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討伐以来を受ける。
なにか、見繕ってくれよ・・・
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リオンの街へ帰還して、数日だった。 やっと、役所へ顔を出す。
「おお、ひさびさですね。」と、裏口の守衛が片手をあげる。
ひさしぶり、という合図だ。 オレも片手で挨拶である。
裏口から役所は裏の討伐人で稼いでいたとき以来だ。
あの頃が懐かしい。 日銭を稼ぐのがやっとだったのだが・・・
ライラが座っていた受付は、別のナオンが座っている。
ライラは現在も首長である。 リオンの街のトップだ。
この国は、普通選挙なんて無い。 王都で貴族の議会で指名されて首長が派遣されるのだ。
ライラのオヤジはエルデール公爵だ。 そのツテで、ライラは、ずーーーーっとこの街の首長なのだ。
まあ、ライラの姉のアエリアが王都で、それなりの地位らしい。 いろいろと、ゴタゴタがあって、ライラのリオンでの地位は不動であるのだ。
「あら、ひさしぶりね。」と、ライラが首長室で待っていた。
「あ、あ、このところモノ入りなのでね。」と、財布がカラなのをほのめかす。
「そうね、あるわよ。」と、ニャリと・・・イヤな予感しかしない‼
「イレーヌ。」「ハイ。」と、イレーヌが幼女を連れて・・・・
「パパ、よ。」と、オレを示す。
イレーヌの後ろへ隠れる幼女だ。 魔法少女らに似ている。
なぜって、黒髪で日本のJK風なのだ。 ライラが黒髪だから、真っ黒な髪だ。
オレにそっくりな幼女だ。 アリスやクララと並べても・・・
「それで、討伐の件だが。」と、話をはじめるオレだ。
なんせ、支払いが迫ってるからだ。
手付金はウズメ姫が払ってくれた。 しかし、毎月の支払はオレが払わねばならない。
それが、師匠の顔を維持することでもあるからである。
「イレーヌから受けてね。」と、ライラは娘をダッコして、ランランランだ。
「くそっ。」と、思わず苦虫が・・・・
イレーヌが、おいでおいでだ。
「これが、討伐依頼ですわ。」と、手書きの依頼書を・・・
やはり、ヤバイやつだ。
「三首竜って・・・・」「あの、神話のヤツか・・・・」
「よく、おわかりで。」「でも、あれは、神話だと。」「それだと、いいんですが・・・」と、イレーヌだ。
「ライラの街には支配している村があります。」「そうだな。」
つまり、付近の村がリオンの街の支配下に入るのが定番なのである。
つまり、なんかあったら軍隊で守ってね、ということなのだ。
そのかわりに、税金を納めるのだ。
「この、オドド村って確か。」「え、え、山奥の寒村ですわ。」「最北端の村ですわ。」
つまり、リオンの支配圏が及ぶ最北端ということだ。
「治癒魔法少女も派遣は?」「まだ、ですわ。」
つまり、ツテも金も無い村なのだ。
「そこで、村人が行方不明だそうです。」「それだけでは、三首竜とは・・・」
「いえ、その村に伝説があり、それが三首竜の伝説だとか・・・」
「わかった、それを調べて欲しいと。」「話がわかって助かりました。」と、イレーヌだ。
「それで、新卒の治癒魔法少女と一緒に行ってもらえますか。」
「つまり、その少女の警備も兼ねると。」「話が早いですわ。」と、イレーヌがニコリだ。
「では、学校へ戻って、ルイザかナデシコ先生に少女の件は聞くとしょう。」「え、え、頼みましたわ。」
イレーヌと別れて、学校へ戻る。
職員室へ・・・「ガラ、ガラ、ガラ。」と、扉を開ける。
ナデシコ先生が治癒魔法少女のひとりへ、なんか説教してるようだが・・・・
「そんなに、イヤなの。」「ハイ、あそこは魔獣の里ですから。」「それは、伝説よ。」「魔獣は、ウワサだわよ。」「でも、イヤな予感が。」「でも、あなたの派遣先はオドド村なのよ。」
なるほど、この少女が派遣される治癒魔法士か・・・と、ナデシコがオレに気が付いた。
「ちょうどよかったわ。」「イルマ、このセンセイが同行するのよ。」と、紹介してくれる。
「イルマと。」「あ、あ、聞いたよ、オレはユミスケだ。」「よろしくお願いいたします。」と、お辞儀である。
「イルマか、いい名前だ。」と、イルマを見る。
普通の16歳の治癒魔法少女な印象である。 普通の娘だ。
黒髪が美しい。 なんと、紫に光る黒髪だ。
魔法は髪へ宿るともいわれるほど、治癒魔法少女にとり髪は大切なのだ。
このイルマは、そのことを理解してるのだ。
「あたいの妖精が、父親だと告げるのですが。」と、イルマが・・・
まあ、オレの精子で孕んだ子を産んだからだが・・・妖精はイルマの体内のナノ・マシンかな・・・
「そう思ってくれてかまわないよ、イルマの事は守ってみせるよ。」と、断言するオレである。
「わかりました、オトド村へ参りますわ。」と、派遣を承諾したくれたようだ。
「ルイザは。」と、ナデシコへ聞いたら、「え、え、仕込みを買い付けに行ってますわ。」と、返事だ。
仕込みとは、学校で使う教材のことだ。 包帯とか消毒薬などだ。
基本、治癒魔法は卒業時にアマテラス様より、子種を孕んでから授かることになってるのだ。
もちろん、卒業時に告知されるのである。
そして、現在では子を産んでから地方へ派遣されるように改革されたのである。
地方での出産は、色々と問題が・・・それで、学校へ産院も建設されて、産休が済んでから派遣となったのだ。
