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ゲーム中盤
このままずっと引きこもりたい
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「ふわあああああ~~! さいこ~~~~うvvv」
討伐から帰ってから、部屋に引きこもり約一日半。
バッチリとスチル一覧に記録された《あのシーン》を堪能しちゃってる私の尻を、ウエンディが呆れながらも容赦なく叩いてくる。
『クロエ様、このままではイベントを進めることができません。一日一度くらいは外出をしてくださいませ』
「ええ~! そんなこと言ったって~! こんな素敵なシーンを見せられたら……オタ活捗っちゃって困るよー!」
『オタ活とは何でしょうか? ワタクシには理解できません。間もなくクロエ様はお誕生日を迎えられます。それまでに全員と500以上の親密度を超えないと、目標の友情エンドを見ることは叶いませんがよろしいでしょうか』
「わああ! 忘れてた~! 友情エンドで終われたら、私引きこもっていいかな?」
『はい。その後のことはお好きにしていただいて結構です。友情エンドではなく恋愛エンディングを選ばれるのであれば、そろそろターゲットを絞っていただく必要がございます』
「うーん、みんな魅力的すぎて一人なんて選べないし、推しと恋愛とか顔から火が出て進まない気がするよー! ウエンディ、もう一度ステータス見せて?」
『かしこまりました』
討伐から戻ってきた日に一度チェックしたっきり、《あのシーン》で盛り上がっていたせいでステータスをあんまり覚えていないのよね、実は。
そんなことを言ったら、ウエンディは半眼になって今以上に呆れてしまうかな?
機械だから、実際には半眼かどうかなんて分からないけど。
--------------------------------
クロエ・スカーレット(17歳)
Lv.23
属性:火・地・風・闇・光
HP(体力)…………… 150
MP(魔力)…………… 6500
ATK(物理攻撃力) … 100
MAT(魔法攻撃力) … 3000
DEF(物理防御力) … 70
MDF(魔法防御力) … 3000
LUK(運の強さ) …… 777
親密度
アメリア(幼馴染)…… 490/500
クロム(婚約者)……… 650/999
ナイル(婚約者の弟)… 700/999
ガイウス(執事|暗殺者) 858/999
ハル(占い師)………… 440/500
ルカ(魔法局長)……… 500/999
ジーン(用心棒)……… 501/999
シモン(近衛師団長)… 495/500
特別スキル
スチル耐性……………… 700
虫の知らせ……………… 825
--------------------------------
「う~ん、何度見ても圧巻の魔力! Sランク魔法が十回以上使えるって実は結構スゴいよね?」
『はい、大変素晴らしい魔力をお持ちです。しかもただいまLUKがフィーバー中ですので、クロエ様の大好きなご都合主義が大量発生致します。
……ですのに、いつまでも部屋に籠られてしまってワタクシは……ウッウッ』
ウエンディが泣き落としを始める。機械だから感情は乗っていないのだけど、急激に自分が情けない気がしてきた。
────機械に泣きまねさせるほど、私ダメな子かぁ……。
少し落ち込んで、さっきのウエンディの言葉を頭の中で繰り返す。
『クロエ様の大好きなご都合主義が大量発生致します』?
もしかして、私が歩けばBLに遭遇するってこと? なにそれオイシすぎない?
「あの~、ウエンディさん? ひょっとして今の私すごーく良い状態……ですか?」
『昨日の朝から申しておりますが、覚えていらっしゃいませんか?』
「ごめんなさい! もうシモン×ナイルが神シーンすぎて頭がショートしてついて行くのが無理でした!!!」
反射で土下座してウエンディに正直に謝る。
『んっン!』
ウエンディは慣れない咳ばらいをひとつした。
『そこまでしていただく必要はございません。ワタクシは一介のナビゲーションシステムでしかありません。しかし、謝ってくださった誠意を汲み取り、昨日・今日の何もしなかったダラダラ生活は見なかったことにさせていただきます』
「よ、よかったあ~!」
許してもらったことに安堵する暇もなく、ウエンディは容赦なく現実を突き付けてくる。
『クロエ様、これからどうされますか?友情エンドを目指すには、アメリア様・ハル様・シモン様との親密度を深めていただく必要がございます』
「また、お菓子でも作るかプレゼントでも買うか……かなあ?」
『プレゼントも悪くはありませんが、イベント発生のほうが自然と盛り上がるため、数字も上がりやすくなります』
「イベントかぁ。下手に歩き回って親密度が上がり過ぎて恋愛EDになっちゃうのも困るのよね」
『それについては、問題ございません。クロエ様はLUK777に加え、スキルの《虫の知らせ》もかなり数値が上昇しております。このスキルを発動すれば、今までより更に強く色んなものの存在を感じることが可能です。そのため、回避したい相手が近くにいれば察知できます』
「なるほど、なかなかいいスキル持ってるね、私」
『ワタクシからのご提案としましては、シモン様にはプレゼントを一度も差し上げていらっしゃいませんので、街でプレゼントの購入をオススメ致します。親密度500超えは目前ですので、シモン様の攻略はこちらがマストだと思いますがいかがでしょうか』
「確かに、シモン様とアメリアは一日で攻略できるよね。ただ、問題なのが……」
