大東亜戦争を有利に

ゆみすけ

文字の大きさ
上 下
34 / 380
無線操縦

パイロットは機械だ。

しおりを挟む
 大日本航空機開発は極秘の研究をしていた、うわさの滑走路がいらない飛行機である。 
これは、政府にも秘密であった。 
 社内でもうわさはあった。 
あくまでウワサであり、内部の一部の者しか知らない。 
 日本飛行機開発がジェットエンジンを開発していることが、明るみにでて、実験成功の報を聞いたのは、だいぶ以前だ。 
 おそらく、もうすぐ空母に載せられるにちがいない。 
そうなると、わが社はどうなる、政府からの仕事は撃減するのは、あきらかだ。 
 みな妻や子を養っているのだ、路頭に迷うにちがいない。 
日本人は守るべきものが路頭に迷うをヨシとはしないのだ。 
 違法なこと意外、やるのだ。 
ここは、山奥の実験場だ、高い塀に鉄条網だ。 
 立ち入り禁止の看板がいたるところに建っている。  
社名も書いてない。 
 しかし中は広い平坦なコンクリートの長い道路みたいだ。 
長さ400メートル幅50メートルくらいありそうだ。 
 今、真ん中に変な機械が置いてあった。 
機械の上には細いとても長い翼みたいなものが、四本プロペラみたいに、つないである。 
 真ん中はでかい丸い円筒みたいな物だ。 
下はタコの足みたいに長い棒が交差していた。 
 機械の前に座席があり、棒が出ている。  
ヘルメットをかぶったダブダブの作業着を着たおっさんが座った。 
 数人の作業員がなにか廻している。 
すると上のでかい、長い四本の翼が廻りだした。 
 始めはゆっくりと、だんだん速く廻りだした。 
作業員が下がる。 
 風がすごい、みな、帽子を押さえて、しゃがんでいる。 
風で立っていられない。 
 あっ数人が風で飛ばされた。 
そんなことお構いなしに機械は廻る。 もう限界だ。 
 そのとき機械が浮いた。 本当に浮いた。 
しかしバランスが悪いのか、傾きが治らない。 
 座席のヒトが賢明に操縦幹と思える棒をいじくるが、無理なようだ。 
周りの作業員が逃げ回る。 
 なぜか逃げるほうに機械が傾きながら進む。 
高度は1メートルくらいかな。 
 実験は、数人の作業員と操縦者が機械の横転に巻き込まれて終わった。 
幸い死者は出なかった、しかし巻き込まれた全員は全治3ヶ月から酷い者は半年の入院となった。 
 会社はさすがに事実を隠匿できなかった。 
警察が過失傷害で調査する寸前で、会社が応援している現政権の、ある議員がとりなして会社は事なきを得た。 
 機械はおおやけにはならなかった。 
しかし実験は、失敗だ。 
 怪我人を多数だしてしまった。 
でも機械は浮いた、たった1メートルだったが浮いたのだ。
 この事実はおおきい。 
もうすこしの研究で完成できる、開発者の山野は、確信した。 
 しかしテスト操縦者は社内でもトップクラスのパイロットだった。 
入院中の彼いわく、あんなものバランスが取れなくて無理だ。そうらしい。 
 もう誰にも操縦など頼めなかった。 
どうするか、山野は、壁にぶち当たった。 
 しかし科学の神は、(いるとすればだが)山野を見捨てなかった。
しおりを挟む
感想 9

あなたにおすすめの小説

大東亜戦争を回避する方法

ゆみすけ
歴史・時代
 大東亜戦争よ有利にの2期創作のつもりです。 時代は昭和20年ころです。 開戦を回避してからのラノベです。

満州国馬賊討伐飛行隊

ゆみすけ
歴史・時代
 満州国は、日本が作った対ソ連の干渉となる国であった。 未開の不毛の地であった。 無法の馬賊どもが闊歩する草原が広がる地だ。 そこに、農業開発開墾団が入植してくる。 とうぜん、馬賊と激しい勢力争いとなる。 馬賊は機動性を武器に、なかなか殲滅できなかった。 それで、入植者保護のため満州政府が宗主国である日本国へ馬賊討伐を要請したのである。 それに答えたのが馬賊専門の討伐飛行隊である。 

