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両班の宿舎
満州娘は高く売れるぞ。
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ここは、両班の街だ。 朝鮮貴族の町である。 その中央に宿舎がある。 そこは、座敷牢があり、拉致した満州娘が30人ほど隠されていた。 見張りは複数だ。 ひとりだと、見張りが娘の味見をしてしまうからだ。 なんせ、シナの役人は処女を要求するのだ。 そして、半島は貢物として、オナゴしか無い。 シナが欲しがる物を作れないのだ。 それで、若いオナゴを差し出してきたが、シナからの要求が最近になり質を求めてきたのだ。 いいオナゴを欲するのである。 まあ、ブーはいらんのはどこも同じだ。 そこで、ブーばかりが残り、ブーの国になりつつある、半島だ。 これでは、半島貴族の両班もかなわないのである。 そこで、満州の山村に眼をつけたのだ。 地方の山村なら警備も手薄だ、それに満州娘は可憐で、清楚で、シナには需要があるのだ。 買値も高いのだ。 満州娘で、14歳くらいで、処女なら高くシナが買ってくれる。 そこで、両班らは、没落貴族に満州娘を拉致させて、分け前を与えていたのである。 それで、30人ほどの貢ぎ用の娘が集まった。 シナから様子見の役人も来て、いい返事であった。 そろそろ、シナへ差し出す頃合だ。 馬車がシナからやってくるらしい。 半島では、車輪が造れないから馬車がないからだ。 「明日には・・・・」 恨めしそうに、オナゴを見つめる、見張りだ。 「おい、おまえ、手を出したら、銃殺だぞ。」 見張りの監督が脅す。 でないと、商品がキズ物になるからだ。 「ヘイ、わかっておりやす。」 「いいか、お前らには贅沢なものだ、絶対に触ってはならんぞ。」 そこに、急使だ。 「親方、町の東方から、敵軍とおぼしきヤツラが・・・」 「そうか、すぐに兵を集めろ。」 親方は、指揮するためにでていった。・・・・ 「いいか、陽動だから、脅すだけでいい。」 無線で、指揮する満州軍の鉄虎隊長が指示スル。「了解、機銃ではなく散弾銃を使う。」 無線という、装置は満州軍の作戦に細かい動きを与えた。 以前までは、ドラや太鼓で、指示を出していたのだ。 1発なら、待てだ。 2発なら、前へだ。 3発なら・・・と、せいぜい数発しか連絡には使えなかった。 それが、無線だと、あそこだ、ここだ、と細かく指示ができるのだ。 装甲車の鉄の壁に守られた室内で、日本軍の通信武器のありがたさをかみ締める隊長だ。 なんせ、馬に鉄砲の武装しかない敵兵だ。 「いいか、救援の飛行機が全員を助けるまで、敵を引き付けるのだ。」 両班の街は、見たこともない武器(満州軍の装甲車)に右往左往だ。 敵の機械(満州軍の装甲車)の速度も速いから、馬で追いつけない。 両班の街は大混乱であった。 罵声や悲鳴で、飛来する97戦のエンジン音が両班らには聞えなかった。 そして、空を見る間もなく慌てふためいていたのだ。 宿舎前の広場に、97戦が舞い降りた事に、気がついた朝鮮人はいなかった。 もとより、着陸距離の短い97戦だ。 フラップを最大に使い、ふわり、と舞い降りた。 そして、離陸の態勢にタキシングして、機体の見張りを残す。 「いいか、いくぞ、逆らうオトコは殺傷してもかまわん、捕虜は足手まといだから取るな。」 「いいか、いくぞ。」 救援隊は、二手に分かれて宿舎に近づく。 手には南部式拳銃だ。 軽量で、使い勝手がいいのだ。 「おい、あそこから入れるぞ。」 入り口が見つかった。
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