「『ハル!』」
AIとハモるという奇跡が起きるほどに、ハルへの攻略は難関だと思う。
だって、相性が良くないんだもん……ベースが悪いから、せっかく仲良しなのに上がらない親密度……。
とにかく親密度500の壁を突破すれば、一度上がった親密度は相当放置しなければ500以下には下がらないというシステムがあるものの、放置し過ぎれば500を切るし一度下がった親密度をもう一度上げるのが難しくなるペナルティまで発生してしまう。
改めて思うけど、とにかく全員と親密度を上げるというのは、難しいゲームなんだよね。ホントに。
ハルの攻略をどうしたものかとウエンディと一緒に作戦を練る。
あと60、されど60。
ハルのイベントを攻略するのが一番の近道ではあるけど、何をしたらイベントが出るのか私には分からない。
クロエでの攻略は未プレイだから。
「う~ん、考えても分からないから、とりあえず毎日お店に顔出してランチ一緒に食べるとかでコツコツ頑張るしかなさそう!」
『そうですね、クロエ様が本気を出せば滞りなくコンプリートは可能でございます。まずはシモン様とアメリア様、そして念のためルカ様のところに顔を出してください』
「ルカは親密度下がりそうだもんね、一応1でも上げておいたほうがいいもんね」
『はい。ルカ様は魔法を見ていただくのが一番良いかと思いますが、せっかくですから魔法書を借りる名目で伺ってみてはいかがでしょうか?』
「そうだね、今回の討伐で覚えていないことや知っていた方がいいことも沢山あったし、勉強は大事だと思う。まだお昼過ぎたところだし、善は急げでちょっと今から行ってこようかな?」
『素晴らしいやる気で、ワタクシは大変嬉しいです! 善は急げ、ぜひ行きましょう、すぐ行きましょう!』
ウエンディがグイグイ来るので、ちょっとやる気を出してしまった。
魔法だけじゃなくて、知識をもっと頭に入れることが今後の討伐に役立つのは本当のことだし、何よりエンディングを終えたら好きなだけ引きこもっていいって言うご褒美は嬉しい。
じゃあ、好きなだけ引きこもり生活の為に、あとちょっと頑張りますか!
久々にやる気になった私は、身支度を済ませて魔法局に出かけた。
どんなご都合主義が起きるのかも、ちょっと楽しみよね。じゅる。
討伐から帰ってから、部屋に引きこもり約一日半。
バッチリとスチル一覧に記録された《あのシーン》を堪能しちゃってる私の尻を、ウエンディが呆れながらも容赦なく叩いてくる。
『クロエ様、このままではイベントを進めることができません。一日一度くらいは外出をしてくださいませ』
「ええ~! そんなこと言ったって~! こんな素敵なシーンを見せられたら……オタ活捗っちゃって困るよー!」
『オタ活とは何でしょうか? ワタクシには理解できません。間もなくクロエ様はお誕生日を迎えられます。それまでに全員と500以上の親密度を超えないと、目標の友情エンドを見ることは叶いませんがよろしいでしょうか』
「わああ! 忘れてた~! 友情エンドで終われたら、私引きこもっていいかな?」
『はい。その後のことはお好きにしていただいて結構です。友情エンドではなく恋愛エンディングを選ばれるのであれば、そろそろターゲットを絞っていただく必要がございます』
「うーん、みんな魅力的すぎて一人なんて選べないし、推しと恋愛とか顔から火が出て進まない気がするよー! ウエンディ、もう一度ステータス見せて?」
『かしこまりました』
討伐から戻ってきた日に一度チェックしたっきり、《あのシーン》で盛り上がっていたせいでステータスをあんまり覚えていないのよね、実は。
そんなことを言ったら、ウエンディは半眼になって今以上に呆れてしまうかな?
機械だから、実際には半眼かどうかなんて分からないけど。
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クロエ・スカーレット(17歳)
Lv.23
属性:火・地・風・闇・光
HP(体力)…………… 150
MP(魔力)…………… 6500
ATK(物理攻撃力) … 100
MAT(魔法攻撃力) … 3000
DEF(物理防御力) … 70
MDF(魔法防御力) … 3000
LUK(運の強さ) …… 777
親密度
アメリア(幼馴染)…… 490/500
クロム(婚約者)……… 650/999
ナイル(婚約者の弟)… 700/999
ガイウス(執事|暗殺者) 858/999
ハル(占い師)………… 440/500
ルカ(魔法局長)……… 500/999
ジーン(用心棒)……… 501/999
シモン(近衛師団長)… 495/500
特別スキル
スチル耐性……………… 700
虫の知らせ……………… 825
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「う~ん、何度見ても圧巻の魔力! Sランク魔法が十回以上使えるって実は結構スゴいよね?」
『はい、大変素晴らしい魔力をお持ちです。しかもただいまLUKがフィーバー中ですので、クロエ様の大好きなご都合主義が大量発生致します。
……ですのに、いつまでも部屋に籠られてしまってワタクシは……ウッウッ』
ウエンディが泣き落としを始める。機械だから感情は乗っていないのだけど、急激に自分が情けない気がしてきた。
────機械に泣きまねさせるほど、私ダメな子かぁ……。
少し落ち込んで、さっきのウエンディの言葉を頭の中で繰り返す。
『クロエ様の大好きなご都合主義が大量発生致します』?
