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二十一章 協力者達
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◆◆◆◆◆
それからしばらく──
ジュードは狐にでも化かされた様な不思議な心地でその帰途についていた。
結局あの後、リッシュはサランディールやアルフォンソの事に関してあれ以上の事は何も言わなかった。
ただ呑気に、
「ま、そーゆー事だから。
とりあえず今はこれ以上考え込むのはナシだ。
っつーかあんま辛気臭せぇ顔ばっかして考え込んでっと、それこそレイジスの兄貴に疑われるばっかりだぜ。
そもそもお前、信用薄いんだからよ、その辺上手くやらねぇと」
などと余計な事を言い、そのまま再び飛行船の整備に打ちかかった。
ジュードにもあれを取れ、そこを押さえろと、こちらが考える間もなく指示をして──……。
ジュード自身、何故かそれに乗せられ動いているうちに、いつの間にか随分長い時が過ぎていたようだ。
どうやら──としかジュードには言いようがなかったが──飛行船の整備を全て終え、リッシュと犬(?)と共に洞窟の外に出てみれば、辺りはすっかり暗くなり、空には星と月が輝いていた。
そうしてヘイデンの家へ帰るリッシュと分かれ道で別れ、ジュードは街の方へ向けて歩いている訳だが……。
『方法が、二つある』
リッシュが簡単に言ってのけたあの言葉がジュードの脳裏に蘇る。
リッシュのあの顔つきから考えて、おそらく単に調子良く適当な事を言っただけ……という訳ではないのだろう。
だが一体どうすればアルフォンソが内乱を引き起こした理由やその生死、さらには現在サランディールを支配しているのがセルジオなのか、それともそれを影で操るアルフォンソなのかという事までを調べる事が出来るのか、ジュードには皆目見当もつかなかった。
けれど。
『きっと、リッシュ様なら。
騎士様のご相談にも乗ってくれますわよ。
きっと一緒に騎士様にとって一番いい方法を考えて下さると思います。
だってリッシュ様は、ものすごいカリスマさんでいらっしゃるんですもの』
明るく言ったマリーの声が不思議とジュードの頭の中に残っていた。
その言葉をもちろん真に受けていた訳ではなかったのだが──。
ジュードの胸には何故か微かな光が差した様な──そんな気がしていた──。
◆◆◆◆◆
翌日の朝──。
俺はヘイデン家の執事のじーさんに見立ててもらった濃紺のスリーピース(*)を着こなし、ミーシャと犬カバと共にマリーとの待ち合わせ場所に向かって歩いていた。
道中ずっと……いや、昨日のジュードとの話の後からずっと、犬カバは度々俺の事を訝しげに見上げていたが、俺は気にしねぇ。
ま、犬カバの考えてる事は大体分かるぜ。
まぁた厄介事を安請け合いしちまってほんとに大丈夫かよ?……ってなトコだろう。
けど俺だって別に何の当ても見つけねぇまま安請け合いした訳じゃねぇ。
俺は犬カバの視線をものともせず普段通りにミーシャと談笑しながら歩いていく。
街に入り、丁度ギルドの通りを通りがかった──ところで。
そのギルドの前に立つシエナの姿が目に入った。
しかもただ単にギルドを開けるために外に出たって風じゃねぇ。
胸に包みを一つ抱えて、どーも誰かを待ってるよーな、そんな雰囲気だ。
俺は思わず顔を傾けながら……それこそ訝しみつつシエナを見る。
と、シエナが──こっちが声をかけるより早く、俺らに気がついた。
その顔が自然とほころぶ。
「~ああ、二人共。
会えてよかった。
今から出発かい?」
まるで俺らがどこに行くのか分かってる様な口調だ。
シエナの問いかけに犬カバが下から「クヒッ!」と一つ抗議する。
『俺もいるぞ!』ってな訴えにシエナが笑って謝った。
「ああ、悪かったねぇ。
二人と一匹、だね?」
軽くしゃがみ込んで犬カバの頭を撫でてやりながらシエナが言うのに、犬カバが半ば拗ねたようにキュゥと鳴いてそっぽを向く。
シエナは笑いながら立ち上がって、俺らに肩をすくめて見せる。
それにしても……。
「今から出発って。
何だよ、俺らがどこ行くか知ってんのか?」
情報源はまたヘイデン辺りか?と見当をつけつつ問いかけると、シエナが「まぁね」と簡単に返事する。
それに付け加えるように隣のミーシャが『冒険者ダルク』の口調で説明する。
「──昨日の夕方、私が話したんだ。
シエナさんには知る権利があると思ったから」
言う。
昨日の夕方っていやぁ、俺が散歩がてら飛行船のある洞窟へ行ってジュードと話してた時くらいか。
んな素振り、俺にはちっとも見せやしなかったが。
シエナがミーシャの言葉に軽く笑んで見せた。
「まぁ、そういう訳さ。
わざわざギルドの方まで来てくれてね。
そんなに気を使わなくっても大丈夫だって言ったんだけどね。
けど、せっかく教えてくれたからダルクにこいつを渡して置こうかと思って」
言って──シエナが胸に抱えた包みをミーシャへ手渡す。
ミーシャが目をぱちくりさせながら渡されるまま包みを受け取り、そのまま『?』のままシエナを見つめる。
シエナがくすっと笑った。
「私からのちょっとした餞別さ。
もしかしたら今回は使わないかもしれないけどね。
そん時はまぁ、また機会のある時にでも使ってもらえればいいかと思って」
言う。
俺はそいつに思わず訝しんで首を傾げた。
今回使わねぇかもしんねぇモンを、何で今渡すんだよ?
そんなら帰ってきた時に渡してくれりゃあ荷物にもならなくて済むんだけどな……。
ミーシャだって今こんなもん渡されても困るんじゃねぇのか……?と思いつつ隣を見る……と。
ミーシャが突然のプレゼントに驚いた様に、だけど何だかうれしそうに、包みを見下ろしていた。
包みの中身は開けてみねぇ限り外からじゃ分からなさそうだし、ミーシャに心当たりもなさそーだから、単純にシエナから贈り物されたのがうれしかったみてぇだ。
ミーシャは花が開く様にふわっと顔をほころばせて、シエナに「ありがとうございます」と礼を言う。
シエナがそれに、俺が見た事もねぇほど優しい微笑みで返した。
俺はカリカリと頭を掻いて肩をすくめ、息をつく。
……まぁ、ミーシャが喜んでんならそれはそれでいいか。
簡単に考えて、俺は言う。
「~んじゃ、そろそろ行くぜ。
約束に遅れちまうから」
言うとシエナが「ああ、そうだね」と柔らかい声もそのままに返してくる。
「それじゃ、二人と一匹、気をつけて行っておいで」
今度はちゃんと犬カバにも配慮されたその声に──
「はいっ!」
「クヒッ!」
「おう、」
三者三様に、それでも揃って返事したのだった──。
◆◆◆◆◆
マリーとの待ち合わせ場所に着くと、そこにはもうマリーとその侍女、レイジスとジュード、そして馬車までが揃ってそこに待っていた。
ちょっと遠くから俺の姿を見つけたマリーが「リッシュ様!」とうれしそうに手を振る。
俺も「おー」とひらひらっとそいつに手を振って答えた。
「おはようございます、リッシュ様。
今日のお召し物もとっても素敵ですわね!
すごくよくお似合いですわ」
「いやぁ、そうかなぁ?」
「そうですわ!」
るるんと弾んだ声でマリーが言ってくれるのに、いい気分で俺は頭をカリカリ掻く。
隣のミーシャと、俺の足元の犬カバが半ばシラけた様なじと目で俺を見てくるが、俺は気にしねぇ。
機嫌いいままへラリとしてレイジスと、それからその後ろに控えたジュードへ目を向けた。
ジュードがその視線に気づいて俺を見る。
……どーやら昨日までよりかは、ほんのちょっとマシな面《ツラ》になったみてぇだ。
そいつを確認して俺は至って明るく口を開く。
「そんじゃまぁ、ボチボチ出発と行こうぜ。
向こうに着いたら一休みしてぇしよ」
言うと──マリーが「はいっ!」と元気に頷いた。
(*)ジャケット、ベスト、スラックスを着るスーツスタイルの事。
英国紳士風のクラシカルで品のいいスタイルです。
さすがは執事さん、趣味がいいですね!
それからしばらく──
ジュードは狐にでも化かされた様な不思議な心地でその帰途についていた。
結局あの後、リッシュはサランディールやアルフォンソの事に関してあれ以上の事は何も言わなかった。
ただ呑気に、
「ま、そーゆー事だから。
とりあえず今はこれ以上考え込むのはナシだ。
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そもそもお前、信用薄いんだからよ、その辺上手くやらねぇと」
などと余計な事を言い、そのまま再び飛行船の整備に打ちかかった。
ジュードにもあれを取れ、そこを押さえろと、こちらが考える間もなく指示をして──……。
ジュード自身、何故かそれに乗せられ動いているうちに、いつの間にか随分長い時が過ぎていたようだ。
どうやら──としかジュードには言いようがなかったが──飛行船の整備を全て終え、リッシュと犬(?)と共に洞窟の外に出てみれば、辺りはすっかり暗くなり、空には星と月が輝いていた。
そうしてヘイデンの家へ帰るリッシュと分かれ道で別れ、ジュードは街の方へ向けて歩いている訳だが……。
『方法が、二つある』
リッシュが簡単に言ってのけたあの言葉がジュードの脳裏に蘇る。
リッシュのあの顔つきから考えて、おそらく単に調子良く適当な事を言っただけ……という訳ではないのだろう。
だが一体どうすればアルフォンソが内乱を引き起こした理由やその生死、さらには現在サランディールを支配しているのがセルジオなのか、それともそれを影で操るアルフォンソなのかという事までを調べる事が出来るのか、ジュードには皆目見当もつかなかった。
けれど。
『きっと、リッシュ様なら。
騎士様のご相談にも乗ってくれますわよ。
きっと一緒に騎士様にとって一番いい方法を考えて下さると思います。
だってリッシュ様は、ものすごいカリスマさんでいらっしゃるんですもの』
明るく言ったマリーの声が不思議とジュードの頭の中に残っていた。
その言葉をもちろん真に受けていた訳ではなかったのだが──。
ジュードの胸には何故か微かな光が差した様な──そんな気がしていた──。
◆◆◆◆◆
翌日の朝──。
俺はヘイデン家の執事のじーさんに見立ててもらった濃紺のスリーピース(*)を着こなし、ミーシャと犬カバと共にマリーとの待ち合わせ場所に向かって歩いていた。
道中ずっと……いや、昨日のジュードとの話の後からずっと、犬カバは度々俺の事を訝しげに見上げていたが、俺は気にしねぇ。
ま、犬カバの考えてる事は大体分かるぜ。
まぁた厄介事を安請け合いしちまってほんとに大丈夫かよ?……ってなトコだろう。
けど俺だって別に何の当ても見つけねぇまま安請け合いした訳じゃねぇ。
俺は犬カバの視線をものともせず普段通りにミーシャと談笑しながら歩いていく。
街に入り、丁度ギルドの通りを通りがかった──ところで。
そのギルドの前に立つシエナの姿が目に入った。
しかもただ単にギルドを開けるために外に出たって風じゃねぇ。
胸に包みを一つ抱えて、どーも誰かを待ってるよーな、そんな雰囲気だ。
俺は思わず顔を傾けながら……それこそ訝しみつつシエナを見る。
と、シエナが──こっちが声をかけるより早く、俺らに気がついた。
その顔が自然とほころぶ。
「~ああ、二人共。
会えてよかった。
今から出発かい?」
まるで俺らがどこに行くのか分かってる様な口調だ。
シエナの問いかけに犬カバが下から「クヒッ!」と一つ抗議する。
『俺もいるぞ!』ってな訴えにシエナが笑って謝った。
「ああ、悪かったねぇ。
二人と一匹、だね?」
軽くしゃがみ込んで犬カバの頭を撫でてやりながらシエナが言うのに、犬カバが半ば拗ねたようにキュゥと鳴いてそっぽを向く。
シエナは笑いながら立ち上がって、俺らに肩をすくめて見せる。
それにしても……。
「今から出発って。
何だよ、俺らがどこ行くか知ってんのか?」
情報源はまたヘイデン辺りか?と見当をつけつつ問いかけると、シエナが「まぁね」と簡単に返事する。
それに付け加えるように隣のミーシャが『冒険者ダルク』の口調で説明する。
「──昨日の夕方、私が話したんだ。
シエナさんには知る権利があると思ったから」
言う。
昨日の夕方っていやぁ、俺が散歩がてら飛行船のある洞窟へ行ってジュードと話してた時くらいか。
んな素振り、俺にはちっとも見せやしなかったが。
シエナがミーシャの言葉に軽く笑んで見せた。
「まぁ、そういう訳さ。
わざわざギルドの方まで来てくれてね。
そんなに気を使わなくっても大丈夫だって言ったんだけどね。
けど、せっかく教えてくれたからダルクにこいつを渡して置こうかと思って」
言って──シエナが胸に抱えた包みをミーシャへ手渡す。
ミーシャが目をぱちくりさせながら渡されるまま包みを受け取り、そのまま『?』のままシエナを見つめる。
シエナがくすっと笑った。
「私からのちょっとした餞別さ。
もしかしたら今回は使わないかもしれないけどね。
そん時はまぁ、また機会のある時にでも使ってもらえればいいかと思って」
言う。
俺はそいつに思わず訝しんで首を傾げた。
今回使わねぇかもしんねぇモンを、何で今渡すんだよ?
そんなら帰ってきた時に渡してくれりゃあ荷物にもならなくて済むんだけどな……。
ミーシャだって今こんなもん渡されても困るんじゃねぇのか……?と思いつつ隣を見る……と。
ミーシャが突然のプレゼントに驚いた様に、だけど何だかうれしそうに、包みを見下ろしていた。
包みの中身は開けてみねぇ限り外からじゃ分からなさそうだし、ミーシャに心当たりもなさそーだから、単純にシエナから贈り物されたのがうれしかったみてぇだ。
ミーシャは花が開く様にふわっと顔をほころばせて、シエナに「ありがとうございます」と礼を言う。
シエナがそれに、俺が見た事もねぇほど優しい微笑みで返した。
俺はカリカリと頭を掻いて肩をすくめ、息をつく。
……まぁ、ミーシャが喜んでんならそれはそれでいいか。
簡単に考えて、俺は言う。
「~んじゃ、そろそろ行くぜ。
約束に遅れちまうから」
言うとシエナが「ああ、そうだね」と柔らかい声もそのままに返してくる。
「それじゃ、二人と一匹、気をつけて行っておいで」
今度はちゃんと犬カバにも配慮されたその声に──
「はいっ!」
「クヒッ!」
「おう、」
三者三様に、それでも揃って返事したのだった──。
◆◆◆◆◆
マリーとの待ち合わせ場所に着くと、そこにはもうマリーとその侍女、レイジスとジュード、そして馬車までが揃ってそこに待っていた。
ちょっと遠くから俺の姿を見つけたマリーが「リッシュ様!」とうれしそうに手を振る。
俺も「おー」とひらひらっとそいつに手を振って答えた。
「おはようございます、リッシュ様。
今日のお召し物もとっても素敵ですわね!
すごくよくお似合いですわ」
「いやぁ、そうかなぁ?」
「そうですわ!」
るるんと弾んだ声でマリーが言ってくれるのに、いい気分で俺は頭をカリカリ掻く。
隣のミーシャと、俺の足元の犬カバが半ばシラけた様なじと目で俺を見てくるが、俺は気にしねぇ。
機嫌いいままへラリとしてレイジスと、それからその後ろに控えたジュードへ目を向けた。
ジュードがその視線に気づいて俺を見る。
……どーやら昨日までよりかは、ほんのちょっとマシな面《ツラ》になったみてぇだ。
そいつを確認して俺は至って明るく口を開く。
「そんじゃまぁ、ボチボチ出発と行こうぜ。
向こうに着いたら一休みしてぇしよ」
言うと──マリーが「はいっ!」と元気に頷いた。
(*)ジャケット、ベスト、スラックスを着るスーツスタイルの事。
英国紳士風のクラシカルで品のいいスタイルです。
さすがは執事さん、趣味がいいですね!
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言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
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