冒険者の学校。

ゆみすけ

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あれが、飛竜なのか!

ドロ~ンがあって、よかった。

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 王都から、早馬だ。 役所はてんてこ舞いである。 
なぜなら、早馬での急報は危機だからである。 よほどの事でないと、早馬は使わないのだ。 
王室専門の騎手が急報の文を持って騎馬で駆けるのだ。 
ライラやルイザなどの幹部が、慌ただしく走り回るのである。 
オレは列外である。 なぜなら、裏の討伐人だからだ。
 やがて、幹部の会議が始まった。 この街には軍隊があったが、現在は不在だ。
 王都が不足との理由で引揚だとか・・・
 学校の職員室で暇を潰していたら。 
フーボーが、「ユミスケさん、ここですか。」「うむ。」
「ライラ様がお呼びです。」「あ、あ、わかったよ。」
「すぐに、主長室まで。」「うむ。」「あの、すぐに・・」「うむ。」と、イヤイヤ腰をあげるオレである。 
最近はアッシー君が、すっかり板についたフーボーだ。
 役所の最上階(3階建て。)の主長室のドアは開いていた。 
そして、ライラが待っていたのだ。 よほどの事らしい。 
「あんた、あんた、王都から呼び出しだわ。」「えっ、なんもしてないけど?」
「あんたの事じゃないわ。」「飛竜がでたのよ。」
「火竜?」「飛ぶヤツよ。」「それは、上々。」「えっ、よくないわよ。」
「いや、魔道具が使えるからさ。」「あの飛ぶヤツのこと。」「あ、あ、そうだよ。」
「でも、相手は飛竜よ、あの魔道具は腕がついてないじゃない。」「腕がなくても戦えるさ。」
「じゃあ、どうやって首をもぐのよ。」「いや、首はもげないよ。」
「では、どうすんの?」 「魔道具の武器で、粉々にしてやるんだ。」
「どんな?」 レールガンなんて、うまく説明ができない。 
「まあ、鉄のカタマリを飛ばして、やっける魔道具だよ。」 
なんか、納得できないライラである。 
「それで、王都へ行って欲しいんだけど。」それなら、ドロ~ンとウズメ姫とオレだな。 
ルイザは留守番だ。(シメシメ)「ライラ様、あたいも行きますわ。」と、ルイザだ。 
「いや、あの魔道具は二人乗りなんだ。」
「しかし、ライラ様、ここは王都に詳しい者がいないと。」と、ルイザだ。 
「そうね、ルイザは連れてってよ。」と、ライラだ。 
「二人しか乗れないんだってば。」と、言ったら。 
ウズメ姫が、「2個の魔道具を結べは4人は乗れますわよ。」と、余計な一言だ。 
まだ、ドロ~ンの操縦ができないオレだ、ここはウズメ姫に頼るしか無いのだ。 
「あと、ひとりは誰が。」と、オレが聞いたら。 
「わたくしとしては、妹のツキヨミが望ましいですが。」と、ウズメ姫だ。 
「なら、あたいとユミスケね。」と、ルイザが離れないようだ。 
まあ、ツキヨミも姉妹で乗りたいだろうから、ガマンである。 
「じゃぁ、決まりね。」「では、すぐに王都へお願いね。」と、ライラだ。
 ライラから文を預かってオレ達は2台のドロ~ンで役所から飛び立ったのだ。 
ルイザは初めて乗る魔道具である。
 王都に着くまで、オレに抱きついて離れなかった。 
なんせ、無理やり、オレが乗ってるところに、割り込んできて、抱きついて離れないのである。 
オッパイが顔にあたって息がくるしい・・・・
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