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反省会は続く。
反省会の続編
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空母格納庫での反省会は10分間の休憩を挟んで再開された。 「では、次の議題です、空中給油機に関してです、各自キタン無く(遠慮なく)意見を述べて欲しい。」 「ハイ、今回は空中給油していないですね。」 「まあ、燃料切れで、不時着していたから。」 「しかし、燃料を届けているんだから、同じではないか。」 「しかし、不時着した月光改をよく飛ばせました。」 「そのことだが、空中給油機の搭乗員はジェットのエンジン整備免許保持者だ。」 「なんと、両刀使いでしたか。」 「それで、合点がいきました、いくら月光改が頑丈でも搭乗員のみで、エンジンを起動させるなんて無理だから。」 なんと勉強熱心なヤツがいるものだ。 空中給油機の搭乗員は皆に誉められて、「イヤ、たまたまだ。」 なんて、頭をかいていた。 「しかし、空中給油機が不時着した機を助けることが出来ることが、判明したからエンジン整備免許を持つことも視野にいれる必要があるぞ。」 「今回は、味方の陣営であったが、敵地なら生きた心地もないぞ。」 「そうなら、最悪の場合愛機を爆破しなければ。」 「それは、イヤだ。」 「そうだ、オレの機は爆破させないぞ。」 皆、搭乗する機は決まっている。 その搭乗員の機体に対する愛情は嫁さん以上だといわれているのだ。 それは、命をかけるものであり、また命を守ってくれるものだからだ。 各人、機体にはマスコットのセーラー幼女が描いてある機、ツインテールのJKが描いてある機、エルフのオネイサンが描いてある機など、さまざまであった。 エンジンや電子機器は専門の整備士がヤルが座席の工夫や細かい仕様は搭乗員が責任を持っているのだ。 「それに、不時着現場に40人の友軍がいたから不時着機の車輪を出せた。」 「そうか、7人では機体は持ち上がらないからな。」 「今後、仮想敵国とやり合う上で、今回の経験を生かして、反省や改良点は上に上申することとする。」 「では、反省会は以上だ、これから打ち上げだ。」 「ウオー、待ってました。」 全員が空母内の飲食店街にくりだした。 飲食や酒の飲み代は打ち上げに限り政府持ちなのだ。 日ごろサイフが軽い搭乗員らにとっての息ヌキでもあるのだ。 いつ、死ぬかわからない、目の前のうまいメシは待たずに食うのが鉄則なのだ。 艦橋に下士官の代表が検討したメモを持参して艦長らにみせていた。 「うむ、空中給油機の搭乗員にはエンジン整備免許がいるな、そして斜め下の機関砲は40ミリでは威力が不足だ。」 「しかし、40ミリが搭載できるギリの重さですが。」 「なんか、兵器工廠で、ミニミサイル砲なる新型兵器を試作したらしい。」 「ほう、初耳ですが。」 「まあ、ワシには兵器工廠の伝手があるからな。」 「では、月光改に試験的に。」 「うむ、このコノハナサクヤが対戦車兵器の切り札を装備できそうだ。」 ミニミサイル砲、それはいかなる兵器か、詳細まではいいから、読者に説明がしたいが。 そう思うが、著者では、如何ともしがたい軍事機密の壁が・・・・・・・・・・
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