満州国馬賊討伐飛行隊

ゆみすけ

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面接試験。

リンリ、試験を受ける。

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 リンリちゃんは留学試験を受ける事とした。 父親が奉天爆撃で戦死して、母親の給金では進学なぞ無理と思っていた。 しかしだ、なんと日本陸軍入隊なら無償とチラシに描いてある。 それも、雑費こみだ。 つまり、おこずかい込みだ。 リンリは日本陸軍の太っ腹に感謝した。 当然、入隊希望と描いて郵便で送る。 すると、数日して受験札と往復の航空券が送り返されてきた。 リンリ村の公民館前広場に1月10日の朝7時集合と書いてある。 そして服代として満州円で、3万満州円が為替で入っていた。 母親は日本陸軍の太っ腹にびっくりだ。 あわてて、為替を換金して、村の服屋で、それなりの服を購入する。 「リンリちゃん、日本陸軍でいいかい。」 「いいわよ、こんな太っ腹な軍なら、娘に銃なんて持たせないわよ。」 そして、同封の手紙には、歓迎日本陸軍のパンフ付だ。 デラックスな隊舎に、有意義な教育など、いたれりつくせりだ。 そして、試験の日だ。 なんとソンリ村の子女の半分は留学試験で、陸軍希望はリンリだけだ。 そして陸軍から、迎えの飛行機が飛んで来た。 リンリの母親は、半信半疑だったが。 97式戦闘機が着陸する。 1人だからだが。 歓迎、日本陸軍の垂れ幕が恥ずかしいリンリだった。 他の受験者は馬車で、チンタラ出かける。 受験会場は奉天飛行場の格納庫だ。 数が多いからだ。 そして、列は二列ある。 まずは、日本陸軍の列だ。 そして、他の留学組である。 リンリの他に30人ほど陸軍組がいた。 まずは、書類審査だ。 そして写真を撮る。 そして制服の寸取りだ。 あれ、もう制服まで・・・ そうなのだ。 すでに、受験札の時点で合格なのだ。 すでに、身辺調査ずみで書類を送っているのだ。 やることは、早い陸軍だ。 そして、そのまま大連の港行の汽車だ。 もう、逃げられないと悟るリンリだ。 そして、あきつ丸に乗船である。 30名の陸軍希望者とともに日本の土を踏むリンリであった。 そして、陸軍の隊舎に入寮した。 部屋は個室だ。 そして、学友まで定められた。 日本語学習のためだ。 寮は鉄筋4階建てで、空調完備で食事もロハだった。 1週間に1回、おこずかいが出た。 30日あまりでカタコトをしゃべれるようになるリンリちゃんだ。 そして、母親が陸軍の招待で面会に来てくれた。 もう、すっかり日本のJKに様変わりしたリンリを観て、ビックリの母親だ。 「リンリちゃん。」「え、なに?」 「なんか、不満はあるかい。」 「ないわ、それより、おかあさんに、あたいが入隊と同時に年金が支払われるって。」 「え、満州国は戦死した夫になんもないわよ。」 「おかあさん、日本にこない。」 「いいのかい。」 「あたいが、陸軍で、士官になれれば可能よ。」 「まあ、当てにしないで待ってるわ。」 母親は帰っていった。 しかし、日本陸軍は働きさえすれば、見合った結果を出してくれる。 リンリには夢の職場であったのだ。 そして、満州国で日本陸軍討伐隊の庶務係りに、3年後に着任するのである。 
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