21 / 273
学校の校舎。
とうとう、現実味を帯びてきた。
しおりを挟む
「ユミスケさん。」「なんだ?」
「この短刀の柄が見えない鞘を。」「そうだな、バレないようにだな。」
また、王室へ献上などごめんだ。 猛虎の牙は、もう無いからだ。(猛虎なぞ、また狩らねばならない。)
それで、革製の鞘を造る。 「色は、なにがいいんだ。」「そうですね、赤で。」「まあ、女子だからな。」
まあ、赤い染料は手に入りやすい。 そこで、金糸を足して、ライラと金糸で編み込んだ。
「この、古代文字は?」と聞くから。
「ライラとオレの国の言葉で入れたんだ。」と答えた。
「その短刀にも銘が入れてあるぞ。」 「あたいの護身用に大切にしますわ。」 と、いう。
ライラはオレには、あたい言葉だが、他ではお貴族様の言葉だ。
まあ、貴族言葉はオレには似合わないなと思う。
「それで、校舎の場所なのですが。」「あ、あ、どこに建てるんだ。」
「役所の裏庭が広いので。」「つまり、ここか。」と、窓から指さした。
「それで、教本ですが・・」「オレは、この国の言葉はしゃべれるが、満足に読めないぞ。」と、いう。
「そこが、不思議です、しゃべれるのは、初めからでしょ?」 「そうみたいだな。」
「どこで、覚えたんですか。」「わからない。」
「生まれは?」 「覚えていない。」
「ユミスケさんは、突然現れたようですが。」「そうらしいが、自分のことが、記憶があいまいなんだ。」
「役所の書類では、街の井戸端で倒れていたと書いてありますが。」「それも、見たことない服だったとか。」「あ、あ、それは寝間着というヤツだ。」 「つまり、寝ていたのですね。」「そうらしい。」
「では、誰かが、寝たまま運んだと・・」「そうなるな。」
「不思議な話ですわ。」「そうだな・・・」
「それで、校舎ができるまでに、オレに文字を教えてくれ。」「あたいがですか。」
「いい、 センセイを紹介しましょうか。」 「それは、誰だ。」
「オレは人見知りだから、イヤだ。」「仕方がないですね、では夕食後に家まで来てもらえますか。」
「ライラの家か?」 「え、え、そこで個人授業しか時間がありませんわ。」
「あたいは、昼は・・」「わかった、夕食後だ。」
「で、どこにあるんだ。」「ライラの家だよ。」
「では、お教えしますわ。」 ライラの実家というか本家は王都だそうだ。
そして、役人として赴任してきたらしい。
つまり、下宿というやつだ。 図面というか、カンタンな地図をライラからもらった。
そして、夕食後だ。 とぼとぼと歩く。
この時代、街灯なんてない。 真っ暗だ。 そこで、ハリケーンランプが役にたったのだ。
夜は、歩くヒトは少ない。 まず、ヒトには出会わない。
それでも、街である。 数人とすれ違った。
ほとんどが、蝋燭に提灯様の明かりを下げていた。
ハリケーンランプはオレだけのようだ。
家々は暗く、少し明るいところが居間だろう。
それも、ボーと明るいくらいだ。 やがて、地図の印へ着いた。
「これが、ライラの下宿かよ。」 と見上げる。
門がある、そして開くトビラの玄関だ。
宿よりデラックスである。
「お貴族様の邸宅だな。」と、トビラをノックした。
扉が開いた。 メイドが出迎えた。
「お待ちしておりました。」と、カチューシャが揺れる。 モノホンのメイドである。
アキバのコスプレメイドではない。 マジのモノホンだ。
「こちらへ、お待ちでございます。」と、案内だ。 オレは、あとに続く・・・・
「この短刀の柄が見えない鞘を。」「そうだな、バレないようにだな。」
また、王室へ献上などごめんだ。 猛虎の牙は、もう無いからだ。(猛虎なぞ、また狩らねばならない。)
それで、革製の鞘を造る。 「色は、なにがいいんだ。」「そうですね、赤で。」「まあ、女子だからな。」
まあ、赤い染料は手に入りやすい。 そこで、金糸を足して、ライラと金糸で編み込んだ。
「この、古代文字は?」と聞くから。
「ライラとオレの国の言葉で入れたんだ。」と答えた。
「その短刀にも銘が入れてあるぞ。」 「あたいの護身用に大切にしますわ。」 と、いう。
ライラはオレには、あたい言葉だが、他ではお貴族様の言葉だ。
まあ、貴族言葉はオレには似合わないなと思う。
「それで、校舎の場所なのですが。」「あ、あ、どこに建てるんだ。」
「役所の裏庭が広いので。」「つまり、ここか。」と、窓から指さした。
「それで、教本ですが・・」「オレは、この国の言葉はしゃべれるが、満足に読めないぞ。」と、いう。
「そこが、不思議です、しゃべれるのは、初めからでしょ?」 「そうみたいだな。」
「どこで、覚えたんですか。」「わからない。」
「生まれは?」 「覚えていない。」
「ユミスケさんは、突然現れたようですが。」「そうらしいが、自分のことが、記憶があいまいなんだ。」
