冒険者の学校。

ゆみすけ

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エルデール公爵。

オノレ、ユミスケめっ!!

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 久しぶりに、アエリアからの手紙が届いた。
 喜んで、開いて読んでいたエルデール公爵(アエリアやライラの父親だ。)だが。 {ライザックからエルデールへ改名しました。} 
徐々に顔が怒りの形相だ。 ふだん、穏便な公爵だが。 
ふだんが穏便だと、怒ると手がつけられないのである。 
頭から、蒸気が立ち上るのである。 
「アエリアが、アエリアが孕んだ? 孕んだ?。」「おい、エリアラを呼べ。」
「かしこまりました。」と、召使いが・・・ 「あなた、どうしたの?」「おい、アエリアが、アエリアが・・・」と、怒りで声が続かない。 
「どうなさったの?」「・・・」と、アエリアからの手紙を渡す公爵だ。 
「あら、まあ、どうしましょう。」と、驚くフリのエリアラである。
 内心は、あれほど、まだ早いって言ってたのに、どうして妊娠したことを・・・しかし、すでにお寿司だ。 
「これは、事実なのか?」「・・・」「これは、事実なのか?」「・・・」
「事実なんだな、おまえが何も言わないから。」「・・・」
「かわいい、ワシの娘が、娘が、娘が、娘が、毒牙にかかったのじゃ。」「どこの馬の骨とも、わからんオトコの子種なぞ宿しおって。」
「あれほど、警備の人数が足りないと。」「くそっ、首を刎ねるくらいでは済まないぞ。」
「首を刎ねて、岩で叩き割ってくれようぞ。」「ううむ、それでもたらんぞ。」
「胴体は火あぶりだ、ワンコのエサだ。」「切り刻んで、魚のエサだ。」
「ううむ、アエリア、アエリア、かわいそうなアエリア。」「オトコのアレがアレが、かわいいアエリアの・・・」「くそっ、このユミスケとは、どこに居るんだ。」「・・・」
「どこに、居るのかと聞いてるんだ。」「・・・」
「くそっ、挙兵だ、誰かおらぬか。」「将軍を呼べ。」 
これは、マジで大事だ。 
エルデールの妻のエリアラは、叫ぶ夫の背後から・・・ そして、公爵へ脳天逆落としだ。 
靴のかかとで、ガツンと・・ 
そして、公爵は気絶である。 そこに、将軍が・・「お呼びで。」と、顔をだした。 
「いいところへ、寝室まで運んでちょうだい。」「わかりました。」
「ほんとに、手間がかかるわね。」と、笑い顔で誤魔化すエリアラである。
 こうして、エリアラの機転で挙兵や騒動は回避されたのであった。 
床に落ちたアエリアの手紙は、エリアラが回収して証拠隠滅である。(即、燃やして灰である。) 
そして、寝室で気絶している公爵へ夢見の魔法をかけるエリアラである。 
ライラの母親のエリアラだ。 魔法も当然使えるのである。 
それも、治癒魔法と催眠魔法である。 そして、夢見の魔法は催眠魔法が極意なのである。 
もちろん、公爵の頭部のタンコブは治癒魔法で証拠隠滅なのである。 
・・・やがて、数時間の後、公爵は眼を覚ました。 
もちろん、アエリアの妊娠は忘れている。 
「はて、なぜ寝室へ、なぜかな・・」で、この騒動は終わってしまったのである。 
そして、アエリアへは、母親のエリアラから当分、妊娠の事実は伏せるように話が伝わったのであった。 
そして、ユミスケからの時期早急であるとの手紙に、イヤイヤ納得したアエリアであった。 
そして、なぜかアエリアの王室への嫁入り話は立ち消えになっていたのである。 
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