つまり、治癒魔法少女の余裕ができたからである。
そして、産まれた子は・・・日本建国のために教育されるのだ。
すべて、アマテラス様の御心なのである。
「おお、ひさびさですね。」と、裏口の守衛が片手をあげる。
ひさしぶり、という合図だ。 オレも片手で挨拶である。
裏口から役所は裏の討伐人で稼いでいたとき以来だ。
あの頃が懐かしい。 日銭を稼ぐのがやっとだったのだが・・・
ライラが座っていた受付は、別のナオンが座っている。
ライラは現在も首長である。 リオンの街のトップだ。
この国は、普通選挙なんて無い。 王都で貴族の議会で指名されて首長が派遣されるのだ。
ライラのオヤジはエルデール公爵だ。 そのツテで、ライラは、ずーーーーっとこの街の首長なのだ。
まあ、ライラの姉のアエリアが王都で、それなりの地位らしい。 いろいろと、ゴタゴタがあって、ライラのリオンでの地位は不動であるのだ。
「あら、ひさしぶりね。」と、ライラが首長室で待っていた。
「あ、あ、このところモノ入りなのでね。」と、財布がカラなのをほのめかす。
「そうね、あるわよ。」と、ニャリと・・・イヤな予感しかしない‼
「イレーヌ。」「ハイ。」と、イレーヌが幼女を連れて・・・・
「パパ、よ。」と、オレを示す。
イレーヌの後ろへ隠れる幼女だ。 魔法少女らに似ている。
なぜって、黒髪で日本のJK風なのだ。 ライラが黒髪だから、真っ黒な髪だ。
オレにそっくりな幼女だ。 アリスやクララと並べても・・・
「それで、討伐の件だが。」と、話をはじめるオレだ。
なんせ、支払いが迫ってるからだ。
手付金はウズメ姫が払ってくれた。 しかし、毎月の支払はオレが払わねばならない。
それが、師匠の顔を維持することでもあるからである。
「イレーヌから受けてね。」と、ライラは娘をダッコして、ランランランだ。
「くそっ。」と、思わず苦虫が・・・・
イレーヌが、おいでおいでだ。
「これが、討伐依頼ですわ。」と、手書きの依頼書を・・・
やはり、ヤバイやつだ。
「三首竜って・・・・」「あの、神話のヤツか・・・・」
「よく、おわかりで。」「でも、あれは、神話だと。」「それだと、いいんですが・・・」と、イレーヌだ。
「ライラの街には支配している村があります。」「そうだな。」
つまり、付近の村がリオンの街の支配下に入るのが定番なのである。
つまり、なんかあったら軍隊で守ってね、ということなのだ。
そのかわりに、税金を納めるのだ。
「この、オドド村って確か。」「え、え、山奥の寒村ですわ。」「最北端の村ですわ。」
つまり、リオンの支配圏が及ぶ最北端ということだ。
「治癒魔法少女も派遣は?」「まだ、ですわ。」
つまり、ツテも金も無い村なのだ。
「そこで、村人が行方不明だそうです。」「それだけでは、三首竜とは・・・」
「いえ、その村に伝説があり、それが三首竜の伝説だとか・・・」
「わかった、それを調べて欲しいと。」「話がわかって助かりました。」と、イレーヌだ。
「それで、新卒の治癒魔法少女と一緒に行ってもらえますか。」
「つまり、その少女の警備も兼ねると。」「話が早いですわ。」と、イレーヌがニコリだ。
「では、学校へ戻って、ルイザかナデシコ先生に少女の件は聞くとしょう。」「え、え、頼みましたわ。」
イレーヌと別れて、学校へ戻る。
職員室へ・・・「ガラ、ガラ、ガラ。」と、扉を開ける。
ナデシコ先生が治癒魔法少女のひとりへ、なんか説教してるようだが・・・・
「そんなに、イヤなの。」「ハイ、あそこは魔獣の里ですから。」「それは、伝説よ。」「魔獣は、ウワサだわよ。」「でも、イヤな予感が。」「でも、あなたの派遣先はオドド村なのよ。」
なるほど、この少女が派遣される治癒魔法士か・・・と、ナデシコがオレに気が付いた。
「ちょうどよかったわ。」「イルマ、このセンセイが同行するのよ。」と、紹介してくれる。
「イルマと。」「あ、あ、聞いたよ、オレはユミスケだ。」「よろしくお願いいたします。」と、お辞儀である。
「イルマか、いい名前だ。」と、イルマを見る。
普通の16歳の治癒魔法少女な印象である。 普通の娘だ。
黒髪が美しい。 なんと、紫に光る黒髪だ。
魔法は髪へ宿るともいわれるほど、治癒魔法少女にとり髪は大切なのだ。
このイルマは、そのことを理解してるのだ。
「あたいの妖精が、父親だと告げるのですが。」と、イルマが・・・
まあ、オレの精子で孕んだ子を産んだからだが・・・妖精はイルマの体内のナノ・マシンかな・・・
「そう思ってくれてかまわないよ、イルマの事は守ってみせるよ。」と、断言するオレである。
「わかりました、オトド村へ参りますわ。」と、派遣を承諾したくれたようだ。
「ルイザは。」と、ナデシコへ聞いたら、「え、え、仕込みを買い付けに行ってますわ。」と、返事だ。
仕込みとは、学校で使う教材のことだ。 包帯とか消毒薬などだ。
基本、治癒魔法は卒業時にアマテラス様より、子種を孕んでから授かることになってるのだ。
もちろん、卒業時に告知されるのである。
そして、現在では子を産んでから地方へ派遣されるように改革されたのである。
地方での出産は、色々と問題が・・・それで、学校へ産院も建設されて、産休が済んでから派遣となったのだ。
つまり、治癒魔法少女の余裕ができたからである。
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