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シュノーケルの秘密
バレた、シュノーケルの秘密
しおりを挟む 3時間後、衛星回線の会議は再開された。 再開する前に、会議室を調査しなおす。 盗聴器がないか、不審な電波やコード、小さな録音機など隠していないか調査が終わる。 これは、会議を始めるたびに行われるのだ。 出入り口での持ち物検査から金属探知機検査などだ。 これは、米国内も同じだ。 船の旅から、航空機の旅になり、飛行場も保安が大切になっていた。それと同じで警備は厳重であった。 また、会議室は電波シールドがされていた。 (スマフォなどは使えないのだ。) まあ、この話にスマフォは出ない。 たとえ、あってもタダのカマボコ板だ。・・・ 歴史・時代 妄想ラノベ戦記なのだ。 話がソレました。 えー、会議が再開された。 ここで、米海軍駆逐艦が新型Uボートを追跡した映像が公開された。 アマテラス改は独逸帝国に以前、表敬訪問していたので独逸帝国も必死に情報を盗らなかった。 しかし、米空母ニューヨークは初のお目見えだ。 進水して艤装が終わり、米海軍に引き渡されて、初の出動だ。 独逸帝国も空母ニューヨークには関心をもっており、気合を入れて偵察したのだ。 そこで、海面に変な物というか、変なものが浮かんでいる。 米海軍駆逐艦の水兵が不審に思い撮影した映像が公開された。 「これを、どう思うか?」 「なんだ、透明なワクみたいだな。」 「でかい、クラゲか。」 「イヤ、でかい風船のしぼんだ物か。」 「波にゆられてチャプチャプだな。」 「そうなんだが、透明な物が上下するのだ。」 「え、なんで。」 コバン型の透明ボートがゆら、ゆら、してるように見えた。 「あ、そうか!」 「どうした?」 「これは、独逸帝国新型Uボートのシュノーケルだ。」 「えーーーーーっ。」 「いままでのシュノーケルは単なるブタの鼻(潜望鏡が曲がった筒みたいだ。)であったが、発見されないように改良したのだ。」 「ヤツラもヤルな。」 「侮りがたしか。」 「関心している場合ではない。」 「どうするんだ。」 「材質はなんで出来てるんだ。」 「ガラスではないと思うが。」 衛星画像の中で、海軍省の技官が発言を求めた。 一同は注目する。 「日本国の海軍省の技官のスギヤマです、問題のシュノーケルと思われる装置の部品はガラス繊維で編んだ物と思われます。」 「そうか、ヤツラは日本の光ケーブルと同じ素材を造りだしたのか。」 「みたいです。」 パッと見はわからないシュノーケルを造り出した独逸帝国技術力に、日本の技術陣は声がでないのだ。 どうしたのだ、山田総理は「諸君のアイデアに期待したい。」 と述べるにとどまった。 まあ、慰めだ。 アイデアだけで戦争は勝てない。 「それで、こちらは新型イ号を建造することとした、そちらも新型ガトー級を半年で建造するように。」 「その双方で優位なほうを採用することとする。」 「双方の情報交換は自由だ。」 「このままでは、独逸帝国のドーバー越えを防げない、よって独逸帝国新型Uボートの鼻をへし折る潜水艦が必要だ。」 山田総理は各社の競争を、わざとアオったのだ。 もう、誰もなにも言わない、「では、会議はとりあえず終了ということで。」 お茶を濁して衛星通信会議は幕となった。 米国の日本人技術陣VS日本本家技術陣の新型開発の競争は幕を切ったのだ。 幸いにして独逸帝国ゲッペルン総帥は、新型Uボートの持ち帰った映像から「ドーバー越えは時期を先延ばしする。」と独逸帝国最高作戦会議で述べた。 これは、独逸帝国に潜入していたスパイから英国情報部の知ることとなり、ドーバー海峡にはつかの間の平和が訪れたのだ。 しかし、空母によるドーバー警戒は、鉄板となってしまったのだ。 マーガレット王女の要請を反故にはできない米国と日本であったのだ。
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