223 / 380
ユダヤからの援軍
ユダヤ共和国戦車
しおりを挟む
ユダヤ共和国、満州国の隣にある、米国の軍事同盟国である。 ソ連の満州への進出を恐れた日本が満州国の領土を割譲したものだ。 ただの大草原の何も無い土地であった。 そして満州国も米国に利権を売り渡した。 日本が米国の敵ではないことを山田総理が示すためでもあった。 国内からは、反発もあったが、マスコミや放送局を裏で抑えて(イケないこととは、わかっていたが方法がなかったからだ。)米国に渡したあとは統制を無くした。 米国を反共産主義に眼を向けさせる方法は他になかったからだ。 米国は植民地が英国や欧州諸国に比して少ない。 フィリピンくらいだ。 そこで、大陸覇権を放棄する宣言と同時に日本国は米国を仲間に入れるために腹を切って領土を渡したのだ。 もちろん、大金で売ったのだ。 それで、日露戦争の英国に対する借財を払って、あまりを軍備(空母建造費)にあてたのだ。 まだ、かなり余っているので、予備費として国庫に隠しているのだ。 話が戻ります。 満州国からユダヤ共和国にソ連越境対策の援軍要請がきた。 ユダヤ共和国は米国とのパイプが太い、それに満州国とは軍事同盟を締結していた。 よって戦車隊を満州国に援軍として派遣した。 その数20両、いづれもトヨス製ユダヤ仕様の戦車である。 ユダヤ仕様、もう賢明なる読者諸君はおわかりだろう、デラックスな仕様なのだ。 米軍仕様よりデラックスであった。 米軍仕様にプラスして75ミリ砲が105ミリ砲にグレードアップだ。 さらに、エンジンがハヤブサの3連ターボの2300PSだ。 それにオートマで、ハイオク仕様の燃料であった。 しかし、ソ連と満州の国境はユダヤ共和国から遠い。 いくら50キロ巡航でも時間はかかるし、燃料の給油もヒンパンとなり、到着には日数がかかった。 北満州警備隊の旧型トヨス戦車が全車向かったが、どうなることやら・・・・・・ ちなみに、北満州警備隊戦車は車体をシロに塗装してある。 まあ、カモフラージュだが、やらないよりはイイかぐらいであった。 それに、車台の下部は黒いマンマである。 ソ連戦車はソ連が独逸帝国からV型の劣化版を輸入して、自国で改造したT45と呼んでいる戦車だ。 まあシナと同じようであったが、寒さに強い仕様であった。 雪道に埋まらないように無限軌道は幅が広く出来ていた。 エンジンも冷えすぎないように開閉カバーがついている。 装甲は独逸帝国V型と同じ8センチの傾斜装甲であった。 エンジンはソ連お得意のデーゼルであった。 機動力はガソリンエンジンの独逸帝国V型より劣り、時速40キロが最高速度であった。 ソ連の越河の原因、そんなもの心当たりが無い満州国だ。 有識者は、シナとの二面紛争であるから、裏でソ連がシナと画策したのだと、もっともらしいことをラジオで述べていた。 ソ連は満州国の軍事力を測りかねていた。 背後にいるユダヤ共和国や米国、そして本当の敵である日本国の出方を見ることにあったかもしれない。 とにかく、ユダヤ共和国の戦車は鉄道路線がないので、自力で動いて北満の紛争場所を目指した。 まだ、まだ、目的地は遠い。 季節は冬期である。 道路の除雪も追いつかない、しかしデラックスなトヨスマークⅢユダヤ仕様はスノーモービルのごとく機動性がいい。 ホンヤ製V型12気筒3連ターボが低くキーーーーンと吼える。 車列の最後に燃料供給用のタンク車を引き連れて援軍は吹雪をかき分けて進む。 初めての対ソ連戦車戦に用意十分の援軍であった。
1
お気に入りに追加
314
あなたにおすすめの小説


土方歳三ら、西南戦争に参戦す
山家
歴史・時代
榎本艦隊北上せず。
それによって、戊辰戦争の流れが変わり、五稜郭の戦いは起こらず、土方歳三は戊辰戦争の戦野を生き延びることになった。
生き延びた土方歳三は、北の大地に屯田兵として赴き、明治初期を生き抜く。
また、五稜郭の戦い等で散った他の多くの男達も、史実と違えた人生を送ることになった。
そして、台湾出兵に土方歳三は赴いた後、西南戦争が勃発する。
土方歳三は屯田兵として、そして幕府歩兵隊の末裔といえる海兵隊の一員として、西南戦争に赴く。
そして、北の大地で再生された誠の旗を掲げる土方歳三の周囲には、かつての新選組の仲間、永倉新八、斎藤一、島田魁らが集い、共に戦おうとしており、他にも男達が集っていた。
(「小説家になろう」に投稿している「新選組、西南戦争へ」の加筆修正版です)

織田信長IF… 天下統一再び!!
華瑠羅
歴史・時代
日本の歴史上最も有名な『本能寺の変』の当日から物語は足早に流れて行く展開です。
この作品は「もし」という概念で物語が進行していきます。
主人公【織田信長】が死んで、若返って蘇り再び活躍するという作品です。
※この物語はフィクションです。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
札束艦隊
蒼 飛雲
歴史・時代
生まれついての勝負師。
あるいは、根っからのギャンブラー。
札田場敏太(さつたば・びんた)はそんな自身の本能に引きずられるようにして魑魅魍魎が跋扈する、世界のマーケットにその身を投じる。
時は流れ、世界はその混沌の度を増していく。
そのような中、敏太は将来の日米関係に危惧を抱くようになる。
亡国を回避すべく、彼は金の力で帝国海軍の強化に乗り出す。
戦艦の高速化、ついでに出来の悪い四姉妹は四一センチ砲搭載戦艦に改装。
マル三計画で「翔鶴」型空母三番艦それに四番艦の追加建造。
マル四計画では戦時急造型空母を三隻新造。
高オクタン価ガソリン製造プラントもまるごと買い取り。
科学技術の低さもそれに工業力の貧弱さも、金さえあればどうにか出来る!

世界はあるべき姿へ戻される 第二次世界大戦if戦記
颯野秋乃
歴史・時代
1929年に起きた、世界を巻き込んだ大恐慌。世界の大国たちはそれからの脱却を目指し、躍起になっていた。第一次世界大戦の敗戦国となったドイツ第三帝国は多額の賠償金に加えて襲いかかる恐慌に国の存続の危機に陥っていた。援助の約束をしたアメリカは恐慌を理由に賠償金の支援を破棄。フランスは、自らを救うために支払いの延期は認めない姿勢を貫く。
ドイツ第三帝国は自らの存続のために、世界に隠しながら軍備の拡張に奔走することになる。
また、極東の国大日本帝国。関係の悪化の一途を辿る日米関係によって受ける経済的打撃に苦しんでいた。
その解決法として提案された大東亜共栄圏。東南アジア諸国及び中国を含めた大経済圏、生存圏の構築に力を注ごうとしていた。
この小説は、ドイツ第三帝国と大日本帝国の2視点で進んでいく。現代では有り得なかった様々なイフが含まれる。それを楽しんで貰えたらと思う。
またこの小説はいかなる思想を賛美、賞賛するものでは無い。
この小説は現代とは似て非なるもの。登場人物は史実には沿わないので悪しからず…
大日本帝国視点は都合上休止中です。気分により再開するらもしれません。
【重要】
不定期更新。超絶不定期更新です。
裏長屋の若殿、限られた自由を満喫する
克全
歴史・時代
貧乏人が肩を寄せ合って暮らす聖天長屋に徳田新之丞と名乗る人品卑しからぬ若侍がいた。月のうち数日しか長屋にいないのだが、いる時には自ら竈で米を炊き七輪で魚を焼く小まめな男だった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる