満州国馬賊討伐飛行隊

ゆみすけ

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引き込み脚

いままでの、ままがイイノダ。

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 討伐隊へ、本土の陸軍工廠から調査資料が届いた。 それは、97戦Ⅲ型の引き込み脚化だ。 効果としては、速度が速くなる。 欠点は引き込み脚は重いのだ。 部品点数も増える。 さらに、着陸時のショックに弱い。 つまり、脚が頑丈ではない。 そして、見た目は引き込み脚はスマートで、かっこいいのだ。 最近の欧米の戦闘機などは、最新型は、まず引き込み脚だ。 本郷隊長が隊員から調査メモを集める。 結果は、いまのままがイイノダ。 97式戦の固定脚は頑丈で、満州の平原に着陸が普通にできるのだ。 草原だが、小石なども多いのだ。 それに、平坦ではない。 ある程度のうねりはあるのだ。 そこに、着陸する必要がある。 馬賊討伐で、怪我をした村人などを搬送するのに、固定脚は操縦者に安心を与えてくれる。 そして、速度の上昇は10パーセントくらいなのだ。 新型のⅢ型なら600キロから700キロ出る。 固定脚で700キロ巡航が可能だ。 欧米の戦闘機は400から450がせいぜいだ。 なら、現在の固定脚でとの要望だった。 まあ、本土の技師らは、新しいことがヤリたいからだが。 本郷隊長は、「そうか、固定脚が・・・」 「え、え、満州平原に着陸は絶対です、これは譲れません。」 「それに、着陸時の衝撃はⅢ型になり、重量から限界です。」 新しい1700馬力エンジンは重いのだ。 「全く、新しい機体なら、引き込みでもいいですが、97式は余計な改造はやめてください。」 「それほど、97式は決定判なのです。」 「ふむ、そうか。」 本郷隊長は、引き込み脚イラズと書いて報告書を出すこととした。 それに、陸軍技術将校らが、「わざわざ、いい装備を付けようというと、イランという。」 「もう、わからんわ。」 「現場は変化を嫌うからな。」 と散々な酷評だ。 陸軍工廠は97式の引き込み脚はあきらめた。 しかし、なら新型だ、と97式に変わる戦闘機を設計することとなった。 それに、引き込み脚をつけるためだ。 江戸の仇は長崎で、らしい。 まあ、本土の飛行隊は、半分が引き込み脚だが。 
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