204 / 380
独逸帝国の海底戦車
ドーバーを渡るのだ。
しおりを挟む
総帥はドーバーを渡るのは、空母2隻が展開している以上は無理と判断した。 部下連中は、ヤレる、可能だ、イケる、とか勝手なことをいっている。 まあ、パフォーマンスがほとんどだ。 実際にドーバーを渡るのは、独逸帝国の兵隊達であり、彼らではナイ。 人間、勝手なものだ。 総帥は、海軍ではなく、無双の陸軍でドーバーを渡ることを思いついた。 まあ、ヒラメキだ。 なんせ、海峡は40キロないのだ。 40キロなど陸なら戦車で1時間もかからないのだ。 ただ、戦車は重いから、海には浮かない。 しかし、戦車3両を上陸用舟艇に載せることは出来る。 敵の艦船には戦車砲で対処できそうだ。 数がそろえば、数時間でドーバーを渡れる。 それには空母が邪魔だ。 オトリで空母の眼をソラす、そして戦闘機を護衛につけるのだ。 上からの攻撃に戦車は弱いのだ。 だが、戦闘機は航続距離が短い。 (実際、日本海軍の零戦は航続距離が2000キロを越えた、米軍は全く想像ができなかった。) 独逸帝国の戦闘機は航続距離が、普通に飛ぶだけで500キロ程度だ。 これに空戦が加われば、片道100キロでもあぶない。 空戦で燃料をかなり食うのだ。 クルマで40キロで流せばリッター10キロはいけるが、フル アクセルで飛ばすとリッター2キロもいけない、これと同じだ。 それで、空母が必要になるのだが、大陸国家である独逸帝国は海軍は貧弱なのであった。 なんとか、わがルフトバッフェ(ドイツ空軍)の戦闘機がドーバーを渡り、すくなくても30分以上の空戦をして帰還できる航続力が欲しい。 総帥は空軍大臣を呼ぶ、「総帥、お呼びですか、帝国に栄光を。」 わざとらしいパフォーマンスに壁壁しながら総帥は「ゲーリング君、どうかねルフトバッフェの改良は進んでいるかね。」 「ハイ、わが総帥、着々と進んでおります、必ずやドーバーを越えて見せます。」 返事だけは勇ましいオトコだ。 (ゲーリングでも史実の空軍大臣ゲーリングではない、ハンス ゲーリングだ、ヘルマン ゲーリングとは別のオトコである。) 総帥は、こいつがキライだった、しかし粛清などしない、総帥は、自身の感情で行動はしないオトコであった。 そこが、ロンメルに嫉妬して自殺をさせたヒトラーとは違うのだ。 たとえ、虫の好かないオトコでも愛国者は排斥しない。 著者は独裁者のゲッペルン総帥を礼賛はしないが、公平に見る作者でありたいのだ。 日本の朝日新聞を代表にする、マスゴミやパヨクのようなレッテルを貼り、一方的に言論弾圧などはしないのだ。 総帥はゲーリングにねぎらいの言葉を述べる。 ゲーリングは大げさな敬礼をして退出した。 総帥は陸軍を一時的に海上部隊にしてドーバーを渡らせる、このとき敵の戦闘機などから、上陸用舟艇を守るために、戦闘機の改良を進めていたのだ。 独逸帝国のエンジン工場はベンチやハンネルなどある。 いづれも、V型直列12気筒の日本製ハヤブサと同程度のエンジンは完成していた。 1500PSは出る。 ただ、航続距離を伸ばすには、機体を軽く作る。 つまり、防弾装備や防火燃料タンクをはずせばOKだが、それではパイロットが悲惨な眼にあうのだ。 敵は2300PSのフローラ(ハヤブサ英国版)だ。 武装は20ミリバルカンだ。 プロペラの先の穴から爆裂弾の20ミリが音速で飛び出すのだ。 普通の飛行機など数発で爆散だ。 いかにルフトバッフェのパイロットが勇敢であろうとも死ねと、言うようなものだ。 総帥は、なかなか決断に迷う。 それに、まだ完全には英国の防空レーダー網を把握できていないのだ。 レーダーを先に潰さないと、的確に敵の戦闘機が襲い掛かることとなる。 総帥は、今一度、練り直す必要を確信したのだ。
1
お気に入りに追加
314
あなたにおすすめの小説


