青を襷く

 オリンピック選手に憧れて短距離走に打ち込んできた戸塚康平は、中学時代、一度も陸上の試合に出たことがなかった。長距離走のほうが康平の体には合っていたのだが、どうしても夢を捨てきれずに短距離一本で部活をしてきた結果だった。
 けれど、陸上はもうやらないと心に決めて入った高校の入学式当日、中学短距離界のエースだった福浦翔琉に、一緒に駅伝部を作って大会に出ないかと誘われる。

 才能の塊のような翔琉に嫉妬し反発し続ける康平だったが、翔琉にもつらい過去があって――。

 駅伝に賭ける男子高校生たちの、熱く青い襷の物語。


*タイトルは『あおをたすく』と読みます。
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