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米大統領の訪日
原子爆弾の開発
しおりを挟む 米大統領と総理は貿易センターで会談した。 日本にも貿易センターはあるのだ。 まあ米国ほど大きくはないが。 ガーランド夫人はハンナと二人で日本観光のため別行動だ。 鎌倉方面だそうだが、総理はハンナにおまかせだ。 総理と大統領は観光どころではないからだ。 英国から原子爆弾の独逸帝国での開発についての情報が入ったからだ。 日本がシナのウラン精錬工場を潰したが、ソ連にも1箇所ウラン精錬工場があり、そこから手にいれたようだ。 実験の用意にシナのゴビ砂漠を予定しているらしい。 期日までは不透明らしい。 実験に成功したらソ連とシナに完成品を渡す可能性もあるのだ。 これをなんとしても潰すのだ。 米大統領の訪日は、このことがメインであった。 これは、超極秘であり、米国や英国でも一部の政府高官しか知らされていない。 大統領は総理と新たな安保に向けて話し合いが進む。 総理の下手な英語でも大統領には通じた。(英語はハンナから教えてもらった。) 通訳など入れない。 独逸帝国は着々と軍備を整えている。 シナとソ連は原材料を独逸帝国に、軍事物資がシナとソ連に周るのだ。 「このままでは、原子爆弾の開発は時間の問題だ。」 「日本はどの程度まで。」 「まだ、半分くらいです。」 「そうか、うちもトントンだ。」 これは、シュタイン博士とシンドラー博士から双方が聞いてきた事実だ。 原子爆弾は作るのはカンタンだが、制御が難しい。 そのままでは古くなるし、管理や維持が大変なのだ。 早い話が、太陽の燃焼は核反応だ。 それを爆弾に閉じ込めるのだ。 原子爆弾は起爆装置がいるのだ。 総理は確信にせまる。 「独逸帝国の例の場所は。」 「だいたい判明したが、まだおおまかだ。」 「では、まだうごけないですな。」 「英国からは、半月ほどかかりそうだと返答があった。」 「そうですか、アマテラス改は用意できましたが。」 「それだ、ぜひ乗りたい、いまから行こう。」 大統領は立ち上がった。 総理はアポを取る。 「用意はできてます。」 の返事だ。 ヘリが貿易センターの屋上ヘリポートで待っている。 二人は機上の人となった。 ヘリは横須賀のアマテラス改まで15分だ。 アマテラス改の飛行甲板にヘリが降りた。 二人を艦長から幹部士官らが出迎える。「ようこそ、アマテラス改へ。」 二人は答礼で返した。 二人はアマテラス改の艦橋へ移動する。 エレベーターで艦橋に入る。 大統領は「すごい、これが最新空母か。」 と艦橋から見下ろした飛行甲板を見た。 艦長がいう。 「まもなく、爆撃タイプのハヤブサが発艦します。」 大統領は大きな窓に体ごと乗り出す。 エレベーターでハヤブサが上がってくる。 機の後ろに噴射ガス制御板がセットされる。 いちだんとエンジン音が高鳴る。 シュパーンと電磁火花を飛ばしてハヤブサは遙か空のかなただ。 そして空母を一周して着陸する。 アンテナが伸びる。 ハヤブサもアンテナが機首から出る。 降りてきた。 ドウウウンと重い爆装ハヤブサが着艦した。 見ると、大統領は固まっていた。 そして一言、「勝てる・・・・・。」
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