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白くない儀式※
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神父や護衛の騎士、使用人達に見守られながら、シエルはウエディングドレスを着たまま寝台の上に寝かせられるとふわりと白いレースがベッドを覆うようにかけられた。
この儀式の間、花嫁は天井を見ているだけで何もしなくてもいいと教えられているので、これから起こるであろう出来事から意識を外そうと必死になっていたのだが、そんなことはお構いなしに事は進んでいく。
「姫、失礼します」
「は、はい……」
夫になったばかりのグラッセは神父から渡された香油の入った瓶を開ける。甘い香りを放つそれをたっぷり手のひらに出し、それを手に馴染ませるようにして温めるとシエルのドレスをめくった。
純白のレースの下着を纏う下腹部は雪のような肌をしており、成熟しきった女性らしい体つきだった。
「ひゃっ……」
指先で軽く触れてみるとピクリと反応を示し、体を震わせた。そして、ゆっくりと純白の下着を脱がせ、割れ目に手を這わせ、液体を丁寧に塗り込んでいく。
(今日、初めて会った人に触られてる……怖い……)
異性をまともに知らない無垢な身体は触れられるたびに敏感に反応し、やがて秘部の入り口を確かめるように何度か往復させた後、中へと指が侵入してきた。異物感が凄まじい。
受け入れる場所を解すためにくちゅり、くちゅりという淫靡な音が部屋に響く。耳を塞ぎたい衝動に襲われるが、それはいけないような気がしてギュッときつく目を瞑っていた。
一本、二本と増えていく指の数に比例し痛みが増して行く。痛いはずなのに不思議と感じているのは先程塗られた液体に媚薬効果があるせい。だんだんと快楽の方が強くなっていった。
「あっ……うっ……」
シエルの吐息混じりの声を聞いてグラッセは不安げに彼女の様子を窺いながらも手を動かし続けていった。
(そこ……やだ……なんか、変になる)
膣内のある一点を擦られた時、今まで感じたことの無い感覚に襲われて戸惑い、そして次第に高まっていく絶頂の兆しに恐怖を覚えていく。このままでは頭がおかしくなってしまいそうだ。
「んっ……あぁっ……」
中を擦られながら最後に陰核を親指で弄られるとひときわ大きな声を上げると同時にびくんっと腰が大きく跳ね上がった。強い快感に目の前がチカチカする。これが達するということ。シエルは生まれて初めて絶頂を知った。
ようやく達したことを知ったグラッセは安堵したように息をつくが、まだこれで儀式は完了ではない。彼はズボンの前を寛げる。そこから飛び出して来たものは怒張し天を向いていた。
他人に見られている状況で勃起できるのか心配をしていたが、それ以上に花嫁の痴態を見て興奮してしまったのだ。
まだ頭がぼんやりとしているシエルの両足を持ち上げ左右に大きく開かせるとまだ雄を受け入れたことのない綺麗な色をした秘部に固くなったそれを押し当てた。
熱いものが入り口に触れて我に帰り、シエルの身体がこわばるとグラッセが「力を抜いてください」と言うものの、緊張を解くことなど出来るわけがない。
「ご、ごめんなさい……入れても、大丈夫です……」
痛いのは怖いが、この状況から逃れられないこともわかっている。だから早く終わらせるためにも気にしないで欲しいと思い、そう口にすると、その言葉を聞いたグラッセは息を吐いた。
そして少しずつ挿入していく。処女膜を突き破る瞬間はやはり苦痛を伴うものだったが泣きわめくほどに我慢できないほどではなかった。
全て入り切ったところでグラッセがシエルの様子を伺えば彼女は瞳に涙を浮かべて辛そうな表情を浮かべており、その姿は酷く煽情的であった。
「姫……動いてもよろしいですか?」
震えながらもシエルがこくりと小さく首肯したので彼は律動を始めた。
初めはゆっくり、ゆっくり、慣らすように動かしていたが徐々に早くなり、それに合わせてシエルは苦しげに息を漏らすがそれでも必死に耐えようとする姿は健気である。
「いっ……うぅ……ぐっ……ふぇ……」
突かれる度に襲ってくる激烈な痛みと圧迫感で生理的な涙を流しながら耐え続けるしかなかった。
グラッセは動く度に締め付けてくる処女のまだ狭い肉壁に持っていかれそうになるのを堪えながら行為を続ける。
(痛い……早く終わって……)
シエルの方はというともういっぱいっぱいで余裕など無かったのだが、ふと目線を下半身に向ければグラッセの様子が見える。
彼の顔には汗が流れており、荒い呼吸を繰り返している。さっきまで涼しげにしている彼がこんなにも必死になっていることに驚いた。
(大っきく、なった……)
腹の中で大きくなるそれを感じ、そして子宮口をぐりゅっと刺激されるとビリリとした痛みと共に今までとは比べ物にならないほどの快楽に襲われた。
「ひゃあん!……あぁっ!」
「くっ……」
急に膣壁が強く締まり、射精を促すような動きをするものだから堪らずグラッセは中に吐き出してしまった。
ドクンドクンと脈打つそれから放たれた精液は生暖かくて気持ち悪いと思った。だが同時にじんわりと満たされるような感じがして不思議な気分になる。
ずるり、と引き抜くとその穴からは血と混ざった白濁色の液体が出てくるのを見守っていた神父や周りの人間が息を飲む音がした。
