満州国馬賊討伐飛行隊

ゆみすけ

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どうすれば?

リンリーの作戦。

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 奉天飛行場をめざして、97式戦闘機は飛ぶ。 凱旋だ、献女としてシナへの貢物となる少女らを助けたのだ。 3機編隊は快調に飛ばす。 もう、操縦士はルンルンだ。 そして、せまい胴体に乗ってる満州娘もランランだ。 1人を除いて・・・ そう、リンリーだ。 日頃から留学の機会を手に入れて、映画のヒロインまでなった夏果を羨ましく思っていた。 その夏果の歩いた道の最初にリンリーはいるのだ。 これは、チャンスだ。 この機会をのがすまじ、リンリーは思考をめぐらす。 どうすれば、操縦士の倉田の気が引けるのか。 どうすれば、日本への留学が・・・・  そう考えている内に、「あっ、奉天が見える。」 と仲間の少女が窓を見て言う。 胴体に、補助員用の小さい丸窓があるのだ。 時間がない、え、え、い、ここは時下に当って砕けろだ。 リンリーは小細工をやめて、時下に頼むこととしたのだ。  97式戦闘機は、ふわりと滑走路を駆ける。 やがて、エプロンに駐機した。 パカリと予備出口が開いた。 少女らは、迎えの者達とウレシ涙にくれた。 それを、うれしそうに見ていた倉田飛曹だ。 すると、中のひとりが、倉田へ、「ありがとうございました。」 と手を出した。 「いいえ、当然のことですので。」 と謙遜する倉田だ。 そして、差し出された相手の手を握り握手だ。 そして釣られて、お愛想に、「いつでも、心配ごとなど遠慮なく・・・・」 シメタ、引っかかった。 これに、食いつかないリンリーではない。 「ありがとうございます、あたいは日本に留学したいのですが・・・」 ストレートにいう。 それに釣られた倉田が、「日本軍に入るなら。」と相手が返答に困ることをいって誤魔化した。 だが、リンリーが上手であった。 「予備でいいですから入隊したいです。」 「君は入隊希望なのか。」 マジでと問う倉田飛曹だ。 日本軍は女性士官不足で悩んでいた。 女スパイ対策だ。 シナや半島が本土に女スパイを潜ませるのだ。 それを身体検査や取調べで、オトコでは、弊害がでるのだ。 なかには、オナゴの魅力に負けるヤツまでいるのだ。 だから、こその女性士官だ。 リンリーにすれば、日本に留学すればOKであった。 そして、2人目の留学生として日本本土の土を踏んだリンリーだ。 留学の数年をマジメに学べば日本国籍は夢ではない。 それに、留学資金は陸軍が援助してくれる。 ここに、将来の表の顔は女優だが、裏の顔は日本軍の情報部員となる夏果の2番目が誕生したのである。 源氏名は、まんまのリンリーだ。 日本国籍名は鈴子。 え、苗字は倉田だよ。 倉田飛曹の次女だ。 長女は夏果だそうだ。 これでは、三女も夢ではないな。 独身で、娘が2人居る倉田君!
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