もしかして、私が歩けばBLに遭遇するってこと? なにそれオイシすぎない?
「あの~、ウエンディさん? ひょっとして今の私すごーく良い状態……ですか?」
『昨日の朝から申しておりますが、覚えていらっしゃいませんか?』
「ごめんなさい! もうシモン×ナイルが神シーンすぎて頭がショートしてついて行くのが無理でした!!!」
反射で土下座してウエンディに正直に謝る。
『んっン!』
ウエンディは慣れない咳ばらいをひとつした。
『そこまでしていただく必要はございません。ワタクシは一介のナビゲーションシステムでしかありません。しかし、謝ってくださった誠意を汲み取り、昨日・今日の何もしなかったダラダラ生活は見なかったことにさせていただきます』
「よ、よかったあ~!」
許してもらったことに安堵する暇もなく、ウエンディは容赦なく現実を突き付けてくる。
『クロエ様、これからどうされますか?友情エンドを目指すには、アメリア様・ハル様・シモン様との親密度を深めていただく必要がございます』
「また、お菓子でも作るかプレゼントでも買うか……かなあ?」
『プレゼントも悪くはありませんが、イベント発生のほうが自然と盛り上がるため、数字も上がりやすくなります』
「イベントかぁ。下手に歩き回って親密度が上がり過ぎて恋愛EDになっちゃうのも困るのよね」
『それについては、問題ございません。クロエ様はLUK777に加え、スキルの《虫の知らせ》もかなり数値が上昇しております。このスキルを発動すれば、今までより更に強く色んなものの存在を感じることが可能です。そのため、回避したい相手が近くにいれば察知できます』
「なるほど、なかなかいいスキル持ってるね、私」
『ワタクシからのご提案としましては、シモン様にはプレゼントを一度も差し上げていらっしゃいませんので、街でプレゼントの購入をオススメ致します。親密度500超えは目前ですので、シモン様の攻略はこちらがマストだと思いますがいかがでしょうか』
「確かに、シモン様とアメリアは一日で攻略できるよね。ただ、問題なのが……」
「『ハル!』」
AIとハモるという奇跡が起きるほどに、ハルへの攻略は難関だと思う。
だって、相性が良くないんだもん……ベースが悪いから、せっかく仲良しなのに上がらない親密度……。
とにかく親密度500の壁を突破すれば、一度上がった親密度は相当放置しなければ500以下には下がらないというシステムがあるものの、放置し過ぎれば500を切るし一度下がった親密度をもう一度上げるのが難しくなるペナルティまで発生してしまう。
改めて思うけど、とにかく全員と親密度を上げるというのは、難しいゲームなんだよね。ホントに。
ハルの攻略をどうしたものかとウエンディと一緒に作戦を練る。
あと60、されど60。
ハルのイベントを攻略するのが一番の近道ではあるけど、何をしたらイベントが出るのか私には分からない。
クロエでの攻略は未プレイだから。
「う~ん、考えても分からないから、とりあえず毎日お店に顔出してランチ一緒に食べるとかでコツコツ頑張るしかなさそう!」
『そうですね、クロエ様が本気を出せば滞りなくコンプリートは可能でございます。まずはシモン様とアメリア様、そして念のためルカ様のところに顔を出してください』
「ルカは親密度下がりそうだもんね、一応1でも上げておいたほうがいいもんね」
『はい。ルカ様は魔法を見ていただくのが一番良いかと思いますが、せっかくですから魔法書を借りる名目で伺ってみてはいかがでしょうか?』
「そうだね、今回の討伐で覚えていないことや知っていた方がいいことも沢山あったし、勉強は大事だと思う。まだお昼過ぎたところだし、善は急げでちょっと今から行ってこようかな?」
『素晴らしいやる気で、ワタクシは大変嬉しいです! 善は急げ、ぜひ行きましょう、すぐ行きましょう!』
ウエンディがグイグイ来るので、ちょっとやる気を出してしまった。
魔法だけじゃなくて、知識をもっと頭に入れることが今後の討伐に役立つのは本当のことだし、何よりエンディングを終えたら好きなだけ引きこもっていいって言うご褒美は嬉しい。
じゃあ、好きなだけ引きこもり生活の為に、あとちょっと頑張りますか!
久々にやる気になった私は、身支度を済ませて魔法局に出かけた。
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