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現在地がわかる
民間の開発力
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日本の上空、はるか彼方の静止衛星軌道に電波衛星が浮かんだ。 それも3個だ。 うわさでは電波を発信しているらしい。 公ではないが政府は空母や駆逐艦、戦闘機、戦車などの運用に使うらしい。 高額な現在地がわかるテレビを改良した受像機を搭載しているらしい。 国だから、予算も豊富だ。 これを指をくわえてみていた者がいた。 うらやましいのだ、民間会社のテレビを作ってる会社で大阪が本社だ。 そこの技師で、まだ新米の新谷という、三下技師だ。 まだ、設計など10年早いといわれて下積みに甘んじていた。 しかし、しかしだ、奇抜なことを考えるオトコだ。 彼は、会社のテレビで衛星打ち上げを知った。 社の仲間が「なんか電波を発信する機械らしい。」 というのを聞く。 彼は考えた、電波というものは広がる、光が広がるようにだ。 まさか、衛星からテレビ電波を出すとは思えない。 金がかかりすぎる。 テレビ塔からで十分だ。 政府からは、詳しい話はでない。 まあボカした(電波をだしてますよ。)ぐらいだ。 多くのヒトは空の上にいることを示すためだと勘違いしたのだ。 政府もわざわざ情報をだす、つもりはない。 新谷君は、それなら3個はなんだろう、と考えた。 まてよ、3方向からの電波だ。 なんだ、位置情報衛星の可能性がある。 2個までなら位置が、3個だと高度もわかるのだ。 3個の衛星の場所は固定されている。 なら簡単だ。 それも発信する電波は普通ではない。 おそらく指向性の高い電波だ。 ここまで推理した新谷はコナンかよ、(小学生ではないが) 新谷君の会社にはテレビ技術があった。 で、テレビ電波かと思い、アンテナをむけてみたが違う。 それならとアンテナを櫛みたいなUHFタイプにして衛星にむけた、しかし反応はない。 ならもっと波長が短い電波だ。 新谷は考えた、おそらく光に近いものだろう。 光を集まるものは太陽炉があった。 それくらいの知識はある新谷だ。 で、パラボラアンテナを考えたが作るのがむつかしい。 ままよと中華ナベの浅い底いものをつかった。 それでもダメだ。 とうとう、拡声器の小さいやつ、のさらに小さい形を造り試した。 信号が入る。 角度を変えると入らない。 そこで小さい拡声器のさらに小さい形をたくさん集めた。 昆虫の複眼を平たい丸い形にした。 それで、どの位置に信号が入れば角度などから位置が特定できそうだ。 テレビを改良した。 さあ、どうだ。 白黒の画面に白い点だ。 試しに社内で位置を100メートルくらい動かした。 すこし点の位置が動いた。 精度は30メートルくらいまで識別できそうだ。 しかし機械が全部で軽自動車くらいある。 これでは、販売できない。 せめてトランクくらいにしないと。 しかし、彼ひとりでは予算がでない。 新谷君は社の発明工夫大会に応募することとしたのだ。 どうなるか・・・・・・
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