B29を撃墜する方法。

ゆみすけ
歴史・時代
 いかに、空の要塞を撃ち落とすか、これは、帝都防空隊の血と汗の物語である。

零式輸送機、満州の空を飛ぶ。

ゆみすけ
歴史・時代
 ダクラスDC-3輸送機を米国からライセンスを買って製造した大日本帝国。 ソ連の侵攻を防ぐ防壁として建国した満州国。 しかし、南はシナの軍閥が・・・ソ連の脅威は深まるばかりだ。 開拓村も馬賊に襲われて・・・東北出身の開拓団は風前の灯だった・・・

出撃!特殊戦略潜水艦隊

ノデミチ
歴史・時代
海の狩人、潜水艦。 大国アメリカと短期決戦を挑む為に、連合艦隊司令山本五十六の肝入りで創設された秘匿潜水艦。 戦略潜水戦艦 伊号第500型潜水艦〜2隻。 潜水空母   伊号第400型潜水艦〜4隻。 広大な太平洋を舞台に大暴れする連合艦隊の秘密兵器。 一度書いてみたかったIF戦記物。 この機会に挑戦してみます。

土方歳三ら、西南戦争に参戦す

山家
歴史・時代
 榎本艦隊北上せず。  それによって、戊辰戦争の流れが変わり、五稜郭の戦いは起こらず、土方歳三は戊辰戦争の戦野を生き延びることになった。  生き延びた土方歳三は、北の大地に屯田兵として赴き、明治初期を生き抜く。  また、五稜郭の戦い等で散った他の多くの男達も、史実と違えた人生を送ることになった。  そして、台湾出兵に土方歳三は赴いた後、西南戦争が勃発する。  土方歳三は屯田兵として、そして幕府歩兵隊の末裔といえる海兵隊の一員として、西南戦争に赴く。  そして、北の大地で再生された誠の旗を掲げる土方歳三の周囲には、かつての新選組の仲間、永倉新八、斎藤一、島田魁らが集い、共に戦おうとしており、他にも男達が集っていた。 (「小説家になろう」に投稿している「新選組、西南戦争へ」の加筆修正版です) 

日本が危機に?第二次日露戦争

歴史・時代
2023年2月24日ロシアのウクライナ侵攻の開始から一年たった。その日ロシアの極東地域で大きな動きがあった。それはロシア海軍太平洋艦隊が黒海艦隊の援助のために主力を引き連れてウラジオストクを離れた。それと同時に日本とアメリカを牽制する為にロシアは3つの種類の新しい極超音速ミサイルの発射実験を行った。そこで事故が起きた。それはこの事故によって発生した戦争の物語である。ただし3発も間違えた方向に飛ぶのは故意だと思われた。実際には事故だったがそもそも飛ばす場所をセッティングした将校は日本に向けて飛ばすようにセッティングをわざとしていた。これは太平洋艦隊の司令官の命令だ。司令官は黒海艦隊を支援するのが不服でこれを企んだのだ。ただ実際に戦争をするとは考えていなかったし過激な思想を持っていた為普通に海の上を進んでいた。 なろう、カクヨムでも連載しています。

架空戦記 旭日旗の元に

葉山宗次郎
歴史・時代
 国力で遙かに勝るアメリカを相手にするべく日本は様々な手を打ってきた。各地で善戦してきたが、国力の差の前には敗退を重ねる。  そして決戦と挑んだマリアナ沖海戦に敗北。日本は終わりかと思われた。  だが、それでも起死回生のチャンスを、日本を存続させるために男達は奮闘する。 カクヨムでも投稿しています

処理中です...