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ライラ、母親となる。
産まれていたのだ。
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やっと、三八式戦車で飛竜を討伐して、リオンへ帰還したユミスケだ。 (時系列が1年ほど、戻ります。)
役所へ、討伐の報告である。
ここで、大問題が・・・ そう、ライラが母親になっていたのだ。 ユミスケが知らない内にである。
ひよっとして、アエリアも母親かも・・・ とても恐ろしくて聞けないのである。
オナゴの赤ちゃんを抱いたライラへ・・・・顔を出せない、とてもじゃないが・・・ ルイザとの婚姻が決まってるなんて、言い出せないのだ。 もしかして、アエリアも産まれているかも・・・
エルデール公爵のブチ切れた顔が・・・ ここは、夜逃げするしか生き残る方法がないのかも・・・
どうしたらいいか、とリオンの街をふらつくオレである。 そうして、いつの間にか学校の門をくぐるオレである。
そうだ、ここはナデシコ先生へ相談が・・・(ルイザには相談なぞできはしないのだ。)
職員室へ足をのばす。 いい塩梅(あんばい)にナデシコ先生が暇そうだ。
「ねえ、ナデシコ先生。」「なによ、アレッ、帰ってたのね。」「え、え、まあ、そうですが。」と、相談のチャンスを探るオレである。
「ナデシコ先生。」「なによ。」「ライラの様子は?」「そうね、元気な女の子よ。」「名前は、確かグレースとか。」 もう、名前までも・・・あるんだ。
この様子なら、ナデシコ先生は、旦那がオレだとは知らないな。内心思う。
「じつは、急用がありまして、飛竜の討伐の件を役所へ報告できないのです、それでルイザへ、その件を頼みますので。」「そうなの。」「ハァ。」と、冴えない返事のオレである。
これで、なんとかごまかせそうだな。 ライラの件はルイザへ丸投げである。 あとは、アエリアの産まれた子の件だけだ。
ルイザが神の祠から学校へ帰校した。 ナデシコ先生が、丸投げした件をルイザへ・・・「わかったわ。」と、ルイザが返事である。 馬車で、役所へ乗り付けるルイザだ。
「ライラ様、ご機嫌よろしゅう。」と、ルイザが平伏する。
「ルイザ、帰ったの。」「飛竜は?」「え、え、無事に討伐をいたしました。」「そうなのね、ところでグレースの父親は?」と、ライラが。
「その件ですが、ライラ様にいわれたとうりに、ユミスケの面倒をみていたのですが。」「え、え、それで?」
「エルデール様より、おまえに下げ渡すと。」「えっ、誰を。」「ユミスケで、ございます。」と、言いながらルイザはエルデール公爵の確約書と、アマテラス様からの書面の見せる。
「ルイザ、あたいから奪ったわね。」「・・・・」ルイザは平伏したままだ。
「ライラ様、ライラ様の願いどうりに、そのアレの面倒を見ていたのですが・・・」
「お怒りは、もっともですが、エルデール様から、下げ渡すと・・・」 しばらく、沈黙のライラだが・・・
「わかったわ、あんたに、あげるわ。」「そのかわり、離婚は認めないわよ。」
「ハ、ハハァ~ッ。」と、平伏するルイザだ。 そして、ライラが、「ルイザ、会いたかったわ。」と。 そして、「ねえ、グレースよ。」と、笑顔のライラだ。
そう、ライラにとりルイザは母親同然、いや母親以上の仲なのだ。(産みの親より、育ての親である。)
そのルイザが望むなら、ルイザの婚姻に否はないライラなのである。
あとは、「アエリア様とエリーゼだけだわ。」と、姉妹の切れた仲を・・・「まあ、無理だわね。」と、ルイザは・・・姉妹の確執の恐ろしさを悟ったのである。
仲が良かったほど、仲たがいの度合いは大きいようだ。
「もう、死んでも会うことは無いわ。」と、内心決めているルイザだ。
「でも、エリーゼ姉さんは、アエリア様の乳母を・・・」
エリーゼには、娘がいないのだ。 誰を乳母にするんだろう。
ライラ様の休暇が明けた。 お産して、体を休めていたのだ。 その間、ライラの娘のグレースはルイザの娘である、イレーヌが育てている。 (なんせ、ライラ様はオッパイが少ししか出ない。)
役所のライラのデスクには、許可案件が山積だ。
その書類の山を見て、ゲンナリのライラであった。 まあ、右から左へ通すだけなんだが・・・
イレーヌは、乳母としてグレースに付きっきりだ。 それが、使命だからである。
ライラは産むだけなのだ。 それが、貴族の貴族たる所である。 (日に、一度はグレースの顔を見るかも・・)
ところで、ライラはエルデール公爵には?
