満州国馬賊討伐飛行隊

ゆみすけ

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海軍からの派遣搭乗員。

ヒトを撃ったことが無い!

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 討伐隊に海軍からの派遣搭乗員が着任した。 空中勤務員は陸軍式呼び方だ。 海軍だから、搭乗員である。 そこは、譲れないのである。 「海軍航空隊、空母赤城派遣の坂井海曹です。」 「うむ。」 「よろしく、お願いします。」 と敬礼で。 答礼で返す本郷隊長だ。 「君は、倉田の組に入ってくれ。」 「わかりました。」 こうして、海軍からの最初の派遣搭乗員が着任した。 「よろしく、坂井です。」 「あ、あ、君は赤城の模擬空戦で観たよ。」 「えっ、そうですか。」 「なかなかの操縦技術だ。」 「光栄です。」 「97式は乗ったか?」 「まだ、ですが。」 「なら、今から試乗だ。」 「ハイ。」 ふたりで、格納庫へいく。 ちょうど整備班長が機体を磨いていた。 「ごくろうさんです。」 とふたりが挨拶だ。 整備班長が、「おう、いまできあがったぞ。」 と答える。 「いま、着任した坂井です。」 「そうか、どうだ、乗ってみるか。」 「いいんですか。」 「出来上がった機の試験をやりたかったんだが、ちょうどいいからな。」 見ると、キラキラ輝くジュラルミンだ。 「オレは、背後に乗るから、安心して飛んでくれ。」 「それは、ありがたいです。」 倉田は、補助座席に乗り込んだ。 そして、新型97式を格納庫前のエプロンに整備士連中が押しだしてくれた。 「これが、あの機体か。」 「側で観るのは初めてです。」 「これが、1500馬力のハヤブサエンジンか。」 「海軍はナカジマの栄12型だからな。」 と整備班長だ。  大きさは同じだが、ナカジマはサイドバルブだが、ハヤブサエンジンはチェーンで、バルブカムを駆動するOHC方式だ。 満州飛行機が討伐隊専用に造っている。 坂井海曹が搭乗する。 倉田が後ろから、「スロットは逆だ、そして、無線機操作だが・・・」 と教える。 坂井海曹は、真剣な表情で聞いている。 操作ミスで、墜落はゴメンなのだ。 操縦幹やベダルは万国共通である。 スイッチ類も日本語表示だから、迷うことは無い。 無線機を入れる。 「こちら、管制塔だ、滑走路は自由につかっていいぞ、現在飛んでるヤツはいないからな。」 「坂井機、了解した。」 「坂井海曹、固くならずに。」 と管制塔が助言だ。 エンジンを整備士らが廻してくれた。 エンジン点火スイッチを切り替える。 「プスン、プスン、プスン、バリ、バリ。」 エンジンは廻りだした。 暖気運転を10分だ。 これが、栄12型だと1時間は廻すらしい。 討伐隊は満州国の米軍基地よりエンジンオイルのイイやつを、配給してもらってるのだ。 「ブーーーン。」 快調だ。 「では、行きます。」 「おう。」 倉田が答える。 新型97式はSTOL機能で、滑走路半ばで飛び上がる。 「なかなかだな。」 誉める倉田だ。 「燃料は?」 「半分あります。」 「そうか、3時間は飛べるな。」 「よし、奉天の空を案内しよう。」 こうして、試乗を兼ねた地域把握飛行が始まった・・・・・
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