222 / 273
オトド村の治療所。
薬を作れる使い魔。
しおりを挟む
オトド村へ、やっと馬車が着いた。
「戻ってきてくれたんですね。」と、安どの声が村人から・・・荷台で手を振る、イルマだ。
オレが御者で治療所の前で馬車を停める。 イルマとオレ以外に3名の魔法士が居るので、なんで?との顔の民衆である。 (アリスやユリコ、ユッコの3名だ。)
イルマが、「この3名はあたいの後輩ですわ。」「あたいの仕事の見学ですわ。」と、紹介をしてくれた。
そして、イルマを降ろしてオレは三名の魔法士とボロ屋へ・・・馬車の馬を休ませる。
倉庫を馬小屋かわりにつかってるのだ。 水を飲ませたり、かいば(干し草、牧草など)を与えたり、ブラシを掛けたりするのだ。 馬具も外すのである。
一段落してから、イルマとの打ち合わせに向かう。
治療所は明日からだそうで、くつろいでいるイルマだ。 オレは、早速に洗浄便座をトイレへ取るつける。
もちろん、簡易洗浄トイレである。 配管は水道がないから、山の水を貯めたタンクから、そして電気は発電機を別室へ置いて、配線する。 電灯もつける。 いままでは、ランプだったのだ。 治療にランプでは暗いのである。
発電は水力発電だ。 近くの谷川での水車を使った簡易発電である。
カンタンな装置なので、イルマでも整備ができるように考えたのである。
最新の発電機ではイルマでは整備が無理なのだ。
そこは、この時代にあった装置がいいのである。
「今日中には、さすがに完成しないから、2~3日はかかるだろう。」と、イルマへ。
「いえ、つけてもらえるだけでも感謝ですわ。」と、答えるイルマだ。
「あれっ、マイルは?」と、肩に使い魔が乗ってないようだ。
「あ、あ、薬草をキズ薬へ加工する手伝いをやってもらってるわ。」と、返事である。
なかなか、使い魔としてマイルは役に立ってるようだ。
「アロエの葉から、軟膏を作れるそうなのよ。」「ほう、それは、助かるね。」
アロエの葉は民間治療の薬草だ。
薬室を覗くと、マイルが胃腸薬としてのアロエ(飲むアロエだ。)の、葉を削いでいる。
「やぁ、役にたってるね。」と、お愛想をいうオレだ。
「これは、傷にも効くし、胃腸薬にもなるからね。」と、なかなかの仕事ぶりである。
「トイレはできたの?」と、マイルが。
「いや、コンクリが固まるのに数日はかかるから、2,3日は工事中だな。」と、オレだ。
「そう、あたいはトイレなんか不要だけど、イルマはスルからね。」と、駄弁るマイルである。
確か、使い魔はヒト型なのだ、ロボットではない。 リカちゃん人形なのだが・・・
そこは、ウズメ姫とは違うんだが・・・
使い魔というより、ヒト型の相棒だな。
ところで、太陽光パネルで発電すれば、と思われる諸君へ、一言。
ここは、山岳地帯だ。 天候の変化も多い。 日照時間もしれてる。
太陽光は当てにならないのだよ・・・
イルマの治療所だけなら、簡単な水力発電がいいのだ。
そして、オレはボランテァではない。 討伐人だ。 好きなオナゴのためなら努力もするが・・・
イルマはアンナ(攻撃魔法少女の母)と境遇が似てるから、世話を焼くだけなのだ。
ルイザから衛星通信が・・・レイの件だ。 例の案件だ。
まあ、トイレを完成させてからだな・・・・
なんせ、トイレから出てくる満足げな顔が・・・ルイザなぞ、ニコニコだったのだ。
オレが、この世界で役にたったのは、洗うトイレを広めたことだろう。
少なくても、リオンのライラの屋敷やら学校やら、世話になった所へ設置したりしたからだ。
ちなみに、アマテラス様の祠は最初からだからな。 オレが設置したのではないのだ。
なんせ、フーボーの住居にも附いてるのだから。(フーボーの嫁さんに頼まれたからだ。)
そうだ、トイレから流したウンチを・・・どうしょうかな?
