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満州国との関係
満州国の内紛
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満州国の内紛が公になってしまった。 満州国から漏れたとはいえ、国会でぶちまけたのは日本である。 副総理が満州国へ謝罪の訪問である。 奉天国際空港に日本国政府専用機が着陸する。 いくら米国の傀儡国家でも、国としての対面があるのだ。 日本は謝罪を宮城でおこなった。 もちろん、満州国も当然のように受け入れるし、どこぞの国のように蒸し返しなどはしないのだ。 そして、例の姫だが、日本に留学となった。 満州国では、また内紛に巻き込まれるかもしれない。 まだ、内紛は収まることはなく、元凶もわかっていないらしい。 それで、満州国の姫は日本国政府専用機で、副総理と共に日本の内地の土を踏んだのだ。 空港は満州国からの出かせぎの者や満州国の姫、見たさの群衆でごった返した。 まるで、外国の大女優並の歓迎であった。 空港で歓迎式典だ。 マイクにたった春麗殿下( チュンリー妃)は、「ニホンのミナサン、カンゲイ、アリガトウ。」 と手を振り、さらに、「ニホンのガッコウに通うコトトナリマシタ、ナカヨクシテネ。」 とニッコリ微笑む。 もう、なかなかの演技派だ。 それだけで、日本人の人気を鷲掴み(わしずかみ)にしてしまった。 副総理は春麗殿下を帝都高等女学校の研修生として受け入れ、待遇は宮様と同等とすると発表した。 まあ、皇帝のひめであるからだが。 お付の侍女が3人ついて来た。 しかし、日本国の公安は3人に不安を抱いていたのだ。 なぜなら、ひめ拉致事件の元凶は、まだ判明していないのだ。 姫にスイーツ(睡眠薬入り)を食べさせた侍女は30年侍女を勤めている者で、幼少の頃より雇用していたのだ。 日本で同様の事件が起きては・・・・ それで、政府は内密に日本人の警護係りの女性隊員を3人派遣することとした。 帝都高等女学校の寮に御学友として隣室に住まわせたのだ。 空母接待士官候補生から選んで送り込んだ。 3人とも剣道や空手、など武道有段者である。 なお留学期間は決まっていなかった。 まあ、政府は事件が落ち着くまでと思っていたようだ。 (その後、春麗妃め殿下は日本の保護下で日本国内で、その後の一生を送ることとなるのである。) それで、満州国の姫め事件は時が過ぎれば収束していったのである。 ・・・・ しかし、収束しない問題があるのだ。 独逸帝国誘導ミサイルに対処する方法が完全ではないことが判明したからだ。 政府の兵器開発工廠はお決まりの民間への委託で話をつけた。 特別軍資金が出る! そんな話が軍事産業界を駆け巡る。 政府が開発を断念して、それに懸賞金をつけて民間へ委託したとのウワサが広まった。 額は、現金か国債か、などと具体的な話が飛び出す。 しかし、政府や軍事兵器開発工廠はダンマリだった。 対ミサイル兵器に名乗りを上げたのが、まず天下のトヨス自動車株式会社、デーハツ重工、ススキ自動車工業そして大日本航空機と日本飛行機開発であった。 ウワサでは、採用されれば次期正式採用戦闘機の利権とか新型潜水艦から戦車の開発優先権など利権のヤマだ。 会社経営者はウハウハだが、開発担当研究員は夜逃げの算段でもしようかと・・・・・ 兵器は攻撃兵器の開発は容易いが、防衛兵器は金がかかり開発も大変なのだ。 さあ、どうなるか。
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