冒険者の学校。

ゆみすけ

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どうしよう???

ヒト型の討伐なのか・・・

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 案件は、吸血鬼(きゅうけつおに)の討伐だ。 つまり、ヒト型の化け物である。 
相手は1匹だ。 人とは数えない。 
なんせ、ヒトではないからだ。 近隣の村に、血を吸われた死体があったらしいのだ。 
それで、吸血鬼の確認と討伐依頼である。 外観はヒトと変わらない。 そう、殺人と同じである。 
相手はヒトではないが、手足も同じだし、誰もが嫌がる仕事だ。 
そう、一般討伐には貼り出されない案件だ。 猿を猟師は撃たないのと同じだ。 
銃を向けると、猿は手を合わせるとか言うが・・ 手足がヒトに似てるから、猟師はいやがるのだ。 
そして、外観でわからないから、現行犯しか殺せないのだ。 
まあ、吸血鬼は1匹で行動するからタイマンだが。 
しかし、カタナは欲しい。 マジで、欲しかったのだ。 
鞘がある武器は、オレのあこがれなのだ。 
「触ってもイイか?」と、聞く。「受けてくれるなら、差し上げます。」と、ナオンが微笑んだ。 
そして、オレの手を握ったのだ。 やわらかい小さな手だ。 
「わかった。」と、オレは言ってしまったのだ。 
「わぁ、ありがとうごさいます。」と、小躍りするナオンだ。 
「しかし、よくカタナなぞとは・・」と、報酬が法外だから疑問だ? 
ナオンは指で口をふさいで、「内緒ですよ。」と、言った。 つまり、裏の案件ということだ。 
「討伐証明は吸血鬼の首ですから、首を刈ったら忘れないことです。」 
「ここに、注意事項が書いてありますから。」と、詳細な討伐方法の冊子をくれた。 
なかなか、サポートが細かいナオンだ。 いつの間にか、オレはナオンに信頼をよせていたようだ。 
冊子を宿で読んだ。 「あれ、オレの記憶と吸血鬼の弱点が違うようだが・・」 
その冊子には、吸血鬼は外見でヒトとの差がないから、ヒトの血を吸ってる背後から首を刈ること、と書いてあったのだ。 十字架も聖水も、ニンニクも必要ないようだ。 
まあ、キリスト教もイスラム教も、この町では無い。 寺院はあるが、オレが知らない宗教だ。 
そして、オモムロにカタナを持った。 腰のベルトへ斜め下へ通す。 
モロ、日本刀だな。 すっと体を引いた。 
自然に柄に手が伸びて・・・ するっと鞘に刀身を収めた。 
居合である。 あれっ、オレは居合ができたっけ・・・ 
カタナは、日本刀ほどは長くないが、まあ脇差というやつだな。 
探索では、短いヤツが使いやすいのだ。 
鞘から抜いて目釘を取り、柄から刀身を出した。 
銘があるな~だ。 「小鉄。」と銘がある・・・ 「マジで小鉄かよ。」と、オレは感動する。 
まさか、とは思うが、日本製かな・・・ なぜって、日本語で書いてあるからだ。 
今度、「どこで手に入れたか、ナオンへ聞いてみよう。」と、思うオレである。 
日本、あれ、どこだっけ・・・ そして、次の朝には仕事に出かけた。 吸血鬼が出た村へである。 
そういえば、はじめて町を出るな。 役所から、討伐人の木札をもらった。 
その木札を見せると、関所が通れるのだ。 
関所は町の出口にある。 
兵が数人、守りを固めている。 正規の軍だ。 オレは、関所の門をくぐった・・・・・・
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