「役所の書類では、街の井戸端で倒れていたと書いてありますが。」「それも、見たことない服だったとか。」「あ、あ、それは寝間着というヤツだ。」 「つまり、寝ていたのですね。」「そうらしい。」
「では、誰かが、寝たまま運んだと・・」「そうなるな。」
「不思議な話ですわ。」「そうだな・・・」
「それで、校舎ができるまでに、オレに文字を教えてくれ。」「あたいがですか。」
「いい、 センセイを紹介しましょうか。」 「それは、誰だ。」
「オレは人見知りだから、イヤだ。」「仕方がないですね、では夕食後に家まで来てもらえますか。」
「ライラの家か?」 「え、え、そこで個人授業しか時間がありませんわ。」
「あたいは、昼は・・」「わかった、夕食後だ。」
「で、どこにあるんだ。」「ライラの家だよ。」
「では、お教えしますわ。」 ライラの実家というか本家は王都だそうだ。
そして、役人として赴任してきたらしい。
つまり、下宿というやつだ。 図面というか、カンタンな地図をライラからもらった。
そして、夕食後だ。 とぼとぼと歩く。
この時代、街灯なんてない。 真っ暗だ。 そこで、ハリケーンランプが役にたったのだ。
夜は、歩くヒトは少ない。 まず、ヒトには出会わない。
それでも、街である。 数人とすれ違った。
ほとんどが、蝋燭に提灯様の明かりを下げていた。
ハリケーンランプはオレだけのようだ。
家々は暗く、少し明るいところが居間だろう。
それも、ボーと明るいくらいだ。 やがて、地図の印へ着いた。
「これが、ライラの下宿かよ。」 と見上げる。
門がある、そして開くトビラの玄関だ。
宿よりデラックスである。
「お貴族様の邸宅だな。」と、トビラをノックした。
扉が開いた。 メイドが出迎えた。
「お待ちしておりました。」と、カチューシャが揺れる。 モノホンのメイドである。
アキバのコスプレメイドではない。 マジのモノホンだ。
「こちらへ、お待ちでございます。」と、案内だ。 オレは、あとに続く・・・・
0
お気に入りに追加
18
あなたにおすすめの小説
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
勇者に闇討ちされ婚約者を寝取られた俺がざまあするまで。
飴色玉葱
ファンタジー
王都にて結成された魔王討伐隊はその任を全うした。
隊を率いたのは勇者として名を挙げたキサラギ、英雄として誉れ高いジークバルト、さらにその二人を支えるようにその婚約者や凄腕の魔法使いが名を連ねた。
だがあろうことに勇者キサラギはジークバルトを闇討ちし行方知れずとなってしまう。
そして、恐るものがいなくなった勇者はその本性を現す……。
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
漫画の寝取り竿役に転生して真面目に生きようとしたのに、なぜかエッチな巨乳ヒロインがぐいぐい攻めてくるんだけど?
みずがめ
恋愛
目が覚めたら読んだことのあるエロ漫画の最低寝取り野郎になっていた。
なんでよりによってこんな悪役に転生してしまったんだ。最初はそう落ち込んだが、よく考えれば若いチートボディを手に入れて学生時代をやり直せる。
身体の持ち主が悪人なら意識を乗っ取ったことに心を痛める必要はない。俺がヒロインを寝取りさえしなければ、主人公は精神崩壊することなくハッピーエンドを迎えるだろう。
一時の快楽に身を委ねて他人の人生を狂わせるだなんて、そんな責任を負いたくはない。ここが現実である以上、NTRする気にはなれなかった。メインヒロインとは適切な距離を保っていこう。俺自身がお天道様の下で青春を送るために、そう固く決意した。
……なのになぜ、俺はヒロインに誘惑されているんだ?
※他サイトでも掲載しています。
※表紙や作中イラストは、AIイラストレーターのおしつじさん(https://twitter.com/your_shitsuji)に外注契約を通して作成していただきました。おしつじさんのAIイラストはすべて商用利用が認められたものを使用しており、また「小説活動に関する利用許諾」を許可していただいています。
【R18】僕の筆おろし日記(高校生の僕は親友の家で彼の母親と倫ならぬ禁断の行為を…初体験の相手は美しい人妻だった)
幻田恋人
恋愛
夏休みも終盤に入って、僕は親友の家で一緒に宿題をする事になった。
でも、その家には僕が以前から大人の女性として憧れていた親友の母親で、とても魅力的な人妻の小百合がいた。
親友のいない家の中で僕と小百合の二人だけの時間が始まる。
童貞の僕は小百合の美しさに圧倒され、次第に彼女との濃厚な大人の関係に陥っていく。
許されるはずのない、男子高校生の僕と親友の母親との倫を外れた禁断の愛欲の行為が親友の家で展開されていく…
僕はもう我慢の限界を超えてしまった… 早く小百合さんの中に…
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる