満州国馬賊討伐飛行隊

ゆみすけ

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陸軍希望ではない組は?

馬車を狙うヤツらだ。

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 ソンリ村のリンリは飛行機が迎えにきた。 一般の留学試験の実験者は馬車で、奉天の試験会場まで向かっうのだ。 これが、吉とはでなかったのだ。 さすがに、航空機を狙う馬賊はいないのだ。 そこで、やはり朝鮮馬賊は馬車を狙うのだ。 もう、定番である。 そして、現在は馬車、警備の退役軍人も、ひとりではないのだ。 とうぜん、数が増える。 現在は前と後ろに計二人だ。 そして三八式歩兵銃も改良したのである。 まずは、長すぎるから銃身を短くする。 そして5発の弾倉を15発入りのロングにした。 そして、これが最大の改造だが。 3発の連射機能つきだ。 つまり、「ダダダ、ダダダ、ダダダ。」 だ。 3発連射で確実に馬賊を、あの世に送るのだ。 そして銃杷はクルミの木だ。 これが、いちばんだ。 しかし、朝鮮馬賊も死にたくは無い。 そこで、ヤツらも考えたのだ。 シナ様から、騎馬専用の銃を分けてもらったのだ。 それも、独逸製のモーゼルだ。 5連発の小型ライフルである。 そして、馬車には銃弾避けの簡易防弾板が張られた。 薄いが無いよりマシだ。 あまり重たいと馬車が走らない。 そして、公民館前から受験生を乗せた馬車が出発だ。 ムチの一振りで動き出した。 退役軍人が二人も警備してるんだ、皆安心して見送る。 朝、4時だ。 リンリは飛行機だから7時だが・・・ 奉天まで50キロあるから3時間は馬車でかかるのだ。 なんせ、舗装された道ばかりではないからだ。 やがて、日が昇り、あたりが明るくなってきた。 こんなときが一番あぶないのだ。 退役軍人は銃の弾を確認する。 もちろん、弾除けのメットもかぶってるのだ。 これは、独逸軍から始まったのだそうだが。 現在は日本軍も使ってるのだ。 重いが我慢だ。 命にはかえられない。 御者が叫んだ。 「ヤツらだ。」 曲がり道を廻ると馬賊が待ち構えていた。 馬車の馬にムチだ。 馬賊らに、御者の隣の退役兵が連射だ。 「ダダダ、ダダダ。」 と6発だ。 それで、馬賊がひるむ。 その間に、馬車は馬賊をやりすごした。 「くそっ、連発銃か。」と悔しがる朝鮮馬賊だ。 「お前たちはしゃがめ。」 その声で娘らは防弾板にしゃがみこむ。 そして、連射だ。 「ダダダ、ダダダ、ダダダ。」 と撃つ。そして弾倉を交換だ。 「くそっ、ヤツらも連発か。」 退役兵のメットに銃弾が炸裂する。 しかし、鉄ヘルが守ってくれた。 しかし、馬賊の連発銃はなかなか侮りがたいものだった。 なんせ、独逸のモーゼルだ。 先ほどから、退役兵のメットに当るのだ。 これでは、馬賊に狙いがつけられない。 互いに膠着状態だ。 娘らは防弾板で安全のようだ。 「うわっ。」 御者が撃たれて馬車から落ちた。 しまった、御者まで弾よけメットはつけていない。 仕方がない、前の兵が御者となり馬をあやつる。 馬車と馬賊の格闘は、いつまで続くのだ・・・
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