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できないようにする※

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 舞踏会が終わり、屋敷に戻ると少し酒を飲んで酔ってしまったシエルを横抱きに抱えてグラッセは自分達の寝室へと向かった。

「大丈夫か?」
「だいじょうぶ、ですよ……」

 グラッセはベッドの上にシエルを寝かせると心配そうに声をかけるが、彼女は舌足らずな口調で答えた。
  顔はほんのりと赤く染まっており、いつもより色気が増している。

「旦那様……」
「ん?なんだ?」

 シエルは甘えるように両手を伸ばすとグラッセは苦笑いを浮かべながら優しく頭を撫でながら抱きしめる。彼女は夫の胸に顔を埋め、幸せそうに微笑んだ。

「ずっと、いっしょにいてくださいね」
「あぁ、約束する」

 このまま寝るのは辛いだろうとドレスを緩めようとすると、シエルは恥ずかしげに頬を染めて小さな声で呟いた。

「あ……します、か……?」

 突然の言葉にグラッセは目を見開いて固まってしまう。シエルは潤ませた上目遣いで彼を見る。
 初めての社交界に緊張しっぱなしで精神的にも肉体的にも疲労が溜まっているだろうから今日は休むつもりだったが、愛する妻に誘われたらグラッセも我慢ができない。

「いいのか……?」
「はい……」

 シエルは小さく首肯するとグラッセは彼女の額に口づけを落とし、二人は見つめ合うと唇を重ね合わせた。
 そしてお互いを求め合うように強く抱きしめ合い、何度も口づけを交わす。

「んぅっ……ぁ、だん、なさまっ……」

 シエルは甘い吐息と共に彼を呼ぶとグラッセは応えるようにしてさらに深く貪るような激しい接吻をした。

「ん、ちゅ……」

 グラッセの舌がシエルの小さな口腔内に侵入して蹂躙するとゾクッとした感覚に襲われながらも彼の背中に腕を回して受け入れていく。
 しばらくして長い時間、口付けを交わした後、グラッセは名残惜しそうにゆっくりと離れる。
 二人の間に銀糸が繋がり、それが切れるとシエルに覆い被さりながら彼女の首筋に顔を埋め、優しく吸い付くようなキスをしていく。その度にシエルの身体がビクビクと震え、熱を帯びていった。

「……今日、シエルが他の男と話しているのを見て……嫉妬した」
「旦那様……んんっ」

 グラッセは独占欲を表すように何度も何度も繰り返して跡を残していき、所有印をつけていく。

「シエルは俺だけのものだ」
「あっ、ん、はいっ……」

 前はシエルの方が嫉妬を露わにしてグラッセを困らせたというのに、今度は立場が逆転してしまったようだ。
 グラッセはシエルの首元から顔を離すと両手で熱い頬に触れる。胸元の開いたドレスを着ているせいで豊満な谷間が見えており、そこへ手を滑らせるとシエルの口からくぐもった声が漏れる。
 そのままやわやわと揉みほぐすようにして触れていくとシエルは体をくねらせて悶えた。

「ふ、んぅ、だ、だめです……」
「どうして?」
「だって、変な感じ……」

 シエルの顔は羞恥に染まっていた。グラッセはフッと笑い、一度手を引き抜くとドレスの胸元を掴んでずり下げる。白い乳房がぷるんと現れた。先端は少し固くなっておりツンと尖っている。

「や……むね、見えちゃいます……旦那様……触ってください」

 見られるよりも触られる方が恥ずかしいだろうにシエルは懇願するように言うとグラッセは苦笑をしながら彼女の胸に手を伸ばして優しく包み込むように揉みしだいた。

「んんっ……あ、んっ」

 シエルは小さく喘ぎ声を上げながら行き場の無い手をグラッセの腕に添える。柔らかな乳房は形を変えて指が沈み込み、シエルの反応を楽しむように緩急をつけて触れ続けた。

「ふあ、あ、あっ……」

 やがて乳首を摘まむと一際大きな声で鳴き、腰が跳ね上がる。シエルは自分の体の変化に戸惑いつつもグラッセによって快楽を教え込まれた身体は従順に反応していた。

「ここが好きなのか?」
「はい……そこ、気持ちいい、です……」

 シエルは素直に答えるとグラッセは胸の頂きを避けて周りだけを執拗に責め立てる。白い膨らみに舌を這わせ、時折甘噛みをするだけで中心には触れない。

「んっ、どうして……」

 もどかしい快感にシエルは物足りなさを感じて眉根を寄せて訴えるとグラッセは意地悪そうに微笑んだ。

「どうして欲しいんだ?言わないと分からないぞ」
「うぅ……もっと、ちゃんと……舐めてください……」

 シエルは羞恥心を覚えながらもおずおずと自分の希望を伝える。グラッセは満足そうに笑みを浮かべると望み通りに先端を口に含んで舌先で転がすように愛撫する。

「ひゃ、ぁ、あっ」

 待ち望んでいた刺激にシエルは背筋を仰け反らせて悦ぶ。舌で押し潰したり、軽く歯を立てて甘噛されるたびにシエルの体は小刻みに震え、秘所からは愛液が溢れ出していった。
 もう片方の胸も同様にして可愛がっていると、シエルは呼吸を乱しながら懇願するように言った。

「だん、なさま……下も、触って……」
「本当に素直だな」

 グラッセはシエルのドレスの中の足の間に手を滑り込ませ、ショーツの上から割れ目をなぞるように上下に動かす。
 それだけでもシエルは感じてしまい、蜜壺はさらに濡れており、今度は下着の中に手を入れてその中に指を沈めていった。

「ほら聞こえるだろう。ぐちゃぐちゃと厭らしい音がしている」
「やぁ……言っちゃ、だめぇ……」

 グラッセが耳元で囁くように言うとシエルはいやいやと首を振る。それでも彼の言葉通り中に入っている指を動かす度に水音は大きくなっていき、シエルは恥ずかしくて堪らなかった。
 そんな彼女の反応を楽しみつつ、グラッセは二本目の指を入れて掻き混ぜるようにして解していく。
 そしてある箇所に触れた瞬間、シエルの体がびくんと大きく跳ね上がった。

「あぁっ……そこ、やだっ……あんっ」

 強すぎる快楽に身悶え、逃げようとするがグラッセがそれを許さない。
 弱点を重点的に攻めながら同時に花芽にも触れるとシエルの口からは甘い悲鳴が上がる。
 あまりの強い刺激に頭が真っ白になりそうな感覚に襲われて彼女は涙目になっていた。

「あ、んんっ!」

 シエルは絶頂を迎えた後、しばらく余韻に浸っていたが、グラッセは休む暇を与えずに再び膣内を攻め立て、達したばかりの体に容赦なく与えられる快楽にシエルは何度も翻弄されていく。

「んっ、はぁ……あっ」

 やがてグラッセはシエルの中から指を引き抜くとズボンの前を寛げ、猛った自身を取り出した。
 シエルはこれから何をされるのか察すると、肉厚な太ももを閉じて素股に備える。
 妊娠をさせられない身体でお互い快楽を貪り合うのはこれが一番挿入に近い行為だったからだ。

「旦那様……」

 シエルは潤んだ瞳で見つめながら名前を呼ぶとグラッセは彼女のショーツを脱がせてから閉じた両足を持ち上げる。
 それからゆっくりと己のモノをもも肉の間に挟んで前後に動か始めた。

「ふ、んぅ……」

 最初は擦れるような強い刺激があったが、次第に慣れてくると気持ち良くなりシエルは艶やかな声を出す。

「ふ、あ……んっ」

 敏感になっている陰核を擦られてシエルはビクビクと体を震わせる。
 それからグラッセは彼女の両膝の裏に手を添えてグッと力を入れると、裏筋で敏感な箇所をさらに刺激し始めた。

「んんっ!あ、んっ……これ、すごいぃ……」

 シエルは顔を蕩けさせながらシーツを強く握り締める。グラッセのモノが股の間から出入りする度に秘部からいやらしい音が聞こえてきて聴覚まで犯されている気分になった。

「はぁ、あ、ああん……きちゃう……また、きちゃいます……!」

 限界が近いことを訴えるとグラッセは一定の速さを保って腰を動かし続ける。そして最後に思い切り擦りあげると、シエルは甲高い声で鳴いて絶頂を迎えた。
 ビクンビクンと身体を大きく痙攣させて脱力したように息を吐くとグラッセも遅れて熱い飛沫が腹の上に勢いよく飛び出してきた。

「あ、ぁ……出て、ます……たくさん、いっぱい……」
「疲れただろ?少し休もうか」

 シエルは自分の腹部にかかった熱を感じ取りうっとりとした表情を浮かべている。
 グラッセは衣服を整えてから白濁を綺麗なタオルで拭き取り、シエルを抱きしめて優しく頭を撫でるとそのまま横になって寝かしつけた。

(旦那様との赤ちゃん、欲しいな……)

 しかし、シエルが子供を産んだら死んでしまう。それを解決する為にグラッセは調べ物をしたり研究をしているのだ。
 今はこうして一緒にいられるだけで幸せだが、やはり彼との子供が欲しいと欲求は強くなっていくばかりだった。

 これは我儘で贅沢な悩みなのだ。だからせめて今だけはこの幸せな時間を噛みしめようとシエルは彼の腕の中で眠りについた。
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