土方歳三ら、西南戦争に参戦す
山家
歴史・時代
榎本艦隊北上せず。
それによって、戊辰戦争の流れが変わり、五稜郭の戦いは起こらず、土方歳三は戊辰戦争の戦野を生き延びることになった。
生き延びた土方歳三は、北の大地に屯田兵として赴き、明治初期を生き抜く。
また、五稜郭の戦い等で散った他の多くの男達も、史実と違えた人生を送ることになった。
そして、台湾出兵に土方歳三は赴いた後、西南戦争が勃発する。
土方歳三は屯田兵として、そして幕府歩兵隊の末裔といえる海兵隊の一員として、西南戦争に赴く。
そして、北の大地で再生された誠の旗を掲げる土方歳三の周囲には、かつての新選組の仲間、永倉新八、斎藤一、島田魁らが集い、共に戦おうとしており、他にも男達が集っていた。
(「小説家になろう」に投稿している「新選組、西南戦争へ」の加筆修正版です)

織田信長IF… 天下統一再び!!
華瑠羅
歴史・時代
日本の歴史上最も有名な『本能寺の変』の当日から物語は足早に流れて行く展開です。
この作品は「もし」という概念で物語が進行していきます。
主人公【織田信長】が死んで、若返って蘇り再び活躍するという作品です。
※この物語はフィクションです。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
札束艦隊
蒼 飛雲
歴史・時代
生まれついての勝負師。
あるいは、根っからのギャンブラー。
札田場敏太(さつたば・びんた)はそんな自身の本能に引きずられるようにして魑魅魍魎が跋扈する、世界のマーケットにその身を投じる。
時は流れ、世界はその混沌の度を増していく。
そのような中、敏太は将来の日米関係に危惧を抱くようになる。
亡国を回避すべく、彼は金の力で帝国海軍の強化に乗り出す。
戦艦の高速化、ついでに出来の悪い四姉妹は四一センチ砲搭載戦艦に改装。
マル三計画で「翔鶴」型空母三番艦それに四番艦の追加建造。
マル四計画では戦時急造型空母を三隻新造。
高オクタン価ガソリン製造プラントもまるごと買い取り。
科学技術の低さもそれに工業力の貧弱さも、金さえあればどうにか出来る!

世界はあるべき姿へ戻される 第二次世界大戦if戦記
颯野秋乃
歴史・時代
1929年に起きた、世界を巻き込んだ大恐慌。世界の大国たちはそれからの脱却を目指し、躍起になっていた。第一次世界大戦の敗戦国となったドイツ第三帝国は多額の賠償金に加えて襲いかかる恐慌に国の存続の危機に陥っていた。援助の約束をしたアメリカは恐慌を理由に賠償金の支援を破棄。フランスは、自らを救うために支払いの延期は認めない姿勢を貫く。
ドイツ第三帝国は自らの存続のために、世界に隠しながら軍備の拡張に奔走することになる。
また、極東の国大日本帝国。関係の悪化の一途を辿る日米関係によって受ける経済的打撃に苦しんでいた。
その解決法として提案された大東亜共栄圏。東南アジア諸国及び中国を含めた大経済圏、生存圏の構築に力を注ごうとしていた。
この小説は、ドイツ第三帝国と大日本帝国の2視点で進んでいく。現代では有り得なかった様々なイフが含まれる。それを楽しんで貰えたらと思う。
またこの小説はいかなる思想を賛美、賞賛するものでは無い。
この小説は現代とは似て非なるもの。登場人物は史実には沿わないので悪しからず…
大日本帝国視点は都合上休止中です。気分により再開するらもしれません。
【重要】
不定期更新。超絶不定期更新です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる