187 / 264
二十一章 協力者達
11
しおりを挟む
ゴルドーがいつになく鋭い眼差しでレイジスを見下ろし睨みつけるが、一つも効いた様子がねぇ。
口を開いたのはゴルドーだった。
「……おい、てめぇ。
てめぇがサランディールの第二王子か」
質問ってぇよりは、どうやら確固たる確信を持って出された言葉、みてぇだった。
どーゆーつもりかしんねぇが、ドスもかなり効いている。
今はビミョーな立場とはいえ、レイジスみてぇな王子サマに一介の商人ごときがかけていい言い様じゃあねぇ。
フツーの王子なら怒り狂うなり何なりする所、なんだろーが……。
レイジスは違っていた。
至って平静に──むしろやんわりとした穏やかな声で返す。
「ええ。
サランディールのレイジスといいます。
あなたは?」
どっちが身分が上でどっちが年上だよって思わず突っ込みたくなっちまう程、しっかりと礼儀正しい大人の対応だ。
にも関わらずゴルドーはレイジスの問いかけを無視してレイジスからミーシャ、そして俺までをも見渡し、まったく別な事を口にする。
「~てめーら揃って飛行船使ってサランディールに殴り込みかけに行くつもりらしいじゃねぇか。
ヘイデンの野郎から聞いたぞ」
言ってくるのに──……俺は思わず怪訝な顔でゴルドーと、呆れ顔のままそのゴルドーを少し離れた所から“見て“いるヘイデンの顔を見た。
『殴り込み』ってぇ言葉の選び方にもツッコミどころはあるんだけどよ、それより何より。
何でヘイデンがその事知ってんだよ?
そもそも俺がレイジスのサランディール奪還を手伝うって決めたのは昨日の事だし、ヘイデンにゃあその事も伝えてねぇ。
いずれそーいう事になるだろうって予測くらいは立つにしても、このゴルドーの言い方じゃ、どーやらそーゆーアバウトな見立てで告げた訳でもなさそうだ。
と、訝しみながら隣のミーシャを見ると、ミーシャが俺の視線に気がついて──そーしてちょっと訳知り顔で、俺を見た。
そいつに俺はミーシャから、チラリとヘイデンの方へ視線を転じてみた。
そーして確信する。
ミーシャがヘイデンに話を通してたのか。
俺がレイジスに協力しようと決めた事や、それに飛行船を使うと決めた事を。
そーして訳を知ったヘイデンが、ゴルドーに話しちまった、と。
……まぁ、意外ではあるが。
考えてみりゃあヘイデンとゴルドー、それにシエナは、なんだかんだ言っていつもちゃんと情報共有してんだよな。
俺がゴルドーから一奥ハーツの借金をしてそいつを何に使い込んだか、とか、そーゆーどーでもいい話とかまでさ。
とにもかくにも、だ。
レイジスが──ゴルドーからヘイデンへ視線を転じる。
どーやら説明を求めたらしい。
ヘイデンは深く息をついて口を開いた。
「──この男は、この街のカフェやカジノの経営をしているゴルドー商会のゴルドーだ。
今リッリュが所有する飛行船造りには、この男も携わっていた。
飛行船についての知識と技術は一流だ」
ヘイデンの簡潔な説明に、レイジスがなるほど、とばかりに頷く。
……いや、待てよ。
そいつが確かなのは俺にも分かるが、まさか──。
嫌~な予感が頭をよぎる中──……ゴルドーがドンッと自分を自分の親指で指し、言ってくる。
「サランディール奪還時の飛行船には、この俺サマが同乗してやる。
副操縦士としてな」
言ってくるのに……俺は思わず一瞬、呆気に取られちまった。
「クヒッ!?」
っと犬カバが俺の足元でビビった様にビョンッと小さく一つ跳ね上がる。
そいつに俺は思わずハッとした。
ヤベ……今一瞬頭が真っ白になっちまってた。
俺は正気を取り戻す為にぶるぶると頭を振ってゴルドーへ向かって立ち上がりながら抗議する。
「~はっ……はぁ?!
副操縦士だぁ?!
いらねーよ、んなもん!」
本気の本気でそう言うと、ゴルドーの野郎が『バァンッ!!』とテーブルに片手をつき「なんだと、コラァッ!!」とすんげぇ剣幕で怒ってくる。
目の前でテーブルを叩かれ、大声で怒鳴るゴルドーに、レイジスが目をまあるくしてゴルドーと俺を見る。
が、俺もゴルドーも気にしやしねぇ。
「この俺サマがわざわざやってやるっつってんだ!
断る理由がねぇだろーが!!」
「あるに決まってんだろ!!
空の上でも横で んなにギャーギャー言われたらまともに操縦なんか出来ねぇってーの!!」
「ギャーギャーなんか言ってねぇだろーが!!」
「言ってんだろ!!」
文字通りギャーギャーやり合ってると──ヘイデンが大きく一つ咳払いしてみせた。
そうして珍しく一喝する様に「二人共やめないか!」と声を上げる。
そいつに……俺もゴルドーも、思わずそのままピタッと止まっちまう。
ただし、すぐに睨み合う事だけは再開したが。
ヘイデンが大きく深く息をつく。
やれやれとでも言いたげだが、これって明らかに俺のせいじゃねぇだろ。
大体 副操縦士なんて発想、一体どっから生まれたんだっての。
ぶうたれながら思ったそいつを読まれたのか──……ヘイデンがもう一つ息をついた。
そーしてレイジスとミーシャには「見苦しい所をお見せし、申し訳ない」と軽く詫びつつ、だが、と言葉を続ける。
「ゴルドーの話……ゴルドーが手前勝手に言っているだけの話ではない」
はっきりと、そう告げてくる。
俺は反論しようと口を開きかけたがヘイデンはそれをさせなかった。
レイジスの方から視線をはっきりと俺に移し、言う。
「現実的に──少し考えれば分かる事だ。
おそらくサランディールまで何のトラブルもなくあの飛行船を飛ばしたとしても、丸一日はかかるまい。
だがその一日、気象や方角、地理地形、そして飛行船自体のコンディションなどにも気を配りながら、一分の見落としなくトラブルにも対処し、到着地まで確実に安全に一人で運行する事が出来ると絶対に言い切れるか?」
問われる。
俺はそいつに、思わず嫌~な顔で返しちまった。
ヘイデンが言った事……自信がねぇ訳じゃねぇ。
もちろん んな話が出るまでは、ヘイデンが今言った通りの事をフツーに一人でこなす気でもいた。
やれるか?と問われればやってやるさ!とタンカを切ってやる所でもある。
けど……。
“一分の見落としなく“
“確実に安全に“
“絶対に言い切れるか“
ヘイデンの、いつも通りの嫌味な問いかけを聞いちまうと、どーにも「出来る!」と突っぱね切れねぇ自分がいた。
決して不可能じゃねぇ。
パイロットの端くれとして、もちろん自信もある。
だが、“絶対に確実に“とは言い切れねぇ。
このずば抜けた頭の回転力と行動力、それに観察眼も勘も鋭い俺だが、それでも言っちまえばただの人間だ。
どんなに神経注いで気をつけていても、間違いや勘違いもすりゃあ時には失敗しちまう事だって十二分にあり得る。
人間、一人で出来る事には限界がある……ってこった。
だからうざったくってもうるさくても、俺が万一見逃しちまったもしもの穴を見つけたり埋めたりする副操縦士をつけろ、と。
そーゆーこった。
そーしてそいつにゃあ飛行船の構造から操縦までしっかり全てを知り尽くしてるゴルドーのヤローをつけるべきだ……と。
思わず歯噛みしてヘイデンを睨む中──口を開いたのはゴルドーだった。
「……おい、ガキ。
俺はまだ“あの日の約束“を違えたつもりはねぇ」
ただその一言、言ってくる。
レイジスが「?」の表情でゴルドーと俺を見る。
「……あの日の、約束……?」
ミーシャも不思議そうに問いかけたが……俺もゴルドーもそいつには答えなかった。
俺には、ゴルドーの言った『あの日の約束』が一体何なのか──息をするくらい簡単に分かっちまった。
口を開いたのはゴルドーだった。
「……おい、てめぇ。
てめぇがサランディールの第二王子か」
質問ってぇよりは、どうやら確固たる確信を持って出された言葉、みてぇだった。
どーゆーつもりかしんねぇが、ドスもかなり効いている。
今はビミョーな立場とはいえ、レイジスみてぇな王子サマに一介の商人ごときがかけていい言い様じゃあねぇ。
フツーの王子なら怒り狂うなり何なりする所、なんだろーが……。
レイジスは違っていた。
至って平静に──むしろやんわりとした穏やかな声で返す。
「ええ。
サランディールのレイジスといいます。
あなたは?」
どっちが身分が上でどっちが年上だよって思わず突っ込みたくなっちまう程、しっかりと礼儀正しい大人の対応だ。
にも関わらずゴルドーはレイジスの問いかけを無視してレイジスからミーシャ、そして俺までをも見渡し、まったく別な事を口にする。
「~てめーら揃って飛行船使ってサランディールに殴り込みかけに行くつもりらしいじゃねぇか。
ヘイデンの野郎から聞いたぞ」
言ってくるのに──……俺は思わず怪訝な顔でゴルドーと、呆れ顔のままそのゴルドーを少し離れた所から“見て“いるヘイデンの顔を見た。
『殴り込み』ってぇ言葉の選び方にもツッコミどころはあるんだけどよ、それより何より。
何でヘイデンがその事知ってんだよ?
そもそも俺がレイジスのサランディール奪還を手伝うって決めたのは昨日の事だし、ヘイデンにゃあその事も伝えてねぇ。
いずれそーいう事になるだろうって予測くらいは立つにしても、このゴルドーの言い方じゃ、どーやらそーゆーアバウトな見立てで告げた訳でもなさそうだ。
と、訝しみながら隣のミーシャを見ると、ミーシャが俺の視線に気がついて──そーしてちょっと訳知り顔で、俺を見た。
そいつに俺はミーシャから、チラリとヘイデンの方へ視線を転じてみた。
そーして確信する。
ミーシャがヘイデンに話を通してたのか。
俺がレイジスに協力しようと決めた事や、それに飛行船を使うと決めた事を。
そーして訳を知ったヘイデンが、ゴルドーに話しちまった、と。
……まぁ、意外ではあるが。
考えてみりゃあヘイデンとゴルドー、それにシエナは、なんだかんだ言っていつもちゃんと情報共有してんだよな。
俺がゴルドーから一奥ハーツの借金をしてそいつを何に使い込んだか、とか、そーゆーどーでもいい話とかまでさ。
とにもかくにも、だ。
レイジスが──ゴルドーからヘイデンへ視線を転じる。
どーやら説明を求めたらしい。
ヘイデンは深く息をついて口を開いた。
「──この男は、この街のカフェやカジノの経営をしているゴルドー商会のゴルドーだ。
今リッリュが所有する飛行船造りには、この男も携わっていた。
飛行船についての知識と技術は一流だ」
ヘイデンの簡潔な説明に、レイジスがなるほど、とばかりに頷く。
……いや、待てよ。
そいつが確かなのは俺にも分かるが、まさか──。
嫌~な予感が頭をよぎる中──……ゴルドーがドンッと自分を自分の親指で指し、言ってくる。
「サランディール奪還時の飛行船には、この俺サマが同乗してやる。
副操縦士としてな」
言ってくるのに……俺は思わず一瞬、呆気に取られちまった。
「クヒッ!?」
っと犬カバが俺の足元でビビった様にビョンッと小さく一つ跳ね上がる。
そいつに俺は思わずハッとした。
ヤベ……今一瞬頭が真っ白になっちまってた。
俺は正気を取り戻す為にぶるぶると頭を振ってゴルドーへ向かって立ち上がりながら抗議する。
「~はっ……はぁ?!
副操縦士だぁ?!
いらねーよ、んなもん!」
本気の本気でそう言うと、ゴルドーの野郎が『バァンッ!!』とテーブルに片手をつき「なんだと、コラァッ!!」とすんげぇ剣幕で怒ってくる。
目の前でテーブルを叩かれ、大声で怒鳴るゴルドーに、レイジスが目をまあるくしてゴルドーと俺を見る。
が、俺もゴルドーも気にしやしねぇ。
「この俺サマがわざわざやってやるっつってんだ!
断る理由がねぇだろーが!!」
「あるに決まってんだろ!!
空の上でも横で んなにギャーギャー言われたらまともに操縦なんか出来ねぇってーの!!」
「ギャーギャーなんか言ってねぇだろーが!!」
「言ってんだろ!!」
文字通りギャーギャーやり合ってると──ヘイデンが大きく一つ咳払いしてみせた。
そうして珍しく一喝する様に「二人共やめないか!」と声を上げる。
そいつに……俺もゴルドーも、思わずそのままピタッと止まっちまう。
ただし、すぐに睨み合う事だけは再開したが。
ヘイデンが大きく深く息をつく。
やれやれとでも言いたげだが、これって明らかに俺のせいじゃねぇだろ。
大体 副操縦士なんて発想、一体どっから生まれたんだっての。
ぶうたれながら思ったそいつを読まれたのか──……ヘイデンがもう一つ息をついた。
そーしてレイジスとミーシャには「見苦しい所をお見せし、申し訳ない」と軽く詫びつつ、だが、と言葉を続ける。
「ゴルドーの話……ゴルドーが手前勝手に言っているだけの話ではない」
はっきりと、そう告げてくる。
俺は反論しようと口を開きかけたがヘイデンはそれをさせなかった。
レイジスの方から視線をはっきりと俺に移し、言う。
「現実的に──少し考えれば分かる事だ。
おそらくサランディールまで何のトラブルもなくあの飛行船を飛ばしたとしても、丸一日はかかるまい。
だがその一日、気象や方角、地理地形、そして飛行船自体のコンディションなどにも気を配りながら、一分の見落としなくトラブルにも対処し、到着地まで確実に安全に一人で運行する事が出来ると絶対に言い切れるか?」
問われる。
俺はそいつに、思わず嫌~な顔で返しちまった。
ヘイデンが言った事……自信がねぇ訳じゃねぇ。
もちろん んな話が出るまでは、ヘイデンが今言った通りの事をフツーに一人でこなす気でもいた。
やれるか?と問われればやってやるさ!とタンカを切ってやる所でもある。
けど……。
“一分の見落としなく“
“確実に安全に“
“絶対に言い切れるか“
ヘイデンの、いつも通りの嫌味な問いかけを聞いちまうと、どーにも「出来る!」と突っぱね切れねぇ自分がいた。
決して不可能じゃねぇ。
パイロットの端くれとして、もちろん自信もある。
だが、“絶対に確実に“とは言い切れねぇ。
このずば抜けた頭の回転力と行動力、それに観察眼も勘も鋭い俺だが、それでも言っちまえばただの人間だ。
どんなに神経注いで気をつけていても、間違いや勘違いもすりゃあ時には失敗しちまう事だって十二分にあり得る。
人間、一人で出来る事には限界がある……ってこった。
だからうざったくってもうるさくても、俺が万一見逃しちまったもしもの穴を見つけたり埋めたりする副操縦士をつけろ、と。
そーゆーこった。
そーしてそいつにゃあ飛行船の構造から操縦までしっかり全てを知り尽くしてるゴルドーのヤローをつけるべきだ……と。
思わず歯噛みしてヘイデンを睨む中──口を開いたのはゴルドーだった。
「……おい、ガキ。
俺はまだ“あの日の約束“を違えたつもりはねぇ」
ただその一言、言ってくる。
レイジスが「?」の表情でゴルドーと俺を見る。
「……あの日の、約束……?」
ミーシャも不思議そうに問いかけたが……俺もゴルドーもそいつには答えなかった。
俺には、ゴルドーの言った『あの日の約束』が一体何なのか──息をするくらい簡単に分かっちまった。
0
お気に入りに追加
18
あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

Sランク昇進を記念して追放された俺は、追放サイドの令嬢を助けたことがきっかけで、彼女が押しかけ女房のようになって困る!
仁徳
ファンタジー
シロウ・オルダーは、Sランク昇進をきっかけに赤いバラという冒険者チームから『スキル非所持の無能』とを侮蔑され、パーティーから追放される。
しかし彼は、異世界の知識を利用して新な魔法を生み出すスキル【魔学者】を使用できるが、彼はそのスキルを隠し、無能を演じていただけだった。
そうとは知らずに、彼を追放した赤いバラは、今までシロウのサポートのお陰で強くなっていたことを知らずに、ダンジョンに挑む。だが、初めての敗北を経験したり、その後借金を背負ったり地位と名声を失っていく。
一方自由になったシロウは、新な町での冒険者活動で活躍し、一目置かれる存在となりながら、追放したマリーを助けたことで惚れられてしまう。手料理を振る舞ったり、背中を流したり、それはまるで押しかけ女房だった!
これは、チート能力を手に入れてしまったことで、無能を演じたシロウがパーティーを追放され、その後ソロとして活躍して無双すると、他のパーティーから追放されたエルフや魔族といった様々な追放少女が集まり、いつの間にかハーレムパーティーを結成している物語!

凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。

無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
【書籍化進行中、完結】私だけが知らない
綾雅(ヤンデレ攻略対象、電子書籍化)
ファンタジー
書籍化進行中です。詳細はしばらくお待ちください(o´-ω-)o)ペコッ
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2024/12/26……書籍化確定、公表
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる