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第二章 ドワーフの国
エレファントガン
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結局のところ石動が最初に造る無煙火薬使用の銃は、いろいろと考えた挙句、まずはシャープスライフルを造り直すという常識的な線に落ち着いた。
ディアトリマにハンマーが折られてしまったほうは、パーツを修理したうえで、ドワーフに教える時の教材に使用するつもりだ。
その時にシャープスライフル以外の銃を造ってしまっていると、ドワーフ達が目移りしても困る。
連発できる銃と単発銃を比べれば、誰だって連発銃を欲しがるだろう。
それに石動は、今のところドワーフには無煙火薬ではなく、黒色火薬の弾丸しか渡すつもりはない。
そのためには、まずはシャープスライフルを造って見せるしかないのだ。
ただせっかくなので、ついでに石動も狙撃用に作ったシャープスライフルを、無煙火薬対応可能に造り直そうと思っている。
今の黒色火薬仕様のままで無煙火薬を詰めた弾薬を使用したら、間違いなく弾薬の発砲時に発生する圧力に耐えきれず、機関部か銃身が破損するからだ。
石動は、今のシャープスライフルの口径が50口径なのでそのままにして、弾薬を50-110WCFを再現しようかと考えた。
無煙火薬を使用する50-110WCFというカートリッジは、銃さえ耐えられるなら火薬量と弾頭の重さ如何では、最大6,000フィートポンド(8,100J)という巨大なエネルギーを発揮できるポテンシャルを持っている。
これはアフリカで象撃ちに使用される弾薬として有名な、458ウインチェスター・マグナムの最大値5,336フィートポンド(7,235J)というパワーを超えるものだ。
プロのハンティングガイドが使う最大口径である600ニトロ・エキスプレスという弾薬の、6,840フィートポンド(9,270J)の威力に近い。
カプリュスの造った合金がこの50-110WCFの圧力にどこまで耐えられるか、火薬量や弾頭の重さを変えることで、段階的に試す材料としてはちょうど良いと思ったのだ。
「(もし、最大値の能力を引き出せるほどの銃が出来あがったら、あのキングサラマンダーだって倒せるかもしれないな・・・・・・。せっかくの大口径なんだし、象でも倒せるエレファント・ガンというのも面白いかも)」
本当は、せっかくの無煙火薬が出来たのだから、黒色火薬よりも速い弾速で撃てる利点を活かした銃や弾薬を造りたい。
今までは黒色火薬の弾速の遅さを、弾頭の大口径化と火薬の増量という力技によって、相手に与えるダメージが最大になるよう工夫してきた。
黒色火薬だと長距離射撃をする場合は、弾速が遅いので高い山なりの弾道を描く必要がある。
無煙火薬なら早い弾速を活かして、低い山なりのフラットに近い弾道を描けるはずだ。
これからは高性能な無煙火薬の弾速の速さによるエネルギーによって、そこまで大口径にしなくても黒色火薬弾以上のダメージを与えることが可能となるだろう。
クロムモリブデン鋼の合金が完成し、シャープスライフルで試して鋼材が高圧力に耐えられるなら、次の段階に進むことができると石動は考えている。
合金完成後に契約通り、シャープスライフルの作成方法をカプリュスに伝授し終えたら、その後は新しい銃を造るつもりだ。
まず造るとしたら、今のシャープスライフルの代わりに銃剣の取り付けが可能で、接近戦用の銃として使える散弾銃が欲しい。
銃剣を着けられる散弾銃といえば、トレンチガンとしてのウインチェスターM1897が有名だ。
12ゲージで作動方式はポンプアクションの銘銃で、映画「アンタッチャブル」でショーン・コネリーらが使っていた。
モデルガンで石動も持っていたほど好きな銃だが、シャープスライフル同様にハンマーが露出しているのが安全面や防塵性からみても難点となる。
ディアトリマにハンマーが折られてしまったほうは、パーツを修理したうえで、ドワーフに教える時の教材に使用するつもりだ。
その時にシャープスライフル以外の銃を造ってしまっていると、ドワーフ達が目移りしても困る。
連発できる銃と単発銃を比べれば、誰だって連発銃を欲しがるだろう。
それに石動は、今のところドワーフには無煙火薬ではなく、黒色火薬の弾丸しか渡すつもりはない。
そのためには、まずはシャープスライフルを造って見せるしかないのだ。
ただせっかくなので、ついでに石動も狙撃用に作ったシャープスライフルを、無煙火薬対応可能に造り直そうと思っている。
今の黒色火薬仕様のままで無煙火薬を詰めた弾薬を使用したら、間違いなく弾薬の発砲時に発生する圧力に耐えきれず、機関部か銃身が破損するからだ。
石動は、今のシャープスライフルの口径が50口径なのでそのままにして、弾薬を50-110WCFを再現しようかと考えた。
無煙火薬を使用する50-110WCFというカートリッジは、銃さえ耐えられるなら火薬量と弾頭の重さ如何では、最大6,000フィートポンド(8,100J)という巨大なエネルギーを発揮できるポテンシャルを持っている。
これはアフリカで象撃ちに使用される弾薬として有名な、458ウインチェスター・マグナムの最大値5,336フィートポンド(7,235J)というパワーを超えるものだ。
プロのハンティングガイドが使う最大口径である600ニトロ・エキスプレスという弾薬の、6,840フィートポンド(9,270J)の威力に近い。
カプリュスの造った合金がこの50-110WCFの圧力にどこまで耐えられるか、火薬量や弾頭の重さを変えることで、段階的に試す材料としてはちょうど良いと思ったのだ。
「(もし、最大値の能力を引き出せるほどの銃が出来あがったら、あのキングサラマンダーだって倒せるかもしれないな・・・・・・。せっかくの大口径なんだし、象でも倒せるエレファント・ガンというのも面白いかも)」
本当は、せっかくの無煙火薬が出来たのだから、黒色火薬よりも速い弾速で撃てる利点を活かした銃や弾薬を造りたい。
今までは黒色火薬の弾速の遅さを、弾頭の大口径化と火薬の増量という力技によって、相手に与えるダメージが最大になるよう工夫してきた。
黒色火薬だと長距離射撃をする場合は、弾速が遅いので高い山なりの弾道を描く必要がある。
無煙火薬なら早い弾速を活かして、低い山なりのフラットに近い弾道を描けるはずだ。
これからは高性能な無煙火薬の弾速の速さによるエネルギーによって、そこまで大口径にしなくても黒色火薬弾以上のダメージを与えることが可能となるだろう。
クロムモリブデン鋼の合金が完成し、シャープスライフルで試して鋼材が高圧力に耐えられるなら、次の段階に進むことができると石動は考えている。
合金完成後に契約通り、シャープスライフルの作成方法をカプリュスに伝授し終えたら、その後は新しい銃を造るつもりだ。
まず造るとしたら、今のシャープスライフルの代わりに銃剣の取り付けが可能で、接近戦用の銃として使える散弾銃が欲しい。
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12ゲージで作動方式はポンプアクションの銘銃で、映画「アンタッチャブル」でショーン・コネリーらが使っていた。
モデルガンで石動も持っていたほど好きな銃だが、シャープスライフル同様にハンマーが露出しているのが安全面や防塵性からみても難点となる。
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