野糞なら埋めて終わりだ。 しかし、ここはオトド村だ。 垂れ流しはできないのだ。
イルマも少女だから、肥溜めなぞ・・・
それで、オシッコとウンチは分けて、ウンチはバーナーで燃やして灰へ。
オシッコは、そうだな水と分けて処理するしかないな。
ウンチは燃やして灰にすれば、臭わないゴミだ。 畑にも肥料として撒けるのである。
これが、少女の住まいだから、手がかからない方法を取るオレである。
イルマは溜まった灰を捨てるだけなのだ。 (月、1回くらいかな。)
しかし、オレもなかなか施工がうまくなったものだな。
これは、賃金を取れそうじゃねぇ・・・
手洗いの洗面器も、水道もあるのだ。(水道は山からの湧き水だ。)
完成して、イルマが試しに使っている。 ウンチの音は流れる水音で消してあるのだ。
ドアのノブが開く。 満足げなイルマの顔だ。
アリスやユリコ、ユッコが待ってるが・・・どうやら、ウンチはここでだろうな。(ボロ屋のは、使えないからだ。) まあ、清潔なトイレは、いいモノなのだ。
そして、トイレはイルマ専用である。 (他人へは、使わせないようにだ。)
他につけてくれは、面倒だからイヤなのだ。
治療所は入院設備は無い。 イルマは看護婦ではない。 治癒魔法少女である。
メイドや家政婦ではないのだ。 身分的には、オトド村では最高位だろう。
リオンでも、治癒魔法少女は地位が高いのだ。
オトド村の首長より、はるかに高いのである。
ちなみに、首長は村人全員で選らんだ者なのだ。 まあ、それなりの顔は必要だが。
そして、イルマは平民の出身だから、上から目線で村人を・・・は、無いのだ。
そこは、アンナと同じなのである。 だから、汗水ながしてオレはトイレを施工したのである。
それが、わからないイルマとも思えないのだ。
「戻ってきてくれたんですね。」と、安どの声が村人から・・・荷台で手を振る、イルマだ。
オレが御者で治療所の前で馬車を停める。 イルマとオレ以外に3名の魔法士が居るので、なんで?との顔の民衆である。 (アリスやユリコ、ユッコの3名だ。)
イルマが、「この3名はあたいの後輩ですわ。」「あたいの仕事の見学ですわ。」と、紹介をしてくれた。
そして、イルマを降ろしてオレは三名の魔法士とボロ屋へ・・・馬車の馬を休ませる。
倉庫を馬小屋かわりにつかってるのだ。 水を飲ませたり、かいば(干し草、牧草など)を与えたり、ブラシを掛けたりするのだ。 馬具も外すのである。
一段落してから、イルマとの打ち合わせに向かう。
治療所は明日からだそうで、くつろいでいるイルマだ。 オレは、早速に洗浄便座をトイレへ取るつける。
もちろん、簡易洗浄トイレである。 配管は水道がないから、山の水を貯めたタンクから、そして電気は発電機を別室へ置いて、配線する。 電灯もつける。 いままでは、ランプだったのだ。 治療にランプでは暗いのである。
発電は水力発電だ。 近くの谷川での水車を使った簡易発電である。
カンタンな装置なので、イルマでも整備ができるように考えたのである。
最新の発電機ではイルマでは整備が無理なのだ。
そこは、この時代にあった装置がいいのである。
「今日中には、さすがに完成しないから、2~3日はかかるだろう。」と、イルマへ。
「いえ、つけてもらえるだけでも感謝ですわ。」と、答えるイルマだ。
「あれっ、マイルは?」と、肩に使い魔が乗ってないようだ。
「あ、あ、薬草をキズ薬へ加工する手伝いをやってもらってるわ。」と、返事である。
なかなか、使い魔としてマイルは役に立ってるようだ。
「アロエの葉から、軟膏を作れるそうなのよ。」「ほう、それは、助かるね。」
アロエの葉は民間治療の薬草だ。
薬室を覗くと、マイルが胃腸薬としてのアロエ(飲むアロエだ。)の、葉を削いでいる。
「やぁ、役にたってるね。」と、お愛想をいうオレだ。
「これは、傷にも効くし、胃腸薬にもなるからね。」と、なかなかの仕事ぶりである。
「トイレはできたの?」と、マイルが。
「いや、コンクリが固まるのに数日はかかるから、2,3日は工事中だな。」と、オレだ。
「そう、あたいはトイレなんか不要だけど、イルマはスルからね。」と、駄弁るマイルである。
確か、使い魔はヒト型なのだ、ロボットではない。 リカちゃん人形なのだが・・・
そこは、ウズメ姫とは違うんだが・・・
使い魔というより、ヒト型の相棒だな。
ところで、太陽光パネルで発電すれば、と思われる諸君へ、一言。
ここは、山岳地帯だ。 天候の変化も多い。 日照時間もしれてる。
太陽光は当てにならないのだよ・・・
イルマの治療所だけなら、簡単な水力発電がいいのだ。
そして、オレはボランテァではない。 討伐人だ。 好きなオナゴのためなら努力もするが・・・
イルマはアンナ(攻撃魔法少女の母)と境遇が似てるから、世話を焼くだけなのだ。
ルイザから衛星通信が・・・レイの件だ。 例の案件だ。
まあ、トイレを完成させてからだな・・・・
なんせ、トイレから出てくる満足げな顔が・・・ルイザなぞ、ニコニコだったのだ。
オレが、この世界で役にたったのは、洗うトイレを広めたことだろう。
少なくても、リオンのライラの屋敷やら学校やら、世話になった所へ設置したりしたからだ。
ちなみに、アマテラス様の祠は最初からだからな。 オレが設置したのではないのだ。
なんせ、フーボーの住居にも附いてるのだから。(フーボーの嫁さんに頼まれたからだ。)
そうだ、トイレから流したウンチを・・・どうしょうかな?
野糞なら埋めて終わりだ。 しかし、ここはオトド村だ。 垂れ流しはできないのだ。
イルマも少女だから、肥溜めなぞ・・・
それで、オシッコとウンチは分けて、ウンチはバーナーで燃やして灰へ。
オシッコは、そうだな水と分けて処理するしかないな。
ウンチは燃やして灰にすれば、臭わないゴミだ。 畑にも肥料として撒けるのである。
これが、少女の住まいだから、手がかからない方法を取るオレである。
イルマは溜まった灰を捨てるだけなのだ。 (月、1回くらいかな。)
しかし、オレもなかなか施工がうまくなったものだな。
これは、賃金を取れそうじゃねぇ・・・
手洗いの洗面器も、水道もあるのだ。(水道は山からの湧き水だ。)
完成して、イルマが試しに使っている。 ウンチの音は流れる水音で消してあるのだ。
ドアのノブが開く。 満足げなイルマの顔だ。
アリスやユリコ、ユッコが待ってるが・・・どうやら、ウンチはここでだろうな。(ボロ屋のは、使えないからだ。) まあ、清潔なトイレは、いいモノなのだ。
そして、トイレはイルマ専用である。 (他人へは、使わせないようにだ。)
他につけてくれは、面倒だからイヤなのだ。
治療所は入院設備は無い。 イルマは看護婦ではない。 治癒魔法少女である。
メイドや家政婦ではないのだ。 身分的には、オトド村では最高位だろう。
リオンでも、治癒魔法少女は地位が高いのだ。
オトド村の首長より、はるかに高いのである。
ちなみに、首長は村人全員で選らんだ者なのだ。 まあ、それなりの顔は必要だが。
そして、イルマは平民の出身だから、上から目線で村人を・・・は、無いのだ。
そこは、アンナと同じなのである。 だから、汗水ながしてオレはトイレを施工したのである。
それが、わからないイルマとも思えないのだ。
0
お気に入りに追加
17
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
恋より友情!〜婚約者に話しかけるなと言われました〜
k
恋愛
「学園内では、俺に話しかけないで欲しい」
そう婚約者のグレイに言われたエミリア。
はじめは怒り悲しむが、だんだんどうでもよくなってしまったエミリア。
「恋より友情よね!」
そうエミリアが前を向き歩き出した頃、グレイは………。
本編完結です!その後のふたりの話を番外編として書き直してますのでしばらくお待ちください。
妹に出ていけと言われたので守護霊を全員引き連れて出ていきます
兎屋亀吉
恋愛
ヨナーク伯爵家の令嬢アリシアは幼い頃に顔に大怪我を負ってから、霊を視認し使役する能力を身に着けていた。顔の傷によって政略結婚の駒としては使えなくなってしまったアリシアは当然のように冷遇されたが、アリシアを守る守護霊の力によって生活はどんどん豊かになっていった。しかしそんなある日、アリシアの父アビゲイルが亡くなる。次に伯爵家当主となったのはアリシアの妹ミーシャのところに婿入りしていたケインという男。ミーシャとケインはアリシアのことを邪魔に思っており、アリシアは着の身着のままの状態で伯爵家から放り出されてしまう。そこからヨナーク伯爵家の没落が始まった。
冤罪をかけられ、彼女まで寝取られた俺。潔白が証明され、皆は後悔しても戻れない事を知ったらしい
一本橋
恋愛
痴漢という犯罪者のレッテルを張られた鈴木正俊は、周りの信用を失った。
しかし、その実態は私人逮捕による冤罪だった。
家族をはじめ、友人やクラスメイトまでもが見限り、ひとり孤独へとなってしまう。
そんな正俊を慰めようと現れた彼女だったが、そこへ私人逮捕の首謀者である“山本”の姿が。
そこで、唯一の頼みだった彼女にさえも裏切られていたことを知ることになる。
……絶望し、身を投げようとする正俊だったが、そこに学校一の美少女と呼ばれている幼馴染みが現れて──
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる