冒険者の学校。

ゆみすけ

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学校の再開。

ナデシコからの要請。

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 ナデシコから呼び出しだ。 
ナデシコ? 「あっ、忘れてた。」と、思い出したオレだ。 
学校を任せたままだったんだ。 
さぞや、怒りプンプン丸のことであろう。 
そう、ナデシコ院長は、怒り心頭だったのだ。 
もう、休みなしで、生徒の面倒見だ。 
もちろん、ツキヨミが手伝っていたんだが・・・ ルイザと、二人でナデシコへ、「すいませんでした。」と、しか言えなかったのだ。 
ユミスケのアエリアとの浮気話なんて、出来るわけがないのだ。 
もちろん、ルイザの娘のイレーヌまでが、怒り心頭だった。(イレーヌも働かされていたのだ。) 
リオンの街の雑務やら、税金の処理など、問題が先送りの行政だったのだ。 
役所へ戻ったライラは、机の上の書類の山を見て、ゲンナリである。 
いくら、子爵様でも、腹も減るし、ウンチも出るのだ。 
お貴族様も一介のヒトの子なのだ。 
「いままで、外っておいて、すまなかった。」と、生徒らに詫びたオレだ。 
まあ野郎らは、ツキヨミやらナデシコに面倒を見てもらって、それほどでもなかったようだが。 
怒りプンプンなヤツは居なかった。 
というか、オレの教師としての対面はダラさがりだった。
 やはり、生徒の面倒見は大切なことである。 
「先生、そんなことはイイですから、討伐の体験談が聞きたいです。」と、リクエストだ。 
特に、地竜や火竜の話が聞きたいらしい。 
「よし、ここは、実際のゴーレムで話をしよう。」 「うわ~っ、マジですか~。」と、生徒らは大喜びだった。 まあ、しばらくは体験談でお茶を濁すつもりだ。 
それで、ゴーレム(建設機械)を校庭へ引き出したのだ。 
「キュル、キュル。」と無限軌道が音をたてて進むのだ。 
生徒らは、大喜びだった。 
そして、実際に機械の2本の腕を動かしての実演である。 
実際に地竜や火竜は連れてくるわけにはいかないが、ゴーレムだけでも迫力満点であったのだ。 
それで、少しは対面が保てたオレであったのである。 
「ユミスケ様、アエリア様から呼び出しですが。」と、フーボーがオレに伝言だ。 
なんでも、火竜の首を王室へ献上した際に、アエリアから請求されたらしいのだ。 
それも、父親への紹介を兼ねてらしい。 もちろん、オレの子を孕んだこともである。 
オレにとっては死刑の宣告である。 「どうしたら、いいんだ。」と、職員室で目の前の机のルイザへ・・・相談したのだ。 
「ユミスケさん、フーボーからの伝言は受け取ったと手紙を書いてください。」と、いうのだ。 
つまり、最初の一言である。 
「そうだな、でないとアエリアが押し掛けてきそうだしな。」と、返事だ。 
「ここは、時間かせぎですわ。」「時間かせぎ?」「え、え、なるたけ日を置くのですわ。」「時間があれば、王都の公爵様への対処も考えることができますわ。」「そうか、そうだな、ルイザありがとう。」と、ルイザの言う通りにするオレだ。 
まあ、ここで完全にルイザのワナに捕まっているオレだが・・・しかし、先送り作戦はオレも賛同したのであるのだ。 
イヤなことは、先送りのオレであるのだ。 
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