満州国馬賊討伐飛行隊

ゆみすけ

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シナ様からの・・・

宗主国様からの献女の要求だ。

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 ソウリの両班貴族の館に、シナ様からの使者が来訪した。 「これは、これは、大創様、我ら一族をあげて歓待いたします。」 コウベを床に押し付けて歓待する態度をしめす。 「うむ、まあ、そちも元気そうだな。」 「ハ、ハ~。」 再度、床にコウエを垂れる。 ペシャンコに平伏するのだ。 額が痛いが、我慢だ。 なんせ、相手は宗主国様だ。 朝鮮の4000年からのご主人様なのだ。 機嫌を損ねると、一族が皆殺しだ。 そう、親戚、縁者までだ。 それも、言い訳なぞ聞いてはくれないのだ。 そのことを、知っている両班貴族だ。 街の住人の常人や賤人なぞ羽虫程度のあつかいなのだ。 宗主国様から見れば、ヤツらはヒトの形をした蛆虫程度のものであるのだ。 両班の気に入らないからと、簡単に殺されても文句は言えないのだ。 賤人階級なぞ、道端の犬のクソ以下の扱いなのだ。 だから、朝鮮半島は、人口が増えない、減るばかりだ。 山の木は焚き物に使い、ハゲ山ばかりだ。 川は治水がナオザリだから、荒れ放題である。 まさに、地獄半島であるのだ。 それに、献女に上玉の女を差し出してしまい、今はブーばかりだ。 それで、シナ様からブーはイランと送り返されたのだ。 そして、可憐で清楚なオトメを求められたのだ。 シナ様は満州国から誘拐してこい、とは言わないのだ。 仕方なく、シナ様の要求にこたえるために、仕方なくやってることだ。 これが、ヤツらの論理だそうだ。  「それが、今の現実だな。」 本郷隊長から、今までの大まかな話があった。 「ヤツらは、悪いことだとは、一切思っていないんだ。」 「それが、証拠に、何度も繰り返し誘拐に国境を越えてくるだろう。」 「そうですね。」 「だから、懲りない連中なのさ。」 「まあ、それで、討伐隊が成り立つわけですからね。」 日本軍もボランティアで討伐隊を派遣してるわけではない。 戦争をしていない、我が国が兵器や戦争の実践ができる数少ない場と考えているからだ。 現に、突撃ライフルは馬賊掃討のために作られたが、戦争の兵器であるのだ。 イザに備えるのが軍隊だ。 だから、討伐隊の経験を毎回、事細かにレポートとして報告しているのである。 訓練や出動以外は、この報告書を書くのが仕事といってもいいくらいなのだ。 もう、一端の文豪きどりのホンダ飛曹である。 さて、話はソウリの両班屋敷に戻る。 「お館様、作戦ができやしたニダ。」 「うむ、見せてみろ。」 両班貴族のチョンチヤンは、「ふむ、まあ、まあだな。」 と手下をねぎらう。 「では、いいニダか。」 「うむ、そうしてくれ。」 「わかりやしたダ。」 作戦は、山奥村の通学馬車を狙うのは同じだ。 ただ、違うのは、奪った生娘を直接にシナ様まで運ぶことだ。 いままで、座敷牢でシナ様からの生娘見分をしたからだったが。 それが、時間の浪費となり、奪還されるからだ。 朝鮮も、少しは学んだようだ。 しかし、その作戦は脅威だ。 これでは、生娘らが、献女として、シナの餌食だ。 両班屋敷を出発した馬賊15騎は、山奥村との待ち伏せ地点をめざしているのだ。 どうする、本郷大佐。 どうする、倉田飛曹。 どうするんだ、ホンダ飛曹・・・・・
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