グレースが産まれたことは、ライラの母親は承知している。 そして、その件は、母親へ一任しているのである。
それで、エルデール公爵が、ライラの産んだ子の件を承知なのかは不明であるのだ。
ライラの母親のエリアラが握っているのである。
ライラとしては、姉のアエリアが気にはなるのだが・・・(産まれたか、野郎か娘なのか・・・)
いまのところ、情報などは王都から、聞こえないのである。
「ふう、やっと机が綺麗になったわ。」と、ライラが書類の山を始末したところだ。
「ライラ様。」「イレーヌか、なにか?」「今日の面会でございます。」
「おお、まるで生き写しだわ。」と、黒髪と黒い眼のグレースを抱いたライラだ。
「間違いない、日本人だわ。」と、金髪で碧眼のライラが・・・
「魔法は何が使えるかな。」と、今から楽しみなライラである。
ライラは、魔法がナノ・マシンが関わっていることは知らない。 そして、科学の知識もない。
ライラの体内のナノ・マシンは魔法の発動はするが、しゃべらないのだ。
それは、ルイザも同様である。 ナノ・マシンが意思の相通をするのは、アマテラス様の許可というか、特別な加護を与えられた者だけなのだ。
例として、ユミスケやアンナなのだ。 現地の原住民で、ナノ・マシンと会話ができるのは、アンナだけなのである。
役所へ、討伐の報告である。
ここで、大問題が・・・ そう、ライラが母親になっていたのだ。 ユミスケが知らない内にである。
ひよっとして、アエリアも母親かも・・・ とても恐ろしくて聞けないのである。
オナゴの赤ちゃんを抱いたライラへ・・・・顔を出せない、とてもじゃないが・・・ ルイザとの婚姻が決まってるなんて、言い出せないのだ。 もしかして、アエリアも産まれているかも・・・
エルデール公爵のブチ切れた顔が・・・ ここは、夜逃げするしか生き残る方法がないのかも・・・
どうしたらいいか、とリオンの街をふらつくオレである。 そうして、いつの間にか学校の門をくぐるオレである。
そうだ、ここはナデシコ先生へ相談が・・・(ルイザには相談なぞできはしないのだ。)
職員室へ足をのばす。 いい塩梅(あんばい)にナデシコ先生が暇そうだ。
「ねえ、ナデシコ先生。」「なによ、アレッ、帰ってたのね。」「え、え、まあ、そうですが。」と、相談のチャンスを探るオレである。
「ナデシコ先生。」「なによ。」「ライラの様子は?」「そうね、元気な女の子よ。」「名前は、確かグレースとか。」 もう、名前までも・・・あるんだ。
この様子なら、ナデシコ先生は、旦那がオレだとは知らないな。内心思う。
「じつは、急用がありまして、飛竜の討伐の件を役所へ報告できないのです、それでルイザへ、その件を頼みますので。」「そうなの。」「ハァ。」と、冴えない返事のオレである。
これで、なんとかごまかせそうだな。 ライラの件はルイザへ丸投げである。 あとは、アエリアの産まれた子の件だけだ。
ルイザが神の祠から学校へ帰校した。 ナデシコ先生が、丸投げした件をルイザへ・・・「わかったわ。」と、ルイザが返事である。 馬車で、役所へ乗り付けるルイザだ。
「ライラ様、ご機嫌よろしゅう。」と、ルイザが平伏する。
「ルイザ、帰ったの。」「飛竜は?」「え、え、無事に討伐をいたしました。」「そうなのね、ところでグレースの父親は?」と、ライラが。
「その件ですが、ライラ様にいわれたとうりに、ユミスケの面倒をみていたのですが。」「え、え、それで?」
