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クセ玉の極み。
1枚レンズだ。
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「カメラのレンズは、何枚もの光学ガラスで、できている。 しかし、枚数が多いと、いいレンズかというと、そうではない。 そのお話だ。 「また、来たよ。」 良太は暇を持て余すとノラ猫屋に来るのだ。 すると、ノラ猫爺さん、なにを思ったのか、「1枚のガラスレンズのカメラがある。」 「知ってる、使い捨てカメラだろ。」 「それもそうだが、1枚レンズのカメラはたくさんあった。 最初の頃は光学計算が満足に出来ないから、手磨きで、1枚のガラスを凹レンズに磨いて作った。 日本の幕末の頃だ。 「あっ、知ってる坂本竜馬の写真を観たことがアル。」 「この、写真をどう思うかね。」 と、わっすごい写真だ。 「周りが、すごいね。」 「まあ、おもしろいだろ。」 「なんか、周りが広がるようだ。」 「これは、レンズが1枚の凹レンズだから、真ん中は普通に写るんだ。」 「ヘエー。」 「それで、真ん中の、まあまあの部分をつかうんだよ。」 「じゃ、これは。」 「これは、わざと、こうなることを踏んで写したんだよ。」 「1枚レンズの箱型のカメラで、ドイツ製のボックス・テンゴールの小さいやつだ。」 「でも、おもしろい写真だね。」 「そこだ、写真はきれいに写ればいいんではないんだ。」 「そうだね、これを見れば。」 「レンズは2枚、3枚と時代で増えていった。」 「現在は10枚以上のレンズはザラだ。」 「しかし、いくらレンズが光を通すといっても何枚も重なれば光は、どうしても薄くなる。」 「完全な透明なんて無い。」 「ある、著名なカメラ修理者いわく、レンズのガラスは枚数ではない、と言った。」 「ヒトの眼は1枚レンズだ。」 「あ、そうだね。」 ジジイのウンチクは続いた。 正直、聞いてるだけの良太だ。 しかし、ある程度ウンチクを垂れると、コーヒーと茶菓子が出てくるので、それまでガマンの良太だった。 (写真は、ベビーテンゴールの1枚レンズをソニーαに、こじつけで無理につけて撮影したのもです。 レンズはジャンクカメラからです。)
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