか、自分の兄貴と同じ雰囲気の兵隊さんだった。
まあ、ロシア人いわく同じ黄色い猿だからね・・・
　欧米でも、シナ人と間違えられて・・・病原菌を世界にバラまいた犯人の国民と間違えられて・・・
欧米人から観れば・・・チャンコロもチョンも、我が皇国の国民（帝国々民）も同じに見えるからね・・・
　だから、陸軍旗と日の丸を掲げるのだ。
著者はキライな朝鮮人よけに旭日旗を使って重宝しているのである。
　ヤツラは旭日旗には近寄ってこないからだ。
内地を旭日旗で埋めれば・・・在日も逃げ出して自国へ還るかも・・・しれない。

　チチハルへ着いたら・・・壊された焼レンガに家の修復作業が・・・
ニャンニャンは家畜の見張りである。
　まあ、３日もあれば修復は完了である。
そして、町の広場に高札が・・・広報が貼り付けられるのだ。
　インフラが発達してないから・・・日本の江戸時代と同じだが・・・
「なになに、まかない婦の募集じゃと。」と、観ていた住民が読む。
　「ねえ、ねえ、まかない婦ってなあに？」と、聞くニャンニャンだ。
「あ、あ、お手伝いさんのことだな。」と、いう住民だ。
　「食事の世話や掃除、洗濯をするヒトのことだ。」
「もちろん、給金が出ると描いてあるぞ。」
　「お金がもらえるの？」
「そうらしいな。」「で、いくら？」
　ニャンニャンは学校教育を受けてないから・・・しゃべれるが・・・書けない・・・つまり、読めない。
「あ、あ、え～っと。」「なんと、３園も・・・」と、絶句する住民だ。
　満州国は園が通貨で、園、分、厘と発行されていた。
満州国では毎月１園もあれば、十分に生活できたのだ。
　つまり、１園＝１０万円くらい・・・
つまり、まかない婦は３０万円の高賃金なのだ。
　「え～っと、募集は９名ほどだってさ。」
「年齢制限も、あるぞ。」「１６歳まで・・・って。」
　ニャンニャンは１５歳だ。
十分、射程圏内だ。
　「書類選考して、面接を奉天市で開催らしい。」
なかなか難関らしい・・・ニャンニャンは、気落ちして・・・家路へ・・・
　「とても、自分には・・・無理だわさ・・・」そう言って、あきらめるニャンニャンだった。

　「えっ、大豆畑が・・・」「どうしよう。」
「とても、遊牧だけでは・・・」
　どうやら、耕作していた大豆畑がソ連軍戦車の履帯で荒らされて・・・今期の収穫はダメになってしまったようである。
　ニャンニャンの家族は悲嘆にくれる。
もちろん、他の住民もであるが・・・
　被害を受けても、ソ連邦は知らん顔だ。
ソ連軍には勝ったのだから・・・賠償は当然なんだが・・・
　満州政府の国際的地位は高くない。
ダンマリのソ連邦に文句ひとつ言えない・・・のである。
　常任理事国である日本政府は、満州政府だけの肩はもてない・・・
国際法を順守する日本政府なのである。
　それに、声高に叫んで・・・ソ連邦と満州国の全面戦争に発展するのは・・・避けたい日本政府と満州政府なのである。
　今回のソ連軍の侵攻での被害は・・・大豆畑と焼レンガの家くらいなのである。
満州軍や日本軍に戦死者は無いのだ。
　ソ連軍は発表しないから、不明である。
今回の侵攻はソ連軍としては、無かったことなのだ。
　満州国ふぜいに小競り合いで負けては、ソ連邦としては恥なのである。
メンツ丸つぶれなのである。
　ソ連邦書記長のプーチンチン党首は・・・そんなことは認めないのだ。
面子が一番大事なのは、ソ連もシナも同様らしい・・・

　「あたい、まかない婦へ応募しようかな。」と、母親に水を向けるニャンニャンだ。
「えっ、なにそれ？」「給金が毎月３園だって。」と、家族のために働く決意のニャンニャンである。
　「うそっ！」と、驚く母親だ。
「１６歳以下が条件だそうよ。」
　「あたいなら、ＯＫよ。」と、母親へ・・・
「とても、そんな話は信じられないわ。」と、疑う母親だ。
　まあ、当然だ・・・大豆農家での年収が３０園ほどだったからね・・・
その、３０園の年収がソ連軍の所為で・・・パーになってしまったチチハルの住民なのである。
　母親は広場の高札を観て、納得したようだ。
「いい、無理しないでね。」と、奉天までの馬車へニャンニャンを乗せる。
　なぜかって？
ニャンニャンが１次書類審査に合格してしまったからである。
　１次審査の合格者は３００名ほどらしい。
応募が１万人ほどらしいから・・・かなりの難関をニャンニャンは通過したようである。
　さあ、奉天での２次審査は・・・２次審査に受かれば・・・女学校での基礎教育が３月ほど・・・あるらしい。
それから、まかない婦としての仕事だそうだ。