ようやく解放されたのだ。これで儀式は終わりだ。後は子を宿せることを願うだけ。シエルは精神的にも肉体的にも疲れ果ててそのまま眠りについてしまった。
この儀式の間、花嫁は天井を見ているだけで何もしなくてもいいと教えられているので、これから起こるであろう出来事から意識を外そうと必死になっていたのだが、そんなことはお構いなしに事は進んでいく。
「姫、失礼します」
「は、はい……」
夫になったばかりのグラッセは神父から渡された香油の入った瓶を開ける。甘い香りを放つそれをたっぷり手のひらに出し、それを手に馴染ませるようにして温めるとシエルのドレスをめくった。
純白のレースの下着を纏う下腹部は雪のような肌をしており、成熟しきった女性らしい体つきだった。
「ひゃっ……」
指先で軽く触れてみるとピクリと反応を示し、体を震わせた。そして、ゆっくりと純白の下着を脱がせ、割れ目に手を這わせ、液体を丁寧に塗り込んでいく。
(今日、初めて会った人に触られてる……怖い……)
異性をまともに知らない無垢な身体は触れられるたびに敏感に反応し、やがて秘部の入り口を確かめるように何度か往復させた後、中へと指が侵入してきた。異物感が凄まじい。
受け入れる場所を解すためにくちゅり、くちゅりという淫靡な音が部屋に響く。耳を塞ぎたい衝動に襲われるが、それはいけないような気がしてギュッときつく目を瞑っていた。
一本、二本と増えていく指の数に比例し痛みが増して行く。痛いはずなのに不思議と感じているのは先程塗られた液体に媚薬効果があるせい。だんだんと快楽の方が強くなっていった。
「あっ……うっ……」
シエルの吐息混じりの声を聞いてグラッセは不安げに彼女の様子を窺いながらも手を動かし続けていった。
(そこ……やだ……なんか、変になる)
膣内のある一点を擦られた時、今まで感じたことの無い感覚に襲われて戸惑い、そして次第に高まっていく絶頂の兆しに恐怖を覚えていく。このままでは頭がおかしくなってしまいそうだ。
「んっ……あぁっ……」
中を擦られながら最後に陰核を親指で弄られるとひときわ大きな声を上げると同時にびくんっと腰が大きく跳ね上がった。強い快感に目の前がチカチカする。これが達するということ。シエルは生まれて初めて絶頂を知った。
ようやく達したことを知ったグラッセは安堵したように息をつくが、まだこれで儀式は完了ではない。彼はズボンの前を寛げる。そこから飛び出して来たものは怒張し天を向いていた。
他人に見られている状況で勃起できるのか心配をしていたが、それ以上に花嫁の痴態を見て興奮してしまったのだ。
まだ頭がぼんやりとしているシエルの両足を持ち上げ左右に大きく開かせるとまだ雄を受け入れたことのない綺麗な色をした秘部に固くなったそれを押し当てた。
熱いものが入り口に触れて我に帰り、シエルの身体がこわばるとグラッセが「力を抜いてください」と言うものの、緊張を解くことなど出来るわけがない。
「ご、ごめんなさい……入れても、大丈夫です……」
痛いのは怖いが、この状況から逃れられないこともわかっている。だから早く終わらせるためにも気にしないで欲しいと思い、そう口にすると、その言葉を聞いたグラッセは息を吐いた。
そして少しずつ挿入していく。処女膜を突き破る瞬間はやはり苦痛を伴うものだったが泣きわめくほどに我慢できないほどではなかった。
全て入り切ったところでグラッセがシエルの様子を伺えば彼女は瞳に涙を浮かべて辛そうな表情を浮かべており、その姿は酷く煽情的であった。
「姫……動いてもよろしいですか?」
震えながらもシエルがこくりと小さく首肯したので彼は律動を始めた。
初めはゆっくり、ゆっくり、慣らすように動かしていたが徐々に早くなり、それに合わせてシエルは苦しげに息を漏らすがそれでも必死に耐えようとする姿は健気である。
「いっ……うぅ……ぐっ……ふぇ……」
突かれる度に襲ってくる激烈な痛みと圧迫感で生理的な涙を流しながら耐え続けるしかなかった。
グラッセは動く度に締め付けてくる処女のまだ狭い肉壁に持っていかれそうになるのを堪えながら行為を続ける。
(痛い……早く終わって……)
シエルの方はというともういっぱいっぱいで余裕など無かったのだが、ふと目線を下半身に向ければグラッセの様子が見える。
彼の顔には汗が流れており、荒い呼吸を繰り返している。さっきまで涼しげにしている彼がこんなにも必死になっていることに驚いた。
(大っきく、なった……)
腹の中で大きくなるそれを感じ、そして子宮口をぐりゅっと刺激されるとビリリとした痛みと共に今までとは比べ物にならないほどの快楽に襲われた。
「ひゃあん!……あぁっ!」
「くっ……」
急に膣壁が強く締まり、射精を促すような動きをするものだから堪らずグラッセは中に吐き出してしまった。
ドクンドクンと脈打つそれから放たれた精液は生暖かくて気持ち悪いと思った。だが同時にじんわりと満たされるような感じがして不思議な気分になる。
ずるり、と引き抜くとその穴からは血と混ざった白濁色の液体が出てくるのを見守っていた神父や周りの人間が息を飲む音がした。
ようやく解放されたのだ。これで儀式は終わりだ。後は子を宿せることを願うだけ。シエルは精神的にも肉体的にも疲れ果ててそのまま眠りについてしまった。
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