冒険者の学校。

ゆみすけ

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治癒魔法少女様のお出ましだ。

従者のオレだ。

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 オドド村が近づいた。 「ん、なんか垂れ幕が・・・」「歓迎、治癒魔法少女様‼の垂れ幕だ。」と、びっくりのオレだ。
 寒村には、治癒魔法士はマジで不在だ。 最低でも、税金を3貫以上も毎月、王都へ納めなければ、それともコネがあるかだが・・・
 基本、寒村には金もコネも無い。 だから、寒村なのだ。
ところが、アマテラス様の日本建国の野望が・・・それで、治癒魔法少女の大量育成が整ったのだ。
 冒険者養成学校の開校と、オレの日本人の精子を多量に手人れたアマテラス様の野望が重なったのだ。
治癒魔法はナノ・マシンを体内へ取り込んだ幼女のみが行使できる技なのである。
 毎年50名の治癒魔法少女は、はや300名近く居るのだ。 それで、王都の寒村へも配属できるようになってきたのだ。 
 治癒魔法少女は都市部にしかいないモノだったのだ。 つまり、治癒魔法士が居るということは、格なのである。
それで、村開村以来の初の治癒魔法士の来訪なのである。
 それが、この垂れ幕の理由なのだ。 誰かが当方に気が付いて、あわてて知らせにいく。
村の中央広場へ馬車を進めるころには、オンナや子供、老人が多数集まってきた。 
 オレが馬車を停めると、集団から老人が進み出る。 たぶん、首長だろう。
「よく、いらっしゃいました。」「わたしは、オトド村の村長のウラルともうします。」「こちらが、治癒魔法士のイルマです。」と、イルマを紹介するオレだ。 
 「ハ、ハァ~ッ。」と、村人全員が平伏する。
「イルマ様~。」と、祈りをささげる者も多い。
 イルマの肩にはウズメ姫が・・・肩へ、使い魔を乗せてる大魔導士と思われたようだ。

   「イルマ様には。ぜひ我らが、宿へお泊りくださいまし。」と、寒村にしては豪華な宿へ・・・
たぶん、村長宅の別棟だろうが・・・
 そして、オレは馬車の御者と思われたのか、どうみても空き家のバラックの宿だ。
まあ、そこは寒村だ、テントよりマシだと思ったオレである。 
 雨や露がしのげればいいのである。

 オトド村は村民が500名ほどいるようだ。 野郎どもは、畑仕事や木の伐採で不在だった。
産業は炭焼きが基本なようだ。
 炭は、冬の暖房などに使われる。 そして、この時代はガスや電気は魔法の道具だ。
それで、もっぱら炭がコンロの燃料なのである。
 なぜって、木材は煙が出るからだ。 一酸化炭素中毒に注意すれば、煙が出ない炭は重宝するのである。
オトド村の炭は、それなりに名が通っているのだ。
 翌日から、例の件(三首竜)の話の下調べを始めたオレである。
村は治癒魔法士の件で、お祭り騒ぎである。
 近隣の寒村からもヒトが集まってるそうだ。
今のうちに、例の件の元になった伝承の壁画を見に行くこととする。
 今度の調査はオトド村からの依頼では無いのだ。
つまり、三つ首竜の調査なのである。
 王都からリオンの街へ下命された案件なのだ。 
なぜなら、このオトド村が討伐依頼を出すほど予算もないし、行方不明は出てるが問題になる数ではないからだ。
 つまり、村からの脱走かもしれないからだ。 生活できなければ夜逃げしかないのだ。
オレが雨露をしのいでいるバラックも夜逃げしたヤツの・・・だろうな。

 「ウズメ姫。」「なぁに。」「イルマについててやってくれ。」「え、え、いいわ。」「で、あんたは?」
「例の件を・・・」「そう、わかったわ。」と、遠距離伝達装置をウズメ姫へ・・・
 オレの脳味噌の半分はウズメ姫のモノだが、ヒト型へ思考を移行しても繋がりが途切れないように中継する装置である。 
 思考伝達は電波ではない。 精神波の伝達である。 電波では、距離や岩山などで遮られるからだ。
ところが、精神波は通り抜けることができるのだ。 しかし、まだ開発段階なのだ、数十キロしか伝達はできない。
 しかし、寒村は山間部が多いので電波は伝わりにくいのだ。 
それで、精神波の伝達でヒト型のウズメ姫が行動できるのだ。
 便利な装置だ。 メガネ組の女官が創り出したとか・・・さすが、腐りきった女官はすごいのだ。
そして、イルマは新米だ。 ウズメ姫が側なら安心だろう。

 「なに、なに、この道を・・・」と、オレは、依頼書を見ながら村から離れて・・・山道を・・・やがて、ケモノ道同然の・・・
「うわっ、崖だ。」と、ととととと、あやうく落ちるところだった。
 あぶない、あぶない、簡易ヘルメットをかぶる。 まだ、死にたくはない。
やがて、開けたところへ出た。 
 どうやら、目的の場所のようである。
遺跡が見えるからだ。 遺跡というか、遺物というか、洞窟のフタのような・・・
 「このフタの中だな。」と、オレはプラスチック爆薬をセットする。
破壊しなければ入れないからだ。
 時限信管を付けて避難である。 でかい岩の陰に隠れる。
「ドゴゴゴゴンンンンン。」と、岩のフタが消し飛んだ。
 最悪のことを考えて、洞窟の入り口に、救助ビーコンを・・・そして、通信用の親機を置いておく。
万が一でも、ウズメ姫のヒト型が対処してくれることを祈る。
 オレの行動はウズメ姫も把握してるから安心ではあるんだが・・・
今回の件は、あくまで調査である。 だから、サンハチ式戦車やドロ~ンは無いのだ。
 武器はピースメーカー(拳銃)があるだけだ。 
ちなみに、この銃は軽量チタン合金製だ。 本物は重いのだ。 マジで腰へぶら下げると・・・ツライのである。
 レールガンや自動拳銃ではないのは理由があるからだ。 
信頼性である。 レールガンは電池が漏電したり、なくなるとモデルガンになるしかない。
 自動拳銃は重いし、構造が複雑で・・・リボルバーほど使い勝手がいい銃は無いのだ。
不発でも再度、撃鉄が・・・・使えるからだ。
 

 
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