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法外な値段だ。
高級コンパクトカメラは勧めない。
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「また、来たよ。」 ノラねこカメラのドアを開ける。 「おう、おひさ。」 年齢が半世紀も違うんだが、いつのまにか年齢差がないしゃべりだ。 まあ、ノラねこ屋のおやじが、ざっくばらんなんだろうが・・ カウンターにパソコンだ。 「あれ、パソコン使うの?」 と良太が聞いた。 「あ、あ、最近はパソコンが安いからね。」 「出始めは高かったんだ。」 「確か、給料が10マンもないときに、50マンだったか。」 「いまなら、80マンかな。」 「それが、2万から3万で買えるからね。」 「それで、商売だから中古カメラのサイトを観るんだが。」 「うん。」 「どうも、カメラの値段が荒れているね。」 「どんな?」 「コンタックスT2という、バカチョンカメラだよ。」 「発売当時、12万円という、高級カメラだったが・・」 「いまでも、10万くらいだ。」 「確か、以前は1万から2万くらいだったはずだが・・・」 「ワシも買ったよ、値引きが1万で11マンで買った覚えがあるんだ。」 「写りは、どう?」 「まあ、富岡光学のレンズだから、よかったよ。」 「しかし、自動焦点で、おもしろくないから、すぐに売っちゃったよ。」 「コンパクトといいながら、デカかったしね。」 「そして、T2には欠点があるのだ。」 「どんな?」 「二人並んだ写真だが、カメラが真ん中にしか焦点がこないから、二人の背後にピントが合うんだ。」 「いまなら、三点で真ん中以外にもピントが合うようにできてるがね。」 「それで、このカメラの壊れたのを分解したヒトから聞いたんだが。」 「うん。」 「外装はチタンだが、内部は普通コンパクトカメラと同じプラ歯車だそうだ。」 「どういうこと?」 「きれいな服装だが、中身は凡人なんだよ。」 「それに、プラの歯車が、よく折れるんだ。」 「つまり、長年使えないヤツなんだ。」 「ニコンFやライカとは違うんだよ。」 「それで、メーカーはカメラをやめてしまった。」 「キャノンなんて、ソニータイマー(1年で、保証が切れると壊れるのだ。)と同じだ、プラ製のレンズマウントはバカとしか思えない。」 「だから、そんなカメラの値段にしては法外だなと思うんだよ。」 「そうだね、僕にはよくわからないけどね。」 「どこが、壊れるかというと、コンデンサーが寿命があるからだ。」 「電子部品を使う自動焦点カメラはコンデンサーが入ったるんだ。」 「それが、熱に弱いし、部品の性質から壊れやすい。」 「日本製の良質なコンデンサーならいいけどね。」 「僕も聞いたことがある、パソコンの基板のコンデンサーがパンクして修理したことあるよ。」 「ワシの長年の経験でも、修理はコンデンサーの交換が多かったね。」 「どうにか、ならないの。」 「まあ、現在は物造りが、国際化して、職人技がなくなってきたからね。」 高校生には難しい話だった・・・・・ノラねこ屋は思うのだ、あの悪夢の民主党時代がなかったらと・・・・現在の中国の台頭を防げたかもと・・・ かつての、コニカの金属製カメラが好きなノラねこ屋だった・・・・・
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