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ミサイル潜水艦VS月光、完結編
やっと完結編です、長すぎて反省しています。
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「おい、そろそろ燃料が半分だ。」 「そうか、空母まで戻るか。」 月光はコースを180度戻る。 その時だ。 レーダーに小さい反応だ。 「不審漁船か、反応がちいさいが。」 「どうする。」 「帰りがけの、ひと仕事だ。」 マイクで偵察員に操縦者が伝えた。 時間は夕刻で、海は夕陽に染まって赤い。 「ん、なんだ、あれは。」 偵察員が叫ぶ。 叫ばなくとも、イヤフォンが耳に痛い。 見ると、艦橋の後ろにコブのある潜水艦が浮上するところだ。 「写真だ、初めて見る新型だ。」 形から日本海軍の潜水艦ではない。 話に聞く独逸帝国の潜水艦に似ているが。 まさか、例のヤツか。 「おい、空母に緊急連絡だ。」 通信員は、すでに無線連絡中だ。 「おい、潜水艦のレーダーアンテナが廻りだした。」 「写真は撮ったか、離脱するぞ。」 月光は大きく旋回して離脱コースを取る。 ・・・・一方、こちらはシナ新型ミサイル潜水艦、長征だ。 レーダー員が「艦長、偵察機が。」 「なに、ココは日本の領海だ、マズい。」 そのとき計算機が動き出した。 自動である。 ランプが点滅する、ミサイル発射の合図だ。 しかし、あわてた艦長、「急速潜航、深度・・・・。」 潜水艦の艦橋の後ろのコブが開いてミサイルが・・・・ 潜水艦は急速潜航だ。 まだミサイル格納庫のカバーが開いたままだ。 ミサイルは自動で発射された。 しかし、ミサイル格納庫が閉まらないまま潜水艦は潜航していく。 なんか、五月蠅いブザーが鳴っているが、「艦長、浸水です、警報ブザーです。」 「なんで、まだハッチも開けていない。」 「わかりません。」 「このままでは、沈没します。」 「おい、何とかしないか。」 副官はあわてて独逸潜水艦、取り扱いトラの巻をめくる。 ・・・・・ こちらは、ミサイルが飛んでいく先の偵察機、月光だ。 「おい、ミサイルだ。」 そのとき、機体から金属の細かい箔がまかれる。 そして何もしないのに、ピイ、ピイ、警報が鳴り、赤く燃える火の玉が飛行機の背後にまかれた、3発だ。 その火の玉にミサイルは翻弄(ほんろう)されて、コースが曲がり、バゴーンと爆発した。 月光はミサイルを回避できた。 「おお、すごい、さすがだ。」 搭乗員は、新装備に自信をもった。 偵察員が、「おい、潜水艦が浮上してくるぞ。」 「なんか、あったのか普通なら逃げるが。」 「おい、見てみろ沈没するから緊急浮上したようだ。」 「ははーん、背中のカバーが開いたままだ、それでは沈没するわいな。」 さすが、シナ海軍だ、お約束はハズさないな。 「どうする、海の上で、泳いでいるが。」 「武士の情けだ、ゴムボートを落としてやれ。」 「ついでに、近くの艦に救助依頼をだしとけよ。」 月光からゴムボートが3個(これで全部だ。)海上に落とされて、シナの海兵が乗り込んでいく。 見る間に潜水艦は本当に潜水艦だ。 永久に潜航していく。(はでに泡を立てて沈没した。) 「おい、ここの詳しい位置をイマドコで計測しておけ。」 偵察員は「もう、やってあります。」 「さすがだ。」 こちらも、お約束の日本海軍であった。
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