いろのあるせかい

瑠璃姫

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ある日の公園にて

あかるいいろ

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明るい色、暗い色、楽しい色、寂しい色、自分の色、誰かの色、混ざりあった色...

この世界はたくさんの色で溢れてる。

彼女は思ったことや伝えたいことを言葉で表すのが苦手だ。
だから、そういう時は色で表す。

そんな、彼女の名前は彩。
私の友達である。

今日は彼女と公園へ散歩に来ている。

「ほら、あそこに"あかるいいろ"がある。」

彼女の指さす方を見てみると、砂場で遊ぶ3人の子供たちの姿があった。

「あの子供たちね。どんな色?詳しく聞かせて。」

私が聞くと彼女は語り出す。

「あの右端の子は"あかいいろ"。
左端の子は"みどりいろ"。
真ん中の子は"あおいいろ"。」

ふむ、なるほど。
確かにそうだ。
右端の男の子は、他の子達よりも1番大きな山を作っており、元気が良さそうだ。
真ん中の男の子は、右端の子に自分の作った山を壊されて泣きべそをかいている。
左端の女の子は、泣き虫な男の子を慰める為に、自らの作ったお城で一緒に遊ぼうと誘っている。
彼女の言った「あかるいいろ」とは、きっと、光の三原色である、赤、青、緑の3色を混ぜ合わせると白になることから、あの3人はそれぞれ全く別の色を持っているが、混ざりあって光のような「あかるいいろ」になる。
つまり、喧嘩してもいつかはまた当たり前のように会えるような仲のいい子供たち。
と言いたいのだろう。
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