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敵と味方の判別が・・・
敵、味方識別装置が必要だっ!
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「うわーーーっ。」「なんなんだっ!」
イワン司令官が驚愕する。
突然、日本軍らしき戦車が突撃をかましてきたからだ。
イワン司令は部下に指示を・・・出す、ヒマなんて無かった。
なんか、砲塔上で・・・わめき散らしているだけのように観える。
チチハルの町は通路が狭いというか、都市計画や区割りなんてしてないから・・・ごっちゃごちゃの町並みなのだ。
そして、その狭い道路で唯一の広場ともいうべき場所で旋回をしていた真っ最中のソ連軍戦車隊だ。
そこへ、飛び込んできた皇軍戦車隊3両だ。
つまり、敵と味方が入り乱れての大混乱となってしまったのだ。
「敵だっ!」「砲撃を・・・」
「いかん、砲撃はダメだ。」「味方を・・・」
そうなのだ、味方を砲撃してしまいかねない・・・
それは、皇軍も同様だ。
もちろん、事前に注意喚起はしてある藤川軍曹である。
伊達に下級士官の端くれではないからね。
そこは、実戦で叩きあげた戦歴がモノをいうのだ。
最前線で三八歩兵銃を使いこなしてたから・・・満州国への派遣教育隊の指導官として、指名されたのである。
なんせ、射撃の教官が、「こいつは、特錬兵に・・・」と、国際射撃大会の訓練生として採用しようかと・・・
まあ、満州国への派遣となってしまったんだが。
この、敵と味方との混戦は、わざと軍曹がねらったものなのだ。
なぜって、敵が6両・味方が3両の戦力差があるからだ。
敵の混乱に乗じて1両でも敵を減らしたいからだ。
そして、満州国は舗装道路なんて近代的な道路は皆無なのだ。
それで、砂埃がモウモウと・・・煙幕なみに立ち昇るのだ。
「しまった、予想以上の砂埃だぞ。」「これでは、敵味方が判別できないぞ。」
無線電信はトン・ツーなので、混戦では使えない。
なんせ、車長と無線士を兼ねてるからだ。
戦車の運転席には方向計が備えられている。
傾斜計とか加速度計と並んで方位磁石を利用した方向指示計器が備えられていた。
無線電信で、「ナンポウヘタイヒ。」と、打電する。
運転士には、すでに伝達してある。
砂煙をかき分けて・・・我が皇軍の3両の戦車は無線電信の効用で混戦から抜け出ることが・・・なんとかできたのである。
ソ連軍の6両は・・・まだ、砂煙の中で右往左往である。
「よし、跳弾で敵の履帯がやれるかもしれん。」
「1発づつ、てぇーーーーっ。」
「ドウン。」「ドウン。」「ドウン。」
と、3発の鉛砲弾が広場の地面で跳ね返って・・・・砂煙の中へ・・・
爆発音が2発だ。
1発は、遠方へ・・・
砲撃の結果を確認したかったが・・・こんなところで、ウロウロしていてはソ連軍の餌食だ。
「各車、我に続け!」と、皇軍戦車隊は広場から退避するのだった。
イワン司令官が驚愕する。
突然、日本軍らしき戦車が突撃をかましてきたからだ。
イワン司令は部下に指示を・・・出す、ヒマなんて無かった。
なんか、砲塔上で・・・わめき散らしているだけのように観える。
チチハルの町は通路が狭いというか、都市計画や区割りなんてしてないから・・・ごっちゃごちゃの町並みなのだ。
そして、その狭い道路で唯一の広場ともいうべき場所で旋回をしていた真っ最中のソ連軍戦車隊だ。
そこへ、飛び込んできた皇軍戦車隊3両だ。
つまり、敵と味方が入り乱れての大混乱となってしまったのだ。
「敵だっ!」「砲撃を・・・」
「いかん、砲撃はダメだ。」「味方を・・・」
そうなのだ、味方を砲撃してしまいかねない・・・
それは、皇軍も同様だ。
もちろん、事前に注意喚起はしてある藤川軍曹である。
伊達に下級士官の端くれではないからね。
そこは、実戦で叩きあげた戦歴がモノをいうのだ。
最前線で三八歩兵銃を使いこなしてたから・・・満州国への派遣教育隊の指導官として、指名されたのである。
なんせ、射撃の教官が、「こいつは、特錬兵に・・・」と、国際射撃大会の訓練生として採用しようかと・・・
まあ、満州国への派遣となってしまったんだが。
この、敵と味方との混戦は、わざと軍曹がねらったものなのだ。
なぜって、敵が6両・味方が3両の戦力差があるからだ。
敵の混乱に乗じて1両でも敵を減らしたいからだ。
そして、満州国は舗装道路なんて近代的な道路は皆無なのだ。
それで、砂埃がモウモウと・・・煙幕なみに立ち昇るのだ。
「しまった、予想以上の砂埃だぞ。」「これでは、敵味方が判別できないぞ。」
無線電信はトン・ツーなので、混戦では使えない。
なんせ、車長と無線士を兼ねてるからだ。
戦車の運転席には方向計が備えられている。
傾斜計とか加速度計と並んで方位磁石を利用した方向指示計器が備えられていた。
無線電信で、「ナンポウヘタイヒ。」と、打電する。
運転士には、すでに伝達してある。
砂煙をかき分けて・・・我が皇軍の3両の戦車は無線電信の効用で混戦から抜け出ることが・・・なんとかできたのである。
ソ連軍の6両は・・・まだ、砂煙の中で右往左往である。
「よし、跳弾で敵の履帯がやれるかもしれん。」
「1発づつ、てぇーーーーっ。」
「ドウン。」「ドウン。」「ドウン。」
と、3発の鉛砲弾が広場の地面で跳ね返って・・・・砂煙の中へ・・・
爆発音が2発だ。
1発は、遠方へ・・・
砲撃の結果を確認したかったが・・・こんなところで、ウロウロしていてはソ連軍の餌食だ。
「各車、我に続け!」と、皇軍戦車隊は広場から退避するのだった。
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