「エルデール様より、おまえに下げ渡すと。」「えっ、誰を。」「ユミスケで、ございます。」と、言いながらルイザはエルデール公爵の確約書と、アマテラス様からの書面の見せる。
「ルイザ、あたいから奪ったわね。」「・・・・」ルイザは平伏したままだ。
「ライラ様、ライラ様の願いどうりに、そのアレの面倒を見ていたのですが・・・」
「お怒りは、もっともですが、エルデール様から、下げ渡すと・・・」 しばらく、沈黙のライラだが・・・
「わかったわ、あんたに、あげるわ。」「そのかわり、離婚は認めないわよ。」
「ハ、ハハァ~ッ。」と、平伏するルイザだ。 そして、ライラが、「ルイザ、会いたかったわ。」と。 そして、「ねえ、グレースよ。」と、笑顔のライラだ。
そう、ライラにとりルイザは母親同然、いや母親以上の仲なのだ。(産みの親より、育ての親である。)
そのルイザが望むなら、ルイザの婚姻に否はないライラなのである。
あとは、「アエリア様とエリーゼだけだわ。」と、姉妹の切れた仲を・・・「まあ、無理だわね。」と、ルイザは・・・姉妹の確執の恐ろしさを悟ったのである。
仲が良かったほど、仲たがいの度合いは大きいようだ。
「もう、死んでも会うことは無いわ。」と、内心決めているルイザだ。
「でも、エリーゼ姉さんは、アエリア様の乳母を・・・」
エリーゼには、娘がいないのだ。 誰を乳母にするんだろう。
ライラ様の休暇が明けた。 お産して、体を休めていたのだ。 その間、ライラの娘のグレースはルイザの娘である、イレーヌが育てている。 (なんせ、ライラ様はオッパイが少ししか出ない。)
役所のライラのデスクには、許可案件が山積だ。
その書類の山を見て、ゲンナリのライラであった。 まあ、右から左へ通すだけなんだが・・・
イレーヌは、乳母としてグレースに付きっきりだ。 それが、使命だからである。
ライラは産むだけなのだ。 それが、貴族の貴族たる所である。 (日に、一度はグレースの顔を見るかも・・)
ところで、ライラはエルデール公爵には?
グレースが産まれたことは、ライラの母親は承知している。 そして、その件は、母親へ一任しているのである。
それで、エルデール公爵が、ライラの産んだ子の件を承知なのかは不明であるのだ。
ライラの母親のエリアラが握っているのである。
ライラとしては、姉のアエリアが気にはなるのだが・・・(産まれたか、野郎か娘なのか・・・)
いまのところ、情報などは王都から、聞こえないのである。
「ふう、やっと机が綺麗になったわ。」と、ライラが書類の山を始末したところだ。
「ライラ様。」「イレーヌか、なにか?」「今日の面会でございます。」
「おお、まるで生き写しだわ。」と、黒髪と黒い眼のグレースを抱いたライラだ。
「間違いない、日本人だわ。」と、金髪で碧眼のライラが・・・
「魔法は何が使えるかな。」と、今から楽しみなライラである。
ライラは、魔法がナノ・マシンが関わっていることは知らない。 そして、科学の知識もない。
ライラの体内のナノ・マシンは魔法の発動はするが、しゃべらないのだ。
それは、ルイザも同様である。 ナノ・マシンが意思の相通をするのは、アマテラス様の許可というか、特別な加護を与えられた者だけなのだ。
例として、ユミスケやアンナなのだ。 現地の原住民で、ナノ・マシンと会話ができるのは、アンナだけなのである。
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