冒険者の学校。

ゆみすけ

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オトド村の治療所。

薬を作れる使い魔。

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 オトド村へ、やっと馬車が着いた。
「戻ってきてくれたんですね。」と、安どの声が村人から・・・荷台で手を振る、イルマだ。
 オレが御者で治療所の前で馬車を停める。 イルマとオレ以外に3名の魔法士が居るので、なんで?との顔の民衆である。 (アリスやユリコ、ユッコの3名だ。)
 イルマが、「この3名はあたいの後輩ですわ。」「あたいの仕事の見学ですわ。」と、紹介をしてくれた。
そして、イルマを降ろしてオレは三名の魔法士とボロ屋へ・・・馬車の馬を休ませる。
 倉庫を馬小屋かわりにつかってるのだ。 水を飲ませたり、かいば(干し草、牧草など)を与えたり、ブラシを掛けたりするのだ。 馬具も外すのである。
 
 一段落してから、イルマとの打ち合わせに向かう。
治療所は明日からだそうで、くつろいでいるイルマだ。 オレは、早速に洗浄便座をトイレへ取るつける。
 もちろん、簡易洗浄トイレである。 配管は水道がないから、山の水を貯めたタンクから、そして電気は発電機を別室へ置いて、配線する。 電灯もつける。 いままでは、ランプだったのだ。 治療にランプでは暗いのである。
 発電は水力発電だ。 近くの谷川での水車を使った簡易発電である。
カンタンな装置なので、イルマでも整備ができるように考えたのである。
 最新の発電機ではイルマでは整備が無理なのだ。 
そこは、この時代にあった装置がいいのである。
 
  「今日中には、さすがに完成しないから、2~3日はかかるだろう。」と、イルマへ。
「いえ、つけてもらえるだけでも感謝ですわ。」と、答えるイルマだ。
 「あれっ、マイルは?」と、肩に使い魔が乗ってないようだ。
「あ、あ、薬草をキズ薬へ加工する手伝いをやってもらってるわ。」と、返事である。
 なかなか、使い魔としてマイルは役に立ってるようだ。
「アロエの葉から、軟膏を作れるそうなのよ。」「ほう、それは、助かるね。」
アロエの葉は民間治療の薬草だ。 
 薬室を覗くと、マイルが胃腸薬としてのアロエ(飲むアロエだ。)の、葉を削いでいる。
「やぁ、役にたってるね。」と、お愛想をいうオレだ。
 「これは、傷にも効くし、胃腸薬にもなるからね。」と、なかなかの仕事ぶりである。
「トイレはできたの?」と、マイルが。
 「いや、コンクリが固まるのに数日はかかるから、2,3日は工事中だな。」と、オレだ。
「そう、あたいはトイレなんか不要だけど、イルマはスルからね。」と、駄弁るマイルである。
 確か、使い魔はヒト型なのだ、ロボットではない。 リカちゃん人形なのだが・・・
そこは、ウズメ姫とは違うんだが・・・
 使い魔というより、ヒト型の相棒だな。

 ところで、太陽光パネルで発電すれば、と思われる諸君へ、一言。
ここは、山岳地帯だ。 天候の変化も多い。 日照時間もしれてる。
 太陽光は当てにならないのだよ・・・
イルマの治療所だけなら、簡単な水力発電がいいのだ。 
 そして、オレはボランテァではない。 討伐人だ。 好きなオナゴのためなら努力もするが・・・
イルマはアンナ(攻撃魔法少女の母)と境遇が似てるから、世話を焼くだけなのだ。
 
 ルイザから衛星通信が・・・レイの件だ。 例の案件だ。
まあ、トイレを完成させてからだな・・・・
 なんせ、トイレから出てくる満足げな顔が・・・ルイザなぞ、ニコニコだったのだ。
オレが、この世界で役にたったのは、洗うトイレを広めたことだろう。
 少なくても、リオンのライラの屋敷やら学校やら、世話になった所へ設置したりしたからだ。
ちなみに、アマテラス様の祠は最初からだからな。 オレが設置したのではないのだ。
なんせ、フーボーの住居にも附いてるのだから。(フーボーの嫁さんに頼まれたからだ。)

 そうだ、トイレから流したウンチを・・・どうしょうかな?
野糞なら埋めて終わりだ。 しかし、ここはオトド村だ。 垂れ流しはできないのだ。
 イルマも少女だから、肥溜めなぞ・・・
それで、オシッコとウンチは分けて、ウンチはバーナーで燃やして灰へ。 
 オシッコは、そうだな水と分けて処理するしかないな。
ウンチは燃やして灰にすれば、臭わないゴミだ。 畑にも肥料として撒けるのである。
 これが、少女の住まいだから、手がかからない方法を取るオレである。
イルマは溜まった灰を捨てるだけなのだ。 (月、1回くらいかな。)
 しかし、オレもなかなか施工がうまくなったものだな。
これは、賃金を取れそうじゃねぇ・・・
 手洗いの洗面器も、水道もあるのだ。(水道は山からの湧き水だ。)
完成して、イルマが試しに使っている。 ウンチの音は流れる水音で消してあるのだ。
 ドアのノブが開く。 満足げなイルマの顔だ。 
アリスやユリコ、ユッコが待ってるが・・・どうやら、ウンチはここでだろうな。(ボロ屋のは、使えないからだ。) まあ、清潔なトイレは、いいモノなのだ。

 そして、トイレはイルマ専用である。 (他人へは、使わせないようにだ。)
他につけてくれは、面倒だからイヤなのだ。 
 治療所は入院設備は無い。 イルマは看護婦ではない。 治癒魔法少女である。
メイドや家政婦ではないのだ。 身分的には、オトド村では最高位だろう。
 リオンでも、治癒魔法少女は地位が高いのだ。
オトド村の首長より、はるかに高いのである。 
 ちなみに、首長は村人全員で選らんだ者なのだ。 まあ、それなりの顔は必要だが。
そして、イルマは平民の出身だから、上から目線で村人を・・・は、無いのだ。
 そこは、アンナと同じなのである。 だから、汗水ながしてオレはトイレを施工したのである。
それが、わからないイルマとも思えないのだ。